おもしろクイズの解答と解説について 内容については私なりに様々な書籍やネット上の資料を調べて書いています。しかし、本にしろネット上の資料にしろ必ずしも科学的に正しいとは限りません。また、書かれた時点では通説とされていても、その後より妥当性のある説が発表されいている可能性があります。 私が調べた時点でも、異なる説が見つかる場合が多いです。その場合、私の判断で確からしい内容を正解として書かせてもらっています。私自身は専門家ではないので、所詮素人判断といえます。 このクイズを参考して色々と判断されることはかまいませんが、それぞれの判断と責任でご利用ください。 |
○「薬品応手録」http://www.ph.nagasaki-u.ac.jp/history/history11/history111.htmlの中に、 オクリカンクリ(刺蛄石) 「ザリガニの胃に生じた結石。炭酸カルシウム、リン酸カルシウム、キチン質からなる。胃酸中和剤。シーボルトがよく用いた薬とされている。」 とありました。また、 吸酸剤は胃の酸を中和する制酸剤である。ここで興味深いのは「ら蛄石(オクリカンキリとも呼ばれる)」で,これはザリガニの胃の中にできる結石である。小児のひきつけ,胃痛,下痢止めの効があるとされ,シーボルト来日以前から輸入されている。 との記載もあります。いずれも長崎大学の医学部のHPの中の記載なのでかなり信憑性が高いと思います。 この他の薬効として別のHPに、 漢方薬として、オクリカンクリと呼ばれる薬品があります。 漢字でもあまり意味のない当て字になっています。その元はと言うと、ラテン語のoculi(眼)+cancri(蟹)から来ていると言われています。 ・・・・・(中略)・・・・・ ラテン語でも蟹眼となっているんですし、カルシウムが主成分ですから、燕石と同じように酢に入れれば動きますので、目の薬ともして使われたのでしょう。 ※ところで「燕石」は、竹取物語に出てくる「燕の子安貝」なあたるのではないかということです。燕石は、「スピリファ−と呼ばれる古生代の海生生物の化石」で、形が燕に似た、雄型と雌型のようにそろって出土する事が多く、また、これを酢に入れると、カルシウムだから泡を出して溶解します。このとき動き回る動きから男女の関係を占うのに使われたり、媚薬としても使われたりしました。さらには泡の出方がいかにも小さな触手を動かして這い回る様にも見えることから、目の裏側のゴミや腫れ物(ものもらい)を取るのに効果があると考えられる様になったと思われます(これだと、ほとんど迷信ですね、薬効は期待できそうもありません) |
オカヤドカリという名の通り、海の中ではなく陸(おか)の上に住むヤドカリです。オカヤドカリは熱帯の陸上で生活します。なぜ陸上で生活するようになったかは、はっきりわかっていません。日本国内では鹿児島県以南、伊豆諸島、小笠原諸島、沖縄諸島などに夏は海沿いの草むら、冬はジャングルの中に生息しています。日本のオカヤドカリは天然記念物に指定されており、捕獲してはいけません。日本では、戦後小笠原などに生息していたオカヤドカリが夜店で売られたり、釣り餌にするために乱獲されて激減しました。そのため、天然記念物に指定され保護を受けることになりました。しかしその当時、沖縄は第二次世界大戦後、長い間アメリカの占領下にありました。 オカヤドカリの天然記念物指定の翌年1972年に日本に返還され、沖縄のオカヤドカリも保護を受けることになりました。戦後の沖縄ではオカヤドカリは乱獲を免れ、また環境も維持されていたため、昔ながらの状態が保たれていました。生息数は多く、行政担当ですら「なぜ、オカヤドカリが天然記念物なの?」と思うほどだったそうです。そのため10年近くそれまでと同じように捕獲され自由に販売されていました。戦争がこのような矛盾を作ったようです。 その後、許可制で捕獲することになり、「沖縄オカヤドカリ取扱商組合」を作り、毎年捕獲量を決めて申告・報告・指導の関係を国や県と結び、捕獲量を年々減らしていくことになりました。したがって、天然記念物の指定後、現在に至っても、一定量のオカヤドカリが捕獲され、その一部がペット用として国内に流通しています。ただ、近年の護岸工事など自然の海岸が減り、産卵場所を人間に奪われたオカヤドカリの生息数は確実に減っているようです。戦争と環境破壊という人間の作った悪に、翻弄された生物でもあるのです。 「ヤドカリパーク」からの転載です http://www.yadokaripark.com/index.html |