おもしろクイズの解答と解説について 内容については私なりに様々な書籍やネット上の資料を調べて書いています。しかし、本にしろネット上の資料にしろ必ずしも科学的に正しいとは限りません。また、書かれた時点では通説とされていても、その後より妥当性のある説が発表されいている可能性があります。 私が調べた時点でも、異なる説が見つかる場合が多いです。その場合、私の判断で確からしい内容を正解として書かせてもらっています。私自身は専門家ではないので、所詮素人判断といえます。 このクイズを参考して色々と判断されることはかまいませんが、それぞれの判断と責任でご利用ください。 |
答えが見つかりました。上記「久則庵」のHPにきっちり写真入りで載っています。 ただし、骨格の問題はまだよくわかりません。私の見た図鑑が裏焼きになっていたのかも
左耳(向かって右)です。 | 正面から見ました | 右耳(向かって左) |
http://www.tk.xaxon.ne.jp/~kyusoku/owlmimi.htm
フクロウ問題(5)へ
(5)フクロウさんが音をほとんど立てずに飛べるわけで正しいのは?
解答:a.身体の割に幅が広く大きな羽、
b.羽毛の一枚一枚にやわらかな毛が生えている、
d.羽の前縁がクシの歯のようにギザギザになっている、
e.羽の後縁に細かい羽毛が一面に並んでいる。以上全てが正解です。
解説:フクロウはとても耳が良く、真っ暗な中でも獲物をとらえることができるほどですが、自分自身が音を立ててしまうと獲物に気づかれてしまいますし、自分の音で獲物の出す音が良く聞こえなくなってしまいます。そこで、音を立てないように飛ぶための工夫がたくさんあるわけです。
フクロウの羽は、真綿のように柔らかいので、羽毛どうしがすれあっても音がでない幼になっています。おまけに体重の割に大きな翼断面をもっていますから、翼を羽ばたく回数がそれだけ少なくてすみ、羽ばたきから生じる音も小さくなります。
しかし、それだけでは羽が空中を動いて空気力を出すことにより、必然的に発生する空気の渦が音を出してしまいます。ところが、フクロウの羽の前縁は、他の鳥と違ってクシの歯のようにギザギザになっています。また後縁には細かい羽毛が一面に並んでいます。このため、翼に沿った空気の流れが整流され、音を出すような渦の発生を抑えるのです。そのたえめ、羽毛は細くなければなりません。
このはねのうごきにともなって発生する騒音を抑える理屈は、扇風機や換気扇などのファンにも応用されています。たとえば、ファンの羽を蝶のように面積の大きな物にしたり、同じ羽の形でも羽の枚数を多くしたり、角張った形よりなめらかなカーブ使うなどの工夫がされているのです。
フクロウ問題(6)へ
(6)フクロウさんはネズミやモグラをどうやって食べるの
解答:c.ほとんど丸飲みにしてしまう
解説:フクロウの胃はとても丈夫にできているようです。獲物を丸ごと飲み込んでも、強い消化液が、たちまち溶かして消化してしまうのです。それでも、小鳥の羽や、獣の毛、骨などは消化できないので、食べたしばらくあとで、のどを通りやすい円筒形のかたまりにして、外に吐き出してしまいます。これをペリットとよんでいます。このペリットを調べることで、フクロウの食生活を伺うことができます。
フクロウ問題(7)へ
(7)フクロウさんのひなは何を食べるの
解答:c.昆虫、カエル、小鳥などを丸飲みにしてたべる、
d.親が引きちぎって、小さくしたネズミやモグラを丸飲みする。の両方が正解です。
解説:フクロウは親鳥もひなも昆虫などを食べます。ひなの場合口が小さいので、大きな獲物は親が引きちぎって食べさせますが、親と同じように丸飲みです。生まれて3週間もたつと、小鳥やノネズミを、頭から一口に飲み込んでしまいます。そして、やはりペリットを吐き出します。
フクロウさんのことをもっと知りたいと思う人はやはり久則庵さんのHPへ必見です
http://www.tk.xaxon.ne.jp/~kyusoku/owl.htm
とにかくやたら美しい上に、写真や絵やアニメーションでわかりやすいですよ
フクロウさんの寝ぼけ眼の問題へ 自然のおもしろクイズ目次へ
QUIZ10
テントウムシさんの目立ちたがり
(1)テントウムシさんは何を食べるの
解答: d.肉食の種類と草食の種類がいる
解説:ナナホシテントウやナミテントウは、幼虫も成虫もアリマキを食べます。その他、ベニヘリテントウは、カシやシイの木につくオオワラジカイガラムシを食べます。ヒメアカボシテントウは、クワやナシの木につくクワカイガラムシを食べます。一方、トホシテントウは、カラスウリなどの葉を食べます。
ニジュウヤホシテントウは、ジャガイモやナスなどの葉を食べます。いずれも成虫も幼虫も植物の葉を食べているそうです。
テントウムシ問題(2)へ
(2)肉食のテントウムシさんはアリマキをどうやって食べるの
解答:c.顎を突き立てて、からだの中身を吸い出してしまう。
解説:アリマキを食べる、ナナホシテントウもナミテントウも、成虫も幼虫も鋭い顎でかみついて、からだの中身を吸い取ってしまいます。だから、食べ残されたアリマキの皮だけが草の葉や茎の上に点々と残っています。
テントウムシ問題(3)へ
(3)テントウムシさんはなぜ目立つの
解答:b.食べたらとてもまずいので、一度食べると二度と食べたくなくなる。
解説:テントウムシの羽の色は、とても鮮やかで目立っています。通常生き物は天敵に襲われないために、カモフラージュしているものです。テントウムシも幼虫は、一見鳥の糞のように見えるので、襲われにくいわけです。ところが成虫は、とても目立ちます。この秘密は、テントウムシを摘んでみるとわかります。危険を感じたテントウムシは足の関節から黄色い汁を出します。この黄色の汁がくさくて、強い苦みがあるのです。
虫たちにとって最大の天敵である野鳥も、一度食べていやな目にあうと目立つだけに、二度と食べまいとするから、かえって安全なのです。
アメリカの研究では、ムクドリの親が雛のために運んだ昆虫の数を調べたら3年間に16,500匹だったそうです。ところが、そのうちテントウムシはたった二匹だったそうです。
テントウムシ問題(4)へ
(4)テントウムシさんのの天敵は何
解答:d.ハチやハエ
解説:テントウムシは苦い汁を出すので、野鳥もクモもカマキリも食べたがりません。観察によると、網にかかった獲物がテントウムシであると気づいたジョウロウグモは、あわてて逃げ出したそうです。
ところが、テントウムシヤドリコバチやテントウムシヤドリコマユバチは、テントウムシの幼虫に産卵管を突き刺して、卵を産み付けます。ヤドリコバチは、テントウムシがさなぎになるまで生かしていますが、幼虫はさなぎを喰いからだの中から食いつぶしてしまいます。ヤドリコマユは、成虫になるまで生かしておいて、まゆを作ります。
テントウムシヤドリバエは、幼虫のからだの外に卵を産み付け、帰ったウジが、テントウムシの幼虫の体内に潜り込み、栄養を奪って成長します。
テントウムシ問題(5)へ
(5)テントウムシさんは、冬はどうやって越すの
解答:a.成虫で、越冬する。(ただし、一部はb.幼虫で、越冬する。c.前蛹や蛹で、越冬する。)
解説:ナナホシテントウは、草むらや落ち葉の下で冬を過ごします。ナミテントウは、たくさん集まって集団で固まって越冬しています。
暖かい地方では、一部幼虫や前蛹やさなぎの姿で越冬します。私の近く(広島)では、南に面したコンクリートの壁面に幼虫がずらーっと並んでいるのをよく見ます。
テントウムシ問題(6)へ
(6)テントウムシさんはどうして垂直なガラスの上でもとまれるの
解答:c.足先の細かい毛が粘液を含んでいる。
解説:爪の根本あたりに、粘液を含んだ細かい毛がブラシのように生えています。この毛のはたらきで、垂直なガラスの上でも自由に止まることができるのです。
ちなみに、幼虫のお尻には吸盤があります。そのため、葉の裏側でも平気で歩いて行くことができます。
テントウムシ問題(7)へ
(7)テントウムシさんはどうやって飛んでるの
解答:b.前バネをピンと持ち上げて、薄い後ろバネを前後に動かして飛んでいる。
解説:背中を覆っている固い前羽(上の羽)はぴんと持ち上げたまま、ほとんど動かしません。そして、下に隠れている薄い羽をのばして、前後に激しく動かして飛んでいます。前羽は翼の役目をして、後ろ羽はプロペラの役目をしているのです。
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QUIZ11
ホタルさんの点滅人生
(1)ホタルさんはどうして(何のために)光るの
解答:c.交尾する相手を見つけるため(a.光で獲物をおびき寄せて食べる)
解説:ホタルは、交尾をする相手をさがすために光っています。ホタルのオスとメスは、真っ暗な夜に相手をさがしています。とこらが、暗闇の中では、お互いの姿を見ることができません。そこで、あたりが暗くなると、オスはメスをさがして川岸から飛び立っていきます。メスの出す光を見つけたオスは、メスの近くに降りてきて、強い光をつけたり、消したりして合図を送ります。推すの出す強い光の合図を見たメスも、強い光をつけたり消したりして、オスに合図を送ります。オスは、メスの送る合図を見ると、急いでメスのそばに飛んで行きます。そしてオスとメスは交尾します。
外国にいるフォツリス・ベルシコールというホタルは、他の種類のホタルのメスの光り方をまねして、やってきたオスのホタルを食べてしまいます。
ところでに、ホタルの卵も幼虫もさなぎも光ります。これは、何のために光っているのでしょう? 練習なのかな f(?_?)
どなたか適切な助言をお願いします
ホタル問題(2)へ
(2)近くに川の無い山の中で、ホタルの光りを見ましたどうしたのでしょう
解答:b.陸に住むホタルです
解説:実は、(1)解説でも書いたように、水生の巻き貝を食べる、ゲンジボタルやヘイケボタルは、ホタルの世界では例外です。日本にも、陸生のホタルが結構います。しかも、幼虫も(卵もさなぎも)光りますから、暗い森の中で注意いして見ていると、ホタルの光りは見られるものです。成虫でも飛べない種類も多いので、同じところの地面でか弱く光っています。(ゲンジボタルやヘイケボタルに比べて光りは弱いものです)
ホタルの飛翔力はあまりなくて、川を離れて遠くまで飛んで行くことはまずありません。ゲンジボタルやヘイケボタルの幼虫は川のすぐそばの土の中に土繭を作ってさなぎになるので、遠くには行きません。
ホタル問題(3)へ
(3)ホタルさんは何を食べているの
解答:b.カタツムリ 、c.カワニナ(巻き貝)やミヤイリ貝、d.モノワラ貝やサカマキ貝 以上すべて正解
解説:ホタルは昆虫の甲虫の仲間にいります。ホタル科の昆虫は、世界では約2000種、日本では40種います。(種の数は、分類の考え方によって違います)
世界の大部分のホタルは一生陸上ですごし、主にカタツムリの仲間を食べます。日本のゲンジボタルとヘイケボタルは、幼虫時代を水中ですごし、淡水の巻き貝を食べる、世界でも珍しいホタルです。ゲンジボタルの幼虫はカワニナやミヤイリ貝などの巻き貝を食べます。ヘイケボタルの幼虫は、モノワラ貝やサカマキ貝などの巻き貝を食べて成虫になります。
成虫になったホタルは餌を食べません。管になっている口から、水分を吸って生きています。
ホタル問題(4)へ
(4)カワニナは何を食べて大きくなるの
解答:c.カワゲラやトビゲラ d.石や川底の付着物など
解説:ゲンジボタルの主食であるカワニナは、カワゲラやトビゲラ、石や川底の付着物などを食べて生きていて、澄んだ清流にしか生きることができません。だから、水質が悪化するとゲンジボタルの餌が減って、ゲンジボタルの幼虫は生きて行けません。
ホタル問題(5)へ
(5)ホタルさんは光っていてやけどしないの
解説:ホタルの後腹部の発光器の中にはルシフェリンと呼ばれる物質とルシフェラーゼという酵素があります。
ホタルは空気中から酸素を取り入れて、酵素のルシフェラーゼの働きで、ルシフェリンが酸化反応を起こしたときに発光します。この、酸化は燃焼とは違うので、熱が出ないのです。
ホタル問題(6)へ
(6)つかまえたホタルの飼い方は
解答:c.かごの中に笹の葉などを入れて水分を切らさないようにします
解説:成虫になったホタルは餌を食べません。管になっている口から、水分を吸って生きています。日中は日陰の草むらや木陰に、ホタルかごをつるしておくと良いでしょう。かご中の草には霧吹きなどで少しずつ水分を与えると良いようです。特別「甘い水」で無くて良いです。
成虫になってからのホタルの寿命は、およそ10日しかありません。飼育下で産卵や幼虫時代をおくらせることは、とても難しいので、できれば逃がしてあげるのが良いのかもしれません。
ホタル問題(7)へ
(7)最近ホタルが減ってきているのはなぜ
解答:a.川が汚れてカワニナがいなくなった b.川岸をコンクリートで覆ってしまったから c.外灯で夜が明るくなったから どれも正解
解説:最近ホタル(ゲンジボタルやヘイケボタル)が少なくなった理由は、河川の汚れ、特に中性洗剤の普及による汚染物質の沈殿と農薬や化学肥料の使用などにより、ホタルの餌になる貝類が減少したことが最大の原因です。
さらに、ホタルは水辺の草の根元やコケに卵を産み付けます。幼虫は水中から陸上に上がり、川岸の土中3cm〜4cmのところに、土繭を作ります。ですから、河川をコンクリート護岸にしてしまうと、ほとんど発生することができなくなります。
また、淡い光りを放つホタルは、その光りによってオスとメスが求愛、コミュニケーションをとっています。そこで、開発などによって、夜が明るくなった地域では、求愛活動がうまくいかなくなり、産卵ができなくなってしまいま
ホタルのことをもっと知りたいという人は(ホタル前線)画像があります
http://www.wnn.or.jp/wnn-f/special/hotal/
陸生のホタルについて知りたい人は(蘇れヒメボタル)画像があります
http://www.rr.iij4u.or.jp/~t-yamaki/htr/hindex.htm新しい問題の提案がある人(できれば、解答と解説付きで)メール下さい。