おもしろクイズの解答と解説について 内容については私なりに様々な書籍やネット上の資料を調べて書いています。しかし、本にしろネット上の資料にしろ必ずしも科学的に正しいとは限りません。また、書かれた時点では通説とされていても、その後より妥当性のある説が発表されいている可能性があります。 私が調べた時点でも、異なる説が見つかる場合が多いです。その場合、私の判断で確からしい内容を正解として書かせてもらっています。私自身は専門家ではないので、所詮素人判断といえます。 このクイズを参考して色々と判断されることはかまいませんが、それぞれの判断と責任でご利用ください。 |
ハリガネムシは、水を感じるとカマキリの外に出てくるようになっているようです。 そして、やはり水辺へ誘導するようです。 水を感じてハリガネムシが出てくるシーンです。 動物行動のデーターベースの中に 西浩孝(Nishi Hirotaka)提供のMovieがこのページへ http://zoo2.zool.kyoto-u.ac.jp/ethol/showdetail.php?movieid=momo041015ns01b&embed=on こいつはすごいですよ・・・・・ 本当に、水につけると出てきます・・・。 リアルだ!!! 県立桐生青少年野外活動センターのHPの中に ハリガネムシの解説が有ります。 http://www.city.kiryu.gunma.jp/web/home.nsf/10721ebeb31f439e492568f9002e676c/ 2eccd5663a8070549256b180020c9f5?OpenDocument You Tubeの画像です。 野外で、実際にハリガネムシが水の中へ出てきています。カマキリは死ななかったようです。 http://jp.youtube.com/watch?v=xi4V3dVMcuI 「水辺へ誘導する方法の説」 成体になったハリガネムシは宿主の脳に働きかけて、水を探してその中に飛び込むようにする。 その方法の説です・・・ フランスOPMグループの研究者によると 「ハリガネムシが寄生しているバッタの脳からは、寄生されていないバッタにはないタンパク質が見つかった。 そのうちいくつかは神経伝達物質の活動に関係するもので、そのほか重力走性に関係するタンパク質があった」とのことです。 ハリガネムシは、バッタの中枢神経系に作用するタンパク質を作り出すことによってバッタを操るわけです。 当然、カマキリにも同じようなことをしているのでしょう。ということで、上記の説を映像付きで、解説しているフランス語のHPがあります。 当然フランス語なので、私にはさっぱりですが、映像はなかなか具体的です。ご覧下さい。 http://www.canal.ird.fr/programmes/recherches/grillons/index.htm 英語バージョンも有りました http://www.canal.ird.fr/programmes/recherches/grillons_us/index.htm 成体になったハリガネムシが、水生環境に達するために、宿主が水へ飛び込む、 すなわち「自殺をさせる」操作することを示しています。 これもなかなかの内容です(!o!)オオ! |
偽瞳孔が動く訳について 複眼は沢山の個眼が集まったものです。それぞれの個眼がパイプ状になっているとイメージしてみましょう。これを、斜めから見るとパイプの壁面を見ることになります。それが、カマキリの場合は緑に見えるわけです。パイプの方向と視線が合うと、その部分は眼底を見ることになります。眼底にある光受容細胞(感桿といいます)は、光を吸収しますから黒く見えるというわけです。そして、個眼は球面状に並んでいるわけですから、複眼全体のどこかは見ている人の視線の方向に並ぶ部分があります。ですから、どこから見ても、複眼の球面状の中で、こちらを向いている部分が黒く見えます。こちらが移動すると、黒点の位置も追いかけるように移動することになります。イメージとして瞳孔が目標物(見ている者)をおっているように感じるというわけです。 図入りで説明してあるHPです http://musi.s6.xrea.com/nikki18.htm ただ、この説明だけでは納得できない事があります。 (1)複眼の昆虫は多い訳ですが、大きな複眼を持つトンボとかバッタでは、カマキリのようには感じません。 →これは、トンボの偽瞳孔は少し大きすぎて、印象が薄かったり、方向性を感じにくいのかも知れません。また、トンボの場合頭ごと複眼をしきりに移動させるから、その目の動きの方がインパクトが強いせいもあるでしょう。 (2)こちらを見ているように見える、カマキリの写真のアップをよく見てみると、どうも真正面に黒目があるわけでもない。中心から微妙にずれています。写真をよく見ると、球面の正面は、白く光っている部分のような気がします。 →上記の説明だけでは、このことは説明できそうにありません。よく分かりませんが、あるいは個眼にあるレンズの影響によるのかも知れません。 本当のところはどうなのでしょうか。 |
複眼には大きく分けて二つの種類がありま。 ○連立像眼 個眼の境目が網膜色素細胞によって明確に仕切られています。これだと、隣の個眼が受け入れた光情報の影響を受けないので、比較的シャープな画像を得ることができます。しかし、光量が不足しがちですから、昼間活動する昆虫に適しています。 ○重複像眼 明るいときは隣の個眼の影響を受けないようにしていますが、暗くなって光量が不足すると、個眼を仕切る網膜色素細胞が、角膜近く(表面)に向けて移動してきます。こうすることで、仕切りが短くなります。こうすると、個眼に斜めに入ってきた光は、隣の個眼の光受容体が感じることになります。当然、画像のシャープさは犠牲になりますが、少ない光量でも外界の情報を得ることができるわけです。夜間も行動する昆虫に適しています。 |