自然のおもしろクイズ
回答編
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おもしろクイズの解答と解説について
内容については私なりに様々な書籍やネット上の資料を調べて書いています。しかし、本にしろネット上の資料にしろ必ずしも科学的に正しいとは限りません。また、書かれた時点では通説とされていても、その後より妥当性のある説が発表されいている可能性があります。
私が調べた時点でも、異なる説が見つかる場合が多いです。その場合、私の判断で確からしい内容を正解として書かせてもらっています。私自身は専門家ではないので、所詮素人判断といえます。
このクイズを参考して色々と判断されることはかまいませんが、それぞれの判断と責任でご利用ください。


QUIZ27  ウミガメさんの泣き虫
(1)ウミガメさんは、どんなところに卵を産むの
a.草の上
b.岩の間
c.砂の中
d.木の上
解答:c.砂の中
解説:海での生活に完全に適応して、その一生のほとんどを海で暮らす(ウミガメさんですが、産卵と子ガメになって海に戻るまでは砂浜で過ごします。
 満潮になっても浸からない砂浜が無くなると・・ウミガメさんにとっては死活問題なのです。

 上陸したメスは、1.まず満潮の時でも浸からない所まで行きます(実は卵も呼吸するので、海水につかると卵が息ができなくなって死んでしまうのです)。2.そしてまず体が隠れるくらいの穴を掘ります(これを、ボディーピットといいます)。3.後脚をつかって「洋なし型」の卵室(らんしつ)を作ります。深さは脚が届かなくなるまで掘ります。(これを、穴掘りといいます)4.卵室ができたら産卵です。5.産卵が終わったら、後脚で砂をかけます(穴埋)6.さらに前脚も使ってボディーピットを埋めて跡形を隠します(カモフラージュ)8.
そして、海へ帰ってゆきます(帰海)。上陸から帰海まで1時間以上かかります。

ウミガメさんの泣き虫の問題(2)へ


(2)ウミガメさんは一度にどれくらい卵を産むの
a.1個
b.10個くらい
c.100個くらい
d.1000個くらい
e.10000個くらい
解答:c.100個くらい
解説:実は、種や個体によって違いますが、平均で100〜130個です。(ただし、ヒラタウミガメは50個くらいだそうです)日本で産卵するアカウミガメは40〜190個平均で100個程度といわれています。
 産卵期の間に、また日を変えて産卵に来ますから、これで全てというわけではありません。同じカメは同じ浜に上陸してくるので、数えてみたら同じカメが1シーズン中に9回も産卵したという例があるそうです。産卵の間隔は種によって違うのですが、9日ぐらいのものから1ヶ月くらいのものがありますが、ほとんどの種ではおよそ2週間です。

ウミガメさんの泣き虫の問題(3)へ


(3)ウミガメさんの卵ってどれくらいの大きさ
a.ビー玉くらい
b.ピンポン玉くらい
c.テニスボールくらい
d.サッカーボールくらい
解答:b.ピンポン玉くらい
解説:形も色もピンポン玉のようにまん丸の卵です。ただし、ピンポン玉のようにはねるわけではありません。軽く押すとへこんでしまうような弾力があって、卵同士がぶつかっても割れません。
 丁寧に言うと卵の大きさは種や個体によって違ってきます。一番大きな卵を産むのはやはりウミガメの仲間で一番大きなオサガメで、直径で51〜55mmです。日本の海岸で産卵するアカウミガメで39〜43mmです。一番小さいのはタイマイ(ベッコウガメ)で、32〜36mmです。ちなみに、ピンポン玉の大きさは40mm(ラージボールで44mm)です。

ウミガメさんの泣き虫の問題(4)へ


(4)ウミガメさんが卵を産むときに流す涙はなに
a.卵を産むのはとても痛いから
b.子どものほとんどが大人になれないことを知っていて悲しいから
c.卵を産むことができて嬉しくて
d.身体の中に溜った塩分を外に出している
解答:d.身体の中に溜った塩分を外に出している
解説:私たち人間は、悲しかったり嬉しかったりという感情の表れとして涙を流します。赤ちゃんを産むときのお母さんも、痛かったり嬉しかったりで涙を流されるようです。だから、卵を産んでいるウミガメさんが涙を流しているのは、人間のお母さんと重なって感動的なのですが、どうも感情の表れではないようです。

ウミガメの涙の正体についてはこちらへ

ウミガメさんの泣き虫の問題(5)へ


(5)ウミガメさんのオスとメスはどうやって決まるの
a.卵の時に決まっている
b.卵の時の周囲の温度で決まる
c.生まれてから後の、食べるものできまる
d.子ガメの意志で決まる
解答:b.卵の時の周囲の温度で決まる
解説: 卵を産んだ母ガメは海に帰ってしまいます。だれが、卵を暖めるのでしょうか実は、卵は砂の熱により暖められます。その砂の温度が鍵になります。アカウミガメでは、29度(あるいは29.4度)では雌雄1:1、32度以上ではメスのみ、28度以下ではオスのみとなってしまいます。
 受精した時点では性別が決まらず、卵の時の環境の温度によって性別が影響受けるのは、ウミガメだけではなく、は虫類の多くで見られます。それにしても、数度の差で性別が影響を受けるとすると、このまま地球が温暖化するとどうなるのでしょうか?メスのウミガメばかりになって、繁殖できなくなるのでしょうか。

温度による性決定をTSDと言います。このことについて、かなりしっかりとした解説を見つけました。
TORTOISE LAND の

温度による性決定(TSD)PART(1) をご覧下さい。
http://www.st.rim.or.jp/~samacha/TSDF/TSD1.html

ウミガメさんの泣き虫の問題(6)へ


(6)わずか数cmの子ガメさん達はどうやって40cmもの砂の底から上がってくるの
a.みんなで協力して地表にでます
b.最初の1匹が切り開いたトンネルを他の子ガメが利用する
c.母親ガメが掘り起こしてくれる
d.優しい人間が掘り起こしてくれる
解答:a.みんなで協力して地表にでます
解説:産み落とされてから40〜80日くらいで孵化(ふか)します。殻(から)が割れると中にあった水分は下へこぼれてしまいます。そこには、小さな空間ができます。生まれ出た子ガメが動き出すと、その刺激で他の卵も次々と孵化し卵の殻はつぶれて空間が大きくなります。みんなで動き回るので天上の砂が徐々に崩れて落ちてきます。その中をみんなではい上がるうちにまた天上の砂が崩れます。この繰り返しでわずか数cmしかない子ガメ達は40〜50cmもある砂の層をくぐり抜けて地表に達することができるのです。

 しかも、不思議なことに子ガメ達はめったやたらに上を目指しているわけではないようです。子ガメ達が地表にでてくるのはほとんどの場合夜です。昼間に地表にでてしまっては、目の良く利く大型の捕食者にすぐ見つかって食べられてしまいます。
 なんと、砂の層が残り10cmくらいになると、一旦待機して夜になるのを待っているのです。どうして、砂の中で昼夜がわかるのでしょう。
(どうも、夜になって砂の温度が低下することをヒントにしているのではないかと思われています。昼間でも激しく雨が降った後に脱出してくることがあるからです。)

海で暮らすウミガメについはこちらへ

ウミガメさんの泣き虫の問題(7)へ


(7)ウミガメさんが食べるのは
a.海草・海藻
b.クラゲ
c.ヒトデ
d.カイメン(海綿)
e.エビ
f.イカ
g.石
解答:a.海草・海藻、b.クラゲ、c.ヒトデ、d.カイメン(海綿)、e.エビ、f.イカが正解。石は食べない
解説:ウミガメは、異なる餌を食べることで競争関係を回避しているようです。ほとんどのウミガメは雑食性ですが、主な食べ物が異なるのです。

ウミガメの種類による主な食べ物について

ウミガメさんの泣き虫の問題(8)へ



(8)ウミガメさんはどれくらい生きるの
a.そりゃ1万年でしょ
b.そりゃない1000年くらいが限界
c.よくわからないけれど100年くらい
d.せいぜい30年くらい
解答:c.よくわからないけれど100年くらい
解説:「鶴は千年、亀は万年」という言葉があるくらいですから、1万年と言いたいところですが、そんなには長生きしません。ただ、ウミガメの寿命ははっきりしないのです。大きさはそのカメが何を食べてきたかが大きく影響しますし、成熟すると体を大きくするより子どもを作ることが重視されます。木の年輪のようにはっきりと年齢を特定できるところが無いのです。それでも、100年くらいの寿命はあるようです。飼育下で、確認されている例では150歳を越すウミガメもいたようですから、人間より寿命は長いようです。ただし、生まれた子ガメのほとんどは大人になれないのですから(5000匹に1匹くらいとか)・・・平均寿命はとても短いでしょうね。

ウミガメさんの泣き虫の問題(9)へ


(9)浦島太郎にでてくるカメはしっぽの方にヒゲが生えてるけれどそんなカメいるの
a.あれは空想です
b.カメは年をとるとヒゲが生えてくるのです
c.藻がついてヒゲのようになるのです
d.アデランスに頼んでつけてもらいました。
解答:c.藻がついてヒゲのようになるのです、(a.あれは空想ですも正解か)
解説:陸棲のカメの甲羅にまれに藻がついている個体があります。その中には、伸びて蓑のように見える場合があります。これを縁起のいい物として珍重すると言うことです。ウミガメにも藻がつくことがあります(ただし、そんなには長くならないようです)だから、期待を込めてあのような姿として表されるのでしょう。

ウミガメさんの泣き虫の問題(10)へ


(10)ウミガメさんの産卵を助けてあげたいですどうしたらいいの
a.暗くてもよく見えるように灯りをつけてあげる
b.歩きやすいように、砂浜を固めてあげる
c.砂浜に生えている草を抜いてあげる
d.産卵をがんばれるように応援歌を歌ってあげる
e.暗く静かにしておく
解答:e.暗く静かにしておく
解説:灯りがあると上陸するウミガメが減ってしまいます。さらに、孵化し地表にでてきた子ガメは、光りに向かって進む性質があります。自然状態だと、夜の海の水平線が明るいので、必然的に海に向かうのですが、余計な灯りがあると・・・海にたどり着け無くなります。
 砂浜が硬くなると、掘りにくくなりますし、固めるために機械を使うと既に埋められている卵が割れてしまいます。
 草が生えると穴を掘りにくくなるので、手助けのような気もしますが、かえって環境を壊す可能性があります。できるだけ自然を保ってあげる方が良いようです。

照明の害についてのレポートです(三重県環境部がつくられたものです)
「海岸地域の人工照明による ウミガメへの産卵・ふ化に対する 影響の軽減について」
http://www.pref.mie.jp/SHIZENK/gyousei/pdf/umigamelite.pdf
PDFファイルで見ることができます。

ウミガメさんの泣き虫の問題(11)へ


(11)ウミガメさんは減っているの
a.一匹のウミガメが沢山の卵を産むのでどんどん増えている
b.増えもしなければ減りもしていない
c.減ってきている
解答:c.減ってきている
解説:現在何匹のウミガメがいるのかはよくわかりません。しかし、砂浜での産卵の回数を数えるとウミガメの増減を推測することができます。日本では、1990年から2000年の10年間間に、産卵が60%も減っています。このことから、10年間でウミガメの数が半分以下になった可能性が高いです。原因は、砂浜が埋め立てられたり、砂浜から砂が少なくなったりするなど環境変化のため、産卵できなくなっている。網にかかったり釣り糸画からまったりして死んでしまっているのではと思われます。卵から大人になるまで何十年もかかるウミガメの一生という条件を考えると、今後一気に減ってしまうおそれも否定できません。

ウミガメさんの泣き虫の問題(12)へ


(12)北太平洋で、アカウミガメさんが卵を産みにくる国はどこ
a.日本だけ
b.日本とアメリカだけ
c.日本と中国だけ
d.日本とフィリピンだけ
解答:a.日本だけ
解説:アカウミガメは世界中に広く分布しています。産卵場もアメリカ東海岸、ブラジル、南アフリカ、ギリシャ、オマーン、オーストラリア東海岸、日本などに主なものがあります。ところが、北太平洋では、日本の本州、四国、九州、沖縄の海岸線にしか産卵場が無いのです。日本の海岸で産卵できなくなると・・・北大西洋のアカウミガメは大打撃を受けてしまいます。ウミガメは、生まれた浜かその近辺にのみ産卵する性質があると思われます。日本の浜が使えなくなると、北大西洋のアカウミガメは決定的なダメージを受けることになるのです。

ウミガメに関するうんちく集
ウミガメの涙の正体は
 ウミガメさんが海水(ウミガメの体液の3倍の塩分濃度です)も食べるものも塩分たっぷりですから、塩分のとりすぎになってしまいます。そのままでは、たちまち体が壊れてしまいます。そこで、海にいる動物は塩分を体外に出して、体の塩分濃度を調整する仕組みを持っています。これを、塩類腺(えんるいせん)と言います。ここから海水の約2倍の濃さの塩水を排泄して、体の中の塩分濃度を調整しているのです。
 ウミガメの塩類腺は涙腺から派生したのもで、目の後ろ側にあります。目尻から分泌しますから涙のように見えます。実際、上陸時の目の乾燥を防ぐ約割があるので涙と言ってもいいのでしょうが・・・・泣いているわけではないというわけです。
 ちなみに、ウミヘビやワニとかは、塩類腺の位置から・・・よだれのようになってしまうそうです。これも別に、「おいしそう」と思っているからでは無いわけです。


海で暮らすウミガメ
孵化(ふか)し砂の上にでることのできた、子ガメ達はひたすら海に向かいます。海に入ると今度はひたすら泳いで沿岸を離れます。研究によれば生まれて約24時間の間は休むことなく泳ぎ続けます。沿岸には大型の捕食者が多く食べられてしまう可能性が高いのです。そして、海流にのって大海原へ向かうのです。そこで漂流しながら大きくなって行きます。実はこの間のことはよくわかっていないのです。この外洋での期間をフロリダ大学のアーチー・カール氏は、「mystery of the lost year」と呼びました。今でもほとんど謎なのです。
外洋で10年前後を過ごし甲羅の大きさが46〜64cmになったウミガメはもう簡単には食べられないからでしょう、食物の豊富な沿岸に戻ってくるのです。
 カメの年齢はよくわからないのですが・・・産卵を始めるのが25歳以降だと考えられていますから。この間、子どもの時に陸を離れてからずっと海でだけ生活していることになります。それも、戻ってくるのは母親ガメですから・・・オスのカメは一生を海で暮らすことになります。
 もっとも、ハワイに生息するアオウミガメはビーチにはい上がって日向ぼっこをする習性があるそうです。何故日向ぼっこをするのか?研究者の仮説はこうです。(1)体温調整・・体を温めている。(2)休息(3)サメなどの天敵から身を守るため。本当はどうなのでしょう。ハワイだけというのは、観光客も含めて人間が悪さをしないと言うこともあるかも知れません。ちなみに、三重の「紀宝町ウミガメ公園」で見たアオウミガメも水槽の中に作られた砂浜に上がって「日向ぼっこ」(屋内だけど?)していた。やはり、安全が確保されれば日向ぼっこをすると言うことでしょうか。


ウミガメの種類による主な食べ物
○アオウミガメ:基本的に草食で、アマモなどの海草(顕花植物)や海藻(隠花植物)を食べる。
○アカウミガメ:一生を通して肉食で、主に底生動物(海底付近にいる動物)を食べています。
  具体的には、軟体動物(巻き貝や二枚貝)やカニ、ウニなどです。
  その他、海中を泳ぐクラゲなどを捕食しています。
○タイマイ:雑食性で、サンゴ礁に生息しているカイメン類やホヤ類・甲殻類そして海藻類なども食べる
○ヒメウミガメ:、雑食性で、小さい底生動物主を食べています。
   具体的には、魚や甲殻類(エビなど)、そしてクラゲなどを捕食、海草も食べます
○ヒラタウミガメ:軟体動物を食物とする、肉食動物。具体的には、イカやナマコ、そして骨格を持たないサンゴ(ソフトコーラル)など、
○オサガメ: 主にクラゲを食べる。その他海藻,魚介類を食べる。
※どのウミガメも外洋で暮らす子ガメ時代のことはよくわかっていません。浮遊性の小さな動物を食べているでしょう。この時代は、草食のアオウミガメも肉食ということになります。

ウミガメについてもっと詳しく知りたかったら

日本ウミガメ協議会
http://www4.osk.3web.ne.jp/~umigame/J/JTop.htm

WWF 野生のウミガメ
http://www.wwf.or.jp/wildlife/marineturtles/index.htm


QUIZ28  メダカさんは田んぼの友達

日本全国どこにでもいる、とりわけなじみ深い魚であるメダカは、水田の文化の変化によって、ここ最近では絶滅危惧第二種になってしまっています。
そんな、メダカさんの謎に迫ってみましょう。

(1)メダカさんは漢字で書くと
a.芽鷹
b.目高
c.馬他家
d.米貴
解答:b.目高
解説:メダカさんの目は大きく、頭部の上端から飛び出していて、「目が高い」のです。だから、漢字ではこのように書くことがあるのです。メダカは川の中で目で目標を見つめて自分の位置を決めています。目はメダカにとって重要な器官なのです。
 メダカを目高と呼ぶように決めたのは、貝原益軒(かいばらえきけん 1630〜1714)と言う人です。「大和本草」という本の中に書いています。益軒は、江戸前期の儒学者・博物学者・庶民教育者として知られている人です。
 漢字はでは、目高の他に丁班魚、番代魚、撮千魚、、麥魚などが使われるそうですが、いったいどう読むのでしょう。


メダカさんの問題2へ

(2)メダカさんて、世界で一番・・・
a.小さな魚です
b.有名な魚です
c.多くの名前を持っている魚です
d.美味しい魚です
解答:c.多くの名前を持っている魚です
解説: 日本魚類学会編「日本産魚名大辞典」には2600をこえる地方名が採集されています。このほかにも昔の子ども達が使ってきた言葉も入れると、全部で5000位有ると言われています( ・_・;)。これに対して、アユには、ほとんど別名がありません。アユは利用価値が高く、税としても扱われていますから、ほぼ全国共通になったようです。
一方、メダカは、その土地土地で子ども達と接し、それぞれに呼び名をつけて、統一しなければならない要素がないので、こんなに沢山の名前が付いたのでしょう。
しかも、日本だけで無く東南アジアから東アジア各地にもメダカはいます。それぞれの地でも、メダカさんはとても多くの名前を持っていますから・・・・、世界で最も名前の多い魚ということになっているのです。


メダカの地方名について

メダカが、世界一美味しいとは言えないと思いますが、食べる文化も有ったようです。
このことについて

メダカさんの問題3へ


(3)野生のメダカさんが棲(す)んでいないのは?
a.北海道
b.本州
c.四国
d.九州
e.沖縄
解答:a.北海道
解説:北海道以外の日本全土に棲んでいるのです。
ちなみに、世界中でメダカさんの仲間は、東南アジアから東アジアの暖かい地方に多く棲んでいます。北海道は、メダカには寒すぎるのでしょう。

メダカさんの問題4へ


(4)メダカさんに有るものは
a.歯
b.足
c.角(つの)
解答:a.歯
解説:魚には、歯がないように思いますがメダカにはちゃんと歯があります。 歯を使って、食べ物を食べているんでですね。

メダカさんの問題5へ


(5)メダカさんの好きな環境は
a.流れの無いところ
b.にぎやかなところ
c.日陰の冷たいところ
d.大きな川
e.深いところ
解答:a.流れの無いところ
解説:流れのあるところにも行きますが、好きなところは流れのないところです。
「メダカの学校」では、「そっと覗いて見てご覧」と歌われています。これは、本当です。メダカは静かなところが好きなんです。
メダカはもともと東南アジアに多く分布しています。暖かいところが好きです。上の問題にも出しましたが、寒い北海道にはいません。
童謡「春の小川」の2番に

 春の小川は さらさらいくよ
えびやめだかや 小ぶなの群(む)れに
きょうも一日(いちにち) ひなたでおよぎ
遊(あそ)べ遊べと ささやきながら

とあります。大きな川より、小川に棲んでいて、しかも太陽光線の良くはいる浅い水に棲んでいます。だから、親しみやすいのです。

メダカさんの問題6へ


(6)メダカさんのえさにならないのは
a.ミジンコ
b.イトミミズ
c.稲のくきや葉っぱ
d.水草
解答:c.稲のくきや葉っぱ
解説:メダカはなんでもよく食べる雑食性です。植物プランクトン、動物プランクトン、草、花、小さな昆虫などを食べます。ミジンコは大好物です。そんなメダカさんでも、稲のくきや葉っぱは硬いので、そのままでは食べられません。水田にメダカがいても大丈夫です。
 水田の文化と共にメダカは広がっていったと考えられます。

メダカさんの問題7へ


(7)メダカさんは卵をどのように産むのでしょう
a.砂の中に産み付ける
b.卵を水の中にばらまく
c.卵はおしりについている
d.オスの口の中に産み付ける
解答:c.卵はおしりについている
解説:メダカのメスは、生んだ卵をしばらくおしりのそばにつけているます。そのうちに、水草やアオミドロのようなものにこすりつけてくっつけます。なんと、メダカの卵には細い糸のようなものがついていて、これが接着剤の役目をして水草にくっつくというわけです。

メダカさんの問題8へ


(8)メダカさんのオスとメスはどこでわかるの
a.オスはしりびれが大きい
b.オスには卵を入れる袋がある
c.メスは背びれに切れ込みがある
d.メスには卵を生むくだがある
解答:a.オスはしりびれが大きい
解説:メダカのオスとメスは、しりびれの形で区別します。オスは、しりびれのはばが広くて平行四辺形に近い形をしています。メスははばが少しせまい三角形(あるいは台形)に近い形をしています。
また、背びれでも区別がつきます。オスの背びれには切れ込みがあり、メスの背びれには切れ込みがありません。
ニホンメダカ博物館http://ns-it.jp/medaka/museum/index.html の
ニホンメダカ産卵室
http://ns-it.jp/medaka/museum/sanran.html に画像があります。

メダカさんの問題9へ


(9)メダカさんは釣ることができるの?
a.簡単簡単、どんなえさでもすぐ食いついてきます
b.無理無理、あんな小さな口では、針が入らない
c.努力次第、知恵と工夫でつります
解答:c.努力次第、知恵と工夫でつります
解説:日本で一番小さな魚ですから、普通に考えると釣り上げるのは無理です。でも、難しいことに挑戦したくなるのが人間の面白いところです。昭和のはじめころに中村桝蔵さんというメダカ釣りの名人がいたそうです。綿毛のような小さな鉤を、カイコの繭(まゆ)からとった絹でハリスをつくって釣っていたそうです。その上、釣りやすい春や夏をわざわざ避けて、冬にうまく釣り上げて自慢していたとのことです。落語家の桂歌丸さんは戦後まもなくメダカ釣りを楽しんでいたそうです。
 東京の税務署に勤めている清水孝充さんはメダカ釣りの名人。清水さんはの工夫は、赤虫の頭を下にして鉤につけ、水面にそっと落してスーッと引っぱるのだそうです。つまり餌を鉤にするという方法で、天気の条件が良ければ、一時間に50匹でも100匹でも釣れるというから凄い。 


メダカさんの問題10へ


(10)メダカさんは次のどの魚の仲間でしょう。  
a.イワシ
b.フナ
c.トビウオ
解答:c.トビウオ
解説:メダカは、トビウオの仲間なんです。メダカは、海の魚であるトビウオ、サンマ、サヨリなどとよく似た次のような特徴を持っています。
・下あごが出ている
・ヒレの位置
・尻ビレが大きい
・卵に毛が生えている
・卵に付着糸がある
・卵に油滴がある
・精子と卵共に海水中でも受精能力がある


メダカさんのうんちく集
メダカの地方名について
 メダカにはたくさんの呼び名があります。例えば、ミミンジャコは石川県など北陸地方、タカマミは沖縄県、ウルメは新潟から東北の日本海側にあるよび名です。「メダカ」というのは、おもに関東地方で呼ばれていた名前です。
その名付け方は,目,水面を泳ぐ,小型である,群れをなす,他の魚との混同,田・稲・米にちなんだもの,子供の遊び相手にちなんだものなどがあります。柴田さんという方は、多くのメダカの方言を、ザコ、ジャコ、メザコ、メダカ、メンバ、メンタ、ウキス等々の19類に大別されているそうです。具体的に多くの名前が知りたい人は
枚方いきもの調査会「メダカと魚部会(メダカの楽校)」
http://www.geocities.jp/ruoto2001jp/index.htm
の中に
日本のメダカ地方名、方言集
http://www.geocities.jp/ruoto2001jp/hanasi/hougenn/hougenn.htm


食用・薬用のメダカ
 小さなメダカを食用にするなどと言うことは、ちょっと無さそうに思います。
 ところが、たくさんメダカが採れた越後平野の一部では、メダカをすりつぶして団子にして、野菜を加えて汁に入れて食べる習慣が有ったそうです。三重県でもみそ汁の実にするところが有るそうです。秋から冬にかけては、産卵期よりも体内に栄養が蓄えられるでからでしょうか、美味しいのだそうです。
 汁の実だけでは有りません。佃煮やトウガラシ煮にする地方もあります。新潟県見附地方では、メダカの甘露煮を酒の肴にしていて、今でもメダカの田舎煮として市販もされているのだそうで、一度食べてみたいものです。
 またメダカをいったんゆでてから乾燥させて、醤油をかけて食べるという習慣もあるそうです。
 単に食用だけでなく、メダカは薬になるという言い伝えもあって、「メダカを生きたまま呑みこむと目の病気にきく」とか「乳腺炎の際にメダカを呑むと乳がよく出て腫れもひく」
といいます。目に効くというのは、体のわりに大きな目を持つメダカからのイメージでしょう。乳のほうは、栄養不足だった時の栄養補給の効果があったのでしょうか。
 「メダカを食べると水泳が上達する」「若いメダカは胃病に効く」「しもやけや肺病に効く」と言うものまで有って、梶井基次郎の小説「のんきな患者」のなかに、荒物屋であるおやじが、肺病の娘にのませるためにたびたびメダカをとりに行く話があるそうです。
 もっとも、水田の環境変化にともなって、全国からメダカの姿が急速に減って、野生のいわゆる黒メダカは絶滅危惧種に指定されています。もうむやみにとらない方が良いでしょう。そのためというわけではないのですが、「メダカを殺したり食べたりすると出目になる」とか、「罰が当たる」等という言い伝えもあります。大切にしましょう。
 


ニホンメダカ博物館
http://ns-it.jp/medaka/museum/index.html
野生メダカのホームページ
http://www.geocities.jp/tarosuga/



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