自然のおもしろクイズ
回答編]W
問題や解答に疑問や助言や感想がある人、
新しい問題の提案がある人(できれば、解答と解説付きで)
okiomoya☆fuchu.or.jp にメールください。
迷惑メールに苦慮しています。の部分をに換えて発信してください。
おもしろクイズの解答と解説について
内容については私なりに様々な書籍やネット上の資料を調べて書いています。しかし、本にしろネット上の資料にしろ必ずしも科学的に正しいとは限りません。また、書かれた時点では通説とされていても、その後より妥当性のある説が発表されいている可能性があります。
私が調べた時点でも、異なる説が見つかる場合が多いです。その場合、私の判断で確からしい内容を正解として書かせてもらっています。私自身は専門家ではないので、所詮素人判断といえます。
このクイズを参考して色々と判断されることはかまいませんが、それぞれの判断と責任でご利用ください。


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QUIZ39 ミミズさんのお仕事

 ヌルヌルとうごめくミミズは、女性には(男性にも)気味悪がられます。ところが、世界に何千種類も存在するミミズは「自然の鍬」とか「大地の腸」とか称される偉大な存在でもあるのです。そんな、ミミズさんの不思議にチャレンジしてみましょう。

(1)ミミズさんが「自然の鍬」といわれるのはなぜ?
a.ミミズさんのの色が鍬の柄に似ているから。
b.ミミズさんがクネクネ動くときの姿が鍬に似ているから
c.ミミズさんが
d.ミミズさんが、土の中で動き回ることで土を耕すから
解答:d.ミミズさんが、土の中で動き回ることで土を耕すから
解説:ミミズは、土の中を進むときに土の中の落ち葉や、バクテリアやカビやあらゆるものを土ごと飲み込みます。そして栄養素だけを取り入れると、あとは全部フンにして出しながら進みます。そのフンには大小無数の孔があります。したがって、ミミズの通ったところは、空気や水がよく通るし、畑の土がかき回されることになります。まさに、とてもこまめに耕したことになるのです。
 かのチャールズ・ダーウィンは、『ミミズと土』という著書の中で『鋤は元も古くからある、最も価値ある人間の発明品のひとつだが、人間が存在するずっと以前から、大地は実はミミズによって規則正しく耕されていたし、また今もなお耕され続けている。この下等な生き物ほど、世界の歴史に重要な役割を果 たしてきた動物が、他にも多くいるかどうかは疑問である」と書いているそうです。
 その上、ミミズのフンや尿は、土の栄養価を高めます。さらに、植物の成長促進物質までもが含まれていているのです。アリストテレスは「大地の腸」と呼んで評価しているようです。
 
ミミズの問題2へ


(2)雨になるとミミズさんが出てくるのはなぜ?
a.二酸化炭素の多い雨の水分がから逃げるため
b.乾燥の嫌いなミミズさんは、雨の日には散歩するから
c.雨の日には、天敵は雨宿りしているから安心して出てくる
d.雨の水分が土壌にしみこんでおぼれそうになるから
解答:a.雨の水分が土壌にしみこんで酸素不足になるから、あるいはb.乾燥の嫌いなミミズさんは、雨の日には散歩するから
解説:皮膚呼吸をしているミミズは水中でも生きてゆくので、おぼれるというのは違うようです。雨水が二酸化炭素(炭酸ガス)を多く含んでいる上に、土中を通過する内に酸素が失われるようです。雨上がりの後晴れの日(特に初夏)にはミミズのフンなどが土壌微生物により活性化されて二酸化炭素濃度が増加してきて、それから逃げ出しているようです。出てしまって、うまく土の中に帰れないと・・・紫外線のために死んでしまいます。曇天でも2,3時間の生存が限界のようです。帰れないと言うか、帰りたくても土の中には二酸化炭素があふれているのかな。
 一方、そもそも地表近くに生息するミミズは、単に逃げ出すのでなく繁殖のためのなどのために移動している可能性があります。皮膚呼吸をしているので、体表面の乾燥は致命的なのですが、その点雨の日には出ても大丈夫なので、新たな生息地や相手を捜すために地表を移動するのかも知れません。ただ、森の中なら良いのですが、出た先がアスファルトだったりしたら最悪ですね。

※ミミズは雨の日以外にも外へしかも大量に出ることがあります。そのことについては
「ミミズの大量出現のなぞを考え調べる」
http://www.geocities.jp/at_mocha/mimizu/mimizu04-00.htm

ミミズの問題3へ


(3)ミミズさんには目があるの
a.ミミズさんには目がない
b.ミミズさんには一対の目がある
c.ミミズさんには2対の目がある
d.ミミズさんの節ごとに一対の目がある
解答:a.ミミズさんには目がない
解説:ミミズの語源は、「メミズ(目見ず)」あるいは「ヒミズ(日見ず)」が転じたとする説が有力だそうです。土中生活をしているわけですから、目が見えなくても支障がなさそうです。
 ただし、目はありませんが、体表には微小な視細胞(眼点)が散在していて、光の方向を感知することができます。地表に出てしまって、紫外線を浴びると生死に関わるわけですから。暗い方を目指すのに必要なのでしょう。

ミミズの問題4へ


(4)ミミズさんには心臓があるの?
a.無い・・・あの身体のどこに心臓をつけるの
b.1個・・・どんな動物でも心臓は一個
c.2個・・・頭と尻の二カ所にあります
d.7個〜11個・・・種類によって違うのですが
解答:d.6個以上・・・種類によって違うのですが
解説:心臓は血液を全身に送るための器官ですから、ミミズの場合その役割をしているのが、ミミズの背側を縦に走る背行血管(dorsal vessel)のようです。この血管が後ろから前へ体節ごとに拍動して血液を前方に送っているのです。これだけなら心臓は1個ということになるのですが、食道を囲むように何対かの側心臓(lateral heart) があって血液を腹行血管 に送っています。この側心臓が何対あるのかは種によって異なるようです。3対・4対・5対などとあるようですので、それぞれ背行血管と併せて、7個・9個・11個になります。多くの種類を調べれば、もっと少ない種や多い種があるのかも知れません。

ミミズの問題5へ


(5)ミミズさんの呼吸はどうしているの
a.肺で呼吸しています。
b.エラで呼吸しています。
c.皮膚呼吸をしています
d.呼吸なんかしなくても大丈夫
解答:c.皮膚呼吸をしています
解説:肺もエラもありません。皮膚呼吸をしています。皮膚の近くに毛細血管が分布していて、濡れた皮膚を通じて外界に二酸化炭素を出し、酸素を取り込むガス交換をしているのです。
 ちなみに、土の中は隙間がたくさんあります、その隙間には水や空気があります。そこから空気や水を直接取り入れています。

ミミズの問題6へ


(6)ミミズさんのオスとメスはどう見分けるの
a.首のところの輪っかがあるのがオス無いのがメス
b.首のところに輪っかの無いのがオスあるのがメス
c.外見上は同じですが、身体の中に卵巣を持つのがメス
d.雌雄同体ですから、一匹がメスでありオスでもあります
解答:d.雌雄同体ですから、一匹がメスでありオスでもあります
解説:カタツムリなどと同じで、雌雄同体です。一匹がオスとメスの機能を持っています。二匹いればとりあえず、両方に子どもが作れます。


ミミズの問題7へ


(7)ミミズさんに毛はあるの
a.当然ありません
b.少ないけど、剛毛があります
c.実は毛深いのです
解答:b.少ないけど、剛毛があります
解説:毛はあるにはあるのですが、ほ乳類のような毛を想像すると違います。虫眼鏡で見ると体節ごとに短いながらも頑丈な剛毛が生えているのが分かるレベルです。この剛毛をスパイクとして使うことでミミズは体の蠕動運動を前方への移動へと結びつけることができるのです。
 そんなものを,毛と言っていいのか・・・という意見が聞こえてきそうですが。ミミズは、環形動物門 「貧毛綱」に属する動物の総称。ということで、貧毛ですが、毛はあるというのが,分類学上の立場になります。
 ちなみに、淡水性の微小なミズミミズやオヨギミミズでは、体のサイズと比べて相対的にかなり長い剛毛を持つようです。

ミミズの問題8へ


(8)ミミズさんの地表での移動の仕方はどれ〈複数回答)
a.クネクネさせず真っ直ぐに進む
b.蛇のようにクネクネと蛇行しながら進む
c.尺取り虫風に進む
d.ピンピンと飛び跳ねるように動く
e.二足歩行
解答:a.クネクネさせず真っ直ぐに進む、b.蛇のようにクネクネと蛇行しながら進む、d.ピンピンと飛び跳ねるように動く
解説:さすがに足のないミミズに、二足歩行は無理でしょう。ぬるぬるのミミズが体を伸ばしたまま進むという不思議な移動ができるのは、「毛はあるのか」の回答で説明したように、体節ごとに生えている剛毛の存在です。これをスパイクのように使って蠕動運動を移動に結びつけることができるわけです。
「ミミズあれこれ〈ミミズの動き)」を参照
http://www.geocities.jp/at_mocha/mimizu/speed.htm

ミミズの問題9へ


(9)ミミズさんを食べてしまう生き物は〈複数回答)
a.モグラ
b.イノシシ
c.トラツグミ
d.ムカデ
e.カエル
f.魚
g.人間
解答:全部
解説:ミミズは、モグラやイノシシを筆頭にタヌキやクマなど多くのほ乳類、野鳥、カエル、魚、そしてムカデなどの虫・・・多くの生き物にとって大切な食料担っているのです。 ところで、人間ですが、世界にはタンパク質など栄養価豊富な食品として食べられているところがあるそうです。わたしは食べたことありません。ミミズを食べた鶏の卵はおいしいとか・・間接的には食べますが・・・。味はそんなに悪くないようですが、泥を食べているので泥抜きが面倒そうですね。
 ちなみに、ハンバーグにミミズの肉使っているなどという「都市伝説」がありますが、ミミズの肉は結構高価なので、あり得ません。

※本当に食べてみたい人は料理方法まで紹介されているこのHPで
もぐもぐ昆虫色ランド(ミミズ)
http://www.eat-insect.com/other/mimizu.html


ミミズの問題10へ

(10)ミミズさんは鳴くの?
a.ミミズが鳴くわけ無いでしょう
b.「ミミミミ」と鳴きます
c.「ジー・ジー」と虫のような声で鳴く
解答:a.ミミズが鳴くわけ無いでしょう
解説:ミミズには発声器官がありませんから、音を出す事はありません。一般に「ミミズが鳴く」と言われている、地面の下から響く鳴き声は、「ジー・ジー」と虫のような声です。これは、「ケラ」の声であるとされています。
 ちなみに、ミミズの語源の説の中には以下のような説もあります。
「ミミ」がミミズの鳴き声、「ズ」が「キリギリス」などの「ス」と同じで、虫や鳥の名の下に付く「ス」が濁音化されたものでありという説もあります。

ミミズの問題11へ


(11)ミミズさんの尻尾が切れてしまいました、どうなりますか?
a.切れた尻尾は動いているがやがて死ぬ、頭は尻尾を再生して生き抜く
b.尻尾も頭もそれぞれに再生して2匹になって生き抜く
c.腹が切れたわけですから、どちらも出血多量で死ぬ
d.頭の部分は死ぬが、尻尾の部分が生き抜く
解答:a.切れた尻尾は動いているがやがて死ぬ、頭は尻尾を再生して生き抜く
解説:トカゲの尻尾切りは有名ですが、ミミズも尻尾切りをします。半ば意図的に尻尾部分を切り落として、それをおとりにして頭の部分が逃げる作戦です。ですから、切り落とされた尻尾は、勝手に動いて敵の気持ちをそちらに向けるようにします。
 ちなみに、ミミズの脳は頭の方にあります。モグラは、十分食べた後にミミズを捕まえると、頭の部分を甘噛みして、ミミズを仮死状態にして貯蔵します。

ミミズの問題12へ


(12)巨大なシーボルトミミズは、高知ではなんと呼ばれてる?
a.カンクロウミミズ
b.カンタロウミミズ
c.コウタロウミミズ
d.コウクロウミミズ
解答:b.カンタロウミミズ
解説:シーボルトミミズは、青い色をした体長30〜40cmにもなるという日本最大級のミミズ。シーボルトが世界に紹介したようです。大きい上に青色という目立つミミズなので、いろいろ名前があるようです。高知を始め四国ではカンタロウミミズと呼ばれています。名前の由来はよく分かっていません。が「疳の虫」から来ているという説があります。その場合には疳太郎ミミズなんですね。また、九州では“ヤマミミズ”、奈良や和歌山などでは“カブラタ”などとも呼ばれているようです。
ちなみに漢方では、熱湯をかけてから日光で乾燥したミミズを「地竜」と言います。これを煎じて熱冷ましとして服用します。そのほか地竜の効用としては、解熱の助長、気道の拡張、痙攣の予防、ならびに利尿などがあるそうです。疳の虫にも効くのかもしれません。


ミミズの問題13へ


(13)世界最大のミミズはどれくらいの大きさ?
a.1m〜2m
b.2m〜3m
c.3m〜4m
d.4m〜5m
e.5m〜6m
f.6m〜
解答:f.6m〜 あるいはc.3m〜4m
解説:日本で確認できる最大のミミズはハッタミミズとシーボルトミミズで、最長のものは1mくらいにもなるようです。西暦1712年の百科事典である、倭漢三才図絵には『近頃丹波柏原遠坂村大風雨の後、山崩れ、大蚯蚓二頭を出す。一つは一丈五尺、一つは九尺五寸なり。人、奇物となすなり。』 とあるそうです。4.5mものミミズがいたことになります。
ギネスブックの記録では、南アフリカのミクロカエトゥス・ラピMicrocaethus rappiというミミズで6m70cmの記録が残っています。もう想像を絶します。ただ、ミミズは皮膚呼吸で肺などの呼吸系をもたないために体表からの距離が13mmが限界との説があります。とすると太さ26mmくらいが限界ということになります。それで、6m以上になってはちぎれてしまうのではないかとも考えられます。ということで、ウィキペディアには、これは6.7フィート(約2m)の誤記ではないかとの説が載っています。そして、「オーストラリアに住むメガスコリデス・アウストラリスは3.35メートル又は3.5メートルと言われ、世界最大種とされる」と記載されています。
一方、YAHOO百科事典には「日本産のミミズでもっとも大きいのはシーボルトミミズで、長さ30センチ、太さ1.5センチにもなる。世界最大のものは南アフリカ産のミクロカエトウス・ラピという種で、長さ7.8メートル、重さ30キロにもなるという。 」との記載があります。
実は、ミミズの体長は、測り方で随分変わってきます。何しろ、引っ張ると伸びるからです。片方を持って、ぶら下げるだけで、水平に置いて測るより随分長くなってしまいます。上記の最長記録も、伸ばしたときの長さの可能性が高いのではと思います。

ミミズの問題14へ


(14)「ミミズさんに小便をかけるとおちんちんが腫れる」ってホント?
a.完全な迷信です
b.そんな言い伝えを知っていれば、病は気からであり得る
c.ミミズが噴出した防御液の刺激による急性炎症
解答:c.ミミズが噴出した防御液の刺激による急性炎症
解説:(1)でも解説したようにミミズは「自然の鍬」とも称されるほどで、農業にとって大切な生き物。そのミミズを大切にする精神から生まれた迷信であるとする説が主流でした。ところが、どうも実際におちんちんが腫れてしまう人が存在します。そして実際、ミミズは体節から液を飛ばします。白色の液体をビューと出すようです。シーボルトミミズやハタケミミズなどは体に背孔という孔がいくつもあって、その穴から噴水のように体腔液を出すのです。これが、痛みや腫れの原因になる可能性があります。
 ウィキペディアには、「近年、刺戟を受けたミミズが刺激性の防御液をかなり遠くまで噴出することが知られるようになり、尿により刺戟を受けたミミズが噴出した防御液の刺激による亀頭粘膜の急性炎症なのではないかとの指摘が医動物学研究者によって出されている。」とあります。一応この説が正しのだろうと思います。
なかなか詳しい研究がされています
「オチンチンが腫れるというのは迷信というのは迷信ではないだろうか?」
http://www.geocities.jp/at_mocha/mimizu/mimizu10.htm


ミミズ全般についてとにかく詳しいHPです。
ミミズあれこれ
http://www.geocities.jp/at_mocha/mimizu/mimizu.htm

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QUIZ40 ウナギさんのニョロニョロ

(1)ウナギさんはどの仲間?
a.水の中にすんでいるから魚の仲間(魚類)
b.ヌルヌルしているから、カエルやイモリの仲間(両生類)
c.ニョロニョロ、足のないのはヘビの仲間(は虫類)
d.ヌルヌル、ニョロニョロ、ミミズの仲間
解答:a.水の中にすんでいるから魚の仲間(魚類)
解説:ウナギはもちろん、魚の仲間。ただ、不思議なことに水陸両用で、水の外でも長時間生きてゆくことができます。まるで両生類やヘビのように、水の無いところをかなり長時間移動することができます。

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(2)ウナギさんに鱗(うろこ)はあるの?
a.ヌルヌルの体で、鱗(うろこ)は無い
b.ヌルヌルの下に、鱗(うろこ)が隠れている
c.鱗(うろこ)のある仲間と無い仲間がいる
解答:b.ヌルヌルの下に、ウロコが隠れている
解説:一見しても、触ってみてもウナギには鱗(うろこ)があるようには見えません。ユダヤ教やイスラームなどには「鱗のない魚は食べてはいけない」という戒律があるので、信者は、イカやタコにならんでウナギも食べてはならないとされていたそうです。
 ところが、ウナギの体長が21cmを超えるようになるとのヌルヌル(粘膜)の下に、小さな鱗ができます。ということで、近年では、このタブーも弱まっているようです。
 そもそも、鱗は身体を守るために存在すると考えられます。この点、ウナギの体表面には鱗がありませんが、物理的な衝撃をヌルヌル(粘膜)で防いでいます。
 また、鱗には塩分から身体を守るという役割もあります。海に住む魚の体液は海の塩分より薄いのです。そうすると、浸透圧の関係で、体内の水分が出てしまうことになります。一方、川に棲む魚にとって、周囲の水は体内より塩分濃度が薄いので、これも浸透圧の関係で身体がふくれあがってしまいます。これを、防ぐのも鱗の役目なのですが、ウナギの場合は、やはり身体を覆う粘液の成分(ムチン)が不透膜となって水を通さないようになっています。こうして、川と海を自由に行き来できるウナギはそのどちらにも、瞬く間に適応できるのです。淡水から海水へ移っても2日間に10〜15%ほどの体重減があるだけです。その体重減も1週間ほどで、元に戻ってしまうといいます。

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(3)ウナギさんの呼吸の仕方は?
a.肺呼吸
b.鰓(えら)呼吸
c.皮膚呼吸
d.鰓(えら)呼吸と皮膚呼吸
e.肺呼吸も鰓(えら)呼吸も皮膚呼吸も
解答:d.鰓(えら)呼吸と皮膚呼吸
解説:ウナギは魚ですからもちろん、鰓(えら)呼吸をします。しかし、濡れた粘膜を通して皮膚でも呼吸ができます。ついでに浮き袋や消化管でも呼吸できてしまいます。
 だから、ウナギは水の中に入れておかなくても濡れてさえいれば、相当長時間大丈夫です。だから、ウナギは水から離れた山の中をニョロニョロすることができるのです。
 ちなみに、浮き袋でも呼吸しています。肺呼吸をする魚を肺魚といいます。この肺は浮き袋が変化した物です。ということは、浮き袋で呼吸するウナギは肺もあることになる。(かなりの拡大解釈ですが)そう言えるとすれば、「e.肺呼吸も鰓(えら)呼吸も皮膚呼吸も」という答えは、あながち間違いとは言えないのかも知れません。

ウナギ問題4へ



(4)名前にウナギはあるけどウナギ属に属さないウナギはどれ(複数回答)

a.オオウナギ
b.ヨーロッパウナギ
c.アメリカウナギ
d.ヤツメウナギ
e.デンキウナギ

解答:d.ヤツメウナギ e.デンキウナギ
解説:分類上ウナギは、ウナギ目ウナギ科ウナギ属に属する魚の総称です。オオウナギもヨーロッパウナギもアメリカウナギもニホンウナギも、ウナギ属に属するウナギです。
 ヤツメウナギの外見は、ウナギそのものです。ところがヤツメウナギには顎(あご)がありません。脊椎動物の中で顎が無い種類は無顎(むがく)類と言います。厳密には、分類学上は、魚類ですら無くなってしまうのです。
 何百ボルトもの高電圧の電気を作ることができるデンキウナギも、見た目はウナギ体型ですが、生態や身体の仕組みが異なるので、デンキウナギ目ということで、分類上かなり上の方で分かれている生物です。むしろナマズなどが近い種類になります。

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(5)日本に住むニホンウナギさんは卵をどこに産むの?

2009年5月に発見された天然のニホンウナギの卵
(東京大大気海洋研究所提供)

a.川の上流部や池
b.河口付近
c.瀬戸内海
d.沖縄の南
e.フィリピンの東
f.グアム島の西
解答:f.グアム島の西
解説:サケは、河川の上流部で生まれ、川を下って海に出て大きく成長し、成熟すると生まれた川をさかのぼって産卵します。
 ウナギの場合は、海で生まれて、川をさかのぼって大きく成熟し、川を下って海に卵を産みます。そのことはわかっていたのですが、長い間、産卵場所は謎でした。私の若い頃はフィリピン海溝のあたりというのが有力説であったように思います。これは1986年にウナギの仔魚がこの海域で見つかっていたからです。(ウナギの仔魚は、柳の葉のような形をしていてレプトケファルス幼生といいます。)その後、より初期のプレレプトケファルス幼生(前期仔魚)が北赤道海流をさかのぼった所で見つかります。そして2005年夏、孵化後2日の幼生が、マリアナ諸島(グアム島のあるあたりです)の西にあるマリアナ海嶺のスルガ海山付近で見つかったのです。そして、2008年水産庁と水産総合研究センターによる調査チームが同海域で精子を持ったウナギや産卵直後のウナギを捕獲したのです。※まだ、受精卵は発見されていません。(発見されました
 孵化したレプトケファルス幼生はこの海域を流れる北赤道海流という西向きの潮流に乗ってフィリピン付近へ行きます。そこからは黒潮に乗り換えて北上沖縄の南のあたりを通って日本に向かうというわけです。この移動途中のレレプトケファルス幼生がフィリピンや沖縄付近で見つかって、以前はその近くに産卵場所があるのではないかと想定されていたのです。
 こうして移動しながら成長して行き、冬になると、ウナギらしい体型のシラスウナギになって日本の河川の河口付近に現れるのです。このときの体長は5cmほどになっています。この間どこでどうしているのかは、現在も不明です。
※産卵は早春から夏にかけての新月の頃に一斉産卵するようです。
 ウナギの卵がついに日本の研究者によって発見されました。世界初のことです。 下は、そのことを紹介する毎日新聞の記事です
天然ウナギ:卵を初採集 グアム西沖、産卵時期・位置も特定−−東大大気海洋研
 東京大大気海洋研究所と独立行政法人水産総合研究センターの研究チームが、天然のニホンウナギの卵を採集することに初めて成功した。場所は、日本の南約2200キロのグアム島西側にある西マリアナ海嶺(かいれい)付近。亜種も含め19種いる天然ウナギでは初の快挙で、産卵の時期と位置も特定し、謎の多かったウナギの生態解明が一気に進みそうだ。養殖用稚魚の大量生産技術の開発や、激減したウナギ資源の保全・管理につながると期待される。1日付英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズ(電子版)に掲載された。【須田桃子】

 温帯のウナギは川や湖で成長した後、数千キロ移動して外洋で産卵するが、回遊ルートや厳密な産卵場所は不明だった。

 東京大のチームは、91年までに採集したウナギの仔魚(しぎょ)(ふ化直後で稚魚の前段階)の採集記録や誕生後の日数を、海流や海底地形とともに解析。産卵は各月の新月の数日前、同海嶺の海底にそびえる海山が連なる領域で、一斉に起こるとの仮説を立てた。

 05年にはふ化後2日目の仔魚を採集、さらに08年には同研究センターが産卵後の親ウナギを初めて捕獲し、仮説をほぼ裏付けた。

 08年から共同で研究航海を始め、新月2日前の09年5月22日未明、直径約1・6ミリの卵31個を採集した。遺伝子解析でニホンウナギの卵であることを確認したほか、付近で産卵直後の親ウナギも捕獲した。

 採集場所は、水深が3000〜4000メートルあり、二つの海水がぶつかって塩分濃度が変化する約10キロ四方とごく狭い海域。卵は水深200メートル前後にあったとみられる。チームの塚本勝巳・東京大教授は「卵がふ化するまでの日数はわずか1・5日。採集できたのは幸運だった」と話す。

 ◇「その卵だけ虹色に光っていた」 塚本教授、謎に魅せられ38年
 「怪しい卵があるので来てください」。09年5月22日午前6時半、学術研究船「白鳳丸」で個室にいた塚本勝巳・東京大教授(62)は、緊張した思いで実験室に向かった。午前5時に引き揚げた採集物から、初めてウナギの卵らしきものが見付かった。円窓から差し込んだ光を受けて、「その卵だけが虹色に光っていた」。30年以上探し求めていた天然ウナギの卵だった。

 東京大農学部水産学科を卒業後、同大海洋研究所(当時)に入った。海の生物の回遊行動に興味があり、ウミガメなどを研究した。中でも、日本人に身近なのに天然の卵も産卵中の親も見つからず、「謎が深くて手ごわい」ウナギに魅せられた。

 日本で本格的なウナギ産卵場調査が始まった73年から、ほぼすべての研究航海に参加してきた。当初は謎が多いだけに「当てずっぽう」の要素が強かった航海に、海域を区切って調査し、海流などを分析して産卵の場所と時期の仮説を立てる実験的な手法を取り入れた。より小さい赤ちゃんウナギ(仔魚(しぎょ))を追い求め、91年にマリアナ諸島西方沖で、10ミリ前後の仔魚の採集に成功した。

 しかし、その後14年間、成果のない苦しい時期が続いた。1回の航海は、燃料代だけで数千万円を要する。批判もささやかれた。右腕だった青山潤・東京大特任准教授(43)が研究中止を進言した時、塚本さんは「批判があるのは当然。でも続けようよ」。その裏には科学者としての好奇心と、「一度旗振り役になったからには、最後までやり遂げるのが責任」という強い思いがあった。

 卵の採集は「すごろくで言えば上がり」(塚本さん)。だが、研究は終わりではない。オスとメスがどのように出合うのか。なぜ新月間近に産卵するのか−−。新たな疑問が山積している。「次は産卵シーンを撮影したい」。塚本さんは仲間とともに5月、再び研究航海に乗り出す。【須田桃子】

毎日新聞 2011年2月2日 東京朝刊

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(6)ウナギさんの年齢はどうやって調べるの?
a.長さを測って調べる
b.太さを測って調べる
c.耳石を調べる
d.歯を調べる
解答:c.耳石を調べる
解説:もちろんウナギは、長く大きく成長してゆくので、大きさで生後の期間が推定できます。ところが、成長のスピードは個体差がある上に、多くの個体は途中から大きくならなくなります。逆に、ゆっくりと成長を続けて巨大ウナギになる個体もいます。ですから、大きさだけで推定する年齢はかなり不確かなものになってしまいます。
 ウナギの耳の中にカルシウムの固まり(耳石)があります。この耳石に、一日一本ずつ、木の年輪のように輪が形成されます。これを数えると生まれてからの日数が分かるのです。日数だけでなく、これを調べると、生まれてからどんな環境(海か川かなど)で育ったかも分かってしまうのです。

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(7)ウナギさんを焼いたものを蒲焼きっていうのは何故?
a.焼いた姿が、カバ(河馬)に似ているから
b.焼いた姿が、蒲(ガマ)の穂に似ていたから
c.皮ごと焼くから、カワヤキ(皮焼き)の意味
解答:b.焼いた姿が、蒲(ガマ)の穂に似ていたから
解説:蒲焼きは江戸では背開き、関西では腹開きにしますが、当初は筒切りにした円柱状のウナギに縦に串を打って、焼いていました。これに山椒みそなどを塗って打っていたようです。この形が「蒲の穂」に似ていたから蒲(がま)焼きと呼ばれるようになったようです。
現在の蒲焼きは、蒲の穂の形をしていません。
 もっとも、これも数ある説の一つのようです。この他にも、以下のような説があります。
@「焼くにおいが素早く行き渡るから、香疾焼(かばやき)が転じたとする説。(山東京伝)」
A「鰻を焼いた時の皮の色が、樺(かば)の木の幹に似ているからとする説。」
B「椛(さくら)の皮をすいて、竹串のかわりに、はさんで焼く、椛の皮を、かばというからという説。」
C「蒲鉾(かまぼこ)から転じたとする説。」

《参照》登亭「鰻の食べ方いろいろ」
http://www.fis-net.co.jp/~nakaichi/unagi/08.html

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(8)川につながっていない山の中の池に巨大なウナギさんが見つかるのは何故?
a.人間が放流したから
b.鳥がウナギの卵を運んだから
c.池でウナギが卵を産んだ
d.ウナギさんが陸上をニョロニョロと這ってやってきた
解答:d.ウナギさんが陸上をニョロニョロと這ってやってきた
解説:呼吸のところで解説したように、ウナギは鰓呼吸だけでなく皮膚呼吸ができます。身体が濡れてさえ入れば、長時間水の無いところで活動できます。従って、雨の日などは水辺を離れて移動可能なのです。この能力を生かして、急流などでは岸辺を進むことも可能です。また、川とつながっていない池にでも小さい流を伝って自力で進入可能です。
 ウナギの登ってゆく力は相当なもので、アメリカでは、ミシシッピー河を延々とさかのぼり、ナイアガラの滝すらも乗り越えて、エリー湖に達する剛の者がいるそうです。まさに、うなぎ登りです。
 ただし、この場合成熟しても川を下るのは困難になります。すると、死ぬまでその池にとどまって大きくなり続け、巨大ウナギとなるようです。その場合も、どんなに大きくなっても池では、卵を産みません。

※「a.人間が放流したから」も、可能性はあります。

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(9)ウナギさんはどうやって、グアム島まで行くの?
  選択肢はありません・・・考えてみましょう

解説:
 日本から遠いグアム近海へ行くのに、ルート選択に迷わないのでしょうか?生まれてから日本にたどり着くルートを逆に海流をさかのぼるようにたどるのは、泳ぎの得意とは言えないウナギ(おやウナギで時速4kmくらい)にとって相当困難であると言えます。
有力な説の一つに、伊豆諸島から小笠原諸島を経てマリアナ諸島まで島や海山を伝って、マリアナ諸島に達しているのでは無いかとの説があります。このルートだと目標物がありますし、目的の海域の海山列は火山ですから磁気異常からこれもナビゲートの材料になりそうです。そして、伊豆方面から南下するコースは黒潮の支流が南下するルートでもあるので、かなりスムースにたどり着けそうです。ただ、この説の場合、今度は中国や台湾の川で大きくなったウナギはどうやってマリアナ諸島に行くのか?と、新たな疑問がわいてきます。これについては、中国や台湾のウナギも黒潮にのって一旦北上して、伊豆諸島に達して日本育ちのウナギとともに、南下していると考えればつじつまが合いそうです。

 また、日本海沿岸で採集された産卵回遊中の銀ウナギ(腹側の皮膚にグアニンが蓄積して腹側の色が銀色に変わったウナギで)の耳石の微量元素を調べた調査によると、淡水を経験していない海ウナギや河口ウナギがかなりの割合(85.5%)を占めていました。河川を遡上し大きくなって下ってきた川ウナギの割合は14.5%と低かったのです。これは、どうしたことでしょうか?
 あるいは、大量のシラスウナギを河口付近で捕獲しているため、天然ウナギが激減しており、それを埋める形で、海水域だけで一生を過ごすウナギの割合が増えているのかもしれません。

そもそも、何でそんな苦労して遠くまで産卵に行くのかが疑問です。そもそも、熱帯にいるウナギ(熱帯ウナギ)は、河口からそんなに遠くない所に産卵場があるそうです。日本やヨーロッパのウナギなど温帯ウナギの一部の種だけが、長距離の産卵回遊をするようです。
 そのうえで、このような大産卵回遊は、大陸移動と関連するのではないかとの説があります。すなわち、もともとは比較的河口近くに産卵場所があったのだが、大陸移動に伴って産卵場所と川とが離れてしまったというのです。
 あるいは、そのために回遊中、マリアナ諸島のあたりに、産卵の諸条件の整った海域を見つけて、産卵するようになった。これらの子孫が現在考えられている回遊ルートを使うようになったのではないかとも考えられます。


ウナギ問題10へ


(10)一匹の雌ウナギさんが産む卵の数はどのくらい
a.3億粒くらい
b.300〜700万粒くらい
c.100万粒くらい
d.2.6〜10万粒くらい
e.3500粒くらい
f.40〜70粒くらい
解答:b.300〜700万粒くらい
解説:ウナギの産卵数としては、760万粒という資料もあります。実際には個体差が大きいのだと思います。ちなみに、3億粒はマンボウの、100万粒はマグロの、2.6〜10万粒はマイワシの、3500粒はサケの、40〜70粒はバラタナゴの産卵数とされているものです。
 多くの卵を産む種は、卵の時代仔稚魚の時代に外敵に食べられたり病気で死んだりする可能性が高くて、産卵できるまで育つ可能性の低さを意味すると言えます。ウナギはかなり厳しい条件下にあると言えます。バラタナゴの場合は、卵を淡水貝の中に生み付け、稚魚は20〜30日くらい育ってから外へ出てくるので、生存率が高くなるので、この程度の産卵数で種を維持できるのでしょう。

ウナギ問題11へ


(11)産卵を終えたウナギさんはどうするの
a.サケのように産卵したら死んでしまう
b.海で体力を回復したら又産卵する
c.また海流に乗って回遊して日本にもどってくる
解答:a.サケのように産卵したら死んでしまう
解説:実のところは、調査の難しい深海でのことですから、確実な証拠は無いのですが、ウナギの生殖腺は個体差の区別無くほとんど同時に成熟して、同時にすべての卵を放出します。同じような習性を持つサケやアユは、産卵すると死んでしまうので、ウナギも同じように死ぬのだろうと考えられています。

ウナギ問題12へ


(12)ウナギさんの寿命はどれくらい
a.50年くらい
b.25年くらい
c.13年くらい
d.1〜2年くらい
解答:a.50年くらい
解説:前述のように、卵を産むと死んでしまうので、その場合はもっと短くなるのですが、池などに入ってしまい、海に下らない場合、相当長く生きます。50年とか55年とかの資料もがあります。ただし、産卵しないということは、子孫が残せず遺伝子は残せないわけですから・・・生物としてはとても残念なことでしょう。
ちなみに、ナマズで60年以上、コイで50年弱などの記録があります。ウナギも含めて「池の主」になるのにふさわしい長寿です。
ヒラメが25年くらい、サケが13年くらい、アユが1〜2年くらいです。
《参考》
登亭のHPから
ウナギの生態
研究者の署名入りのレポートです。内容の信頼度は格段に高いと思います。
http://www.fis-net.co.jp/~nakaichi/eco/index.html

静岡県水産技術研究所浜名湖分場へようこそから
ウナギのページ
http://www11.ocn.ne.jp/~hamanako/unagi/index.htm


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