インストラクターのジョシーさんのこと
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 サングラスをかけて、何か遠くを見つめているような姿が、キリリとしていてなかなか粋な人です。参加者の中にはその姿にあこがれていた人もいました。
一方で、その整った顔立ちから、当初は冷たさを感じた人もいたようです。でも、その実とても熱いものを持っている人でした。ヨセミテインスティチュート(YI)のインストラクターになって7〜8年、給与面では決して厚遇とは言えない条件ですから、多くのインストラクターが3〜4年で転職するのが当たり前の中での7〜8年です。家族の人からも、もっと収入の良い「本当の仕事」に転職するようにせつかれているそうです。YIのインストラクターに採用されるくらいの人は能力もある上に、YIでインストラクターをしていたという経歴はキャリアとして高く評価されるので、転職はさほど難しくないようようです。それでも、子どもたちを自然の中に案内できる現在の仕事を大切に思い、現在まで続けてきたし、これからもと悩みながらも考えられているようでした。

 いつもは一人一人で指導するようですが、私たちのグループには2人のインストラクターがついてくださいました。ジョシーさんとしても尊敬している大先輩のシャーリーさんと一緒に仕事ができると言うことはとても、エキサイティングな事であったようです。その意味でも、彼女自身ワクワクするような仕事だったそうです。
私は、ネイチャーゲームの上級指導員として講習会の講師をしていますが、年に1・2度他の上級の方と一緒に指導するチャンスがあります。講習会の組み立ての違う人とご一緒するのは刺激的で、学びが多いものです。彼女の気持ちが分かるように思います。
あこがれの先輩との仕事ですが、ただついてゆきますますという姿勢ではありません。彼女の指導の時にはきっちりと自分のスタイルを守られているようでした。シャーリーさんの指導の時にはとても興味深そうに見つめています。それも単に聞いている、見学しているというのではなく、明らかに共に考えています。シャーリーさんと別のアイディアがあると、臆することなく発言します。もちろん、それはさしで口という感じを持たせない、真摯なものです。シャーリーさんもそれを気持ちよく受け入れて内容がふくらんで行きます。

 参加者との論議の内容が政治的なものや精神世界のものになって行くと、インストラクターとして基本的態度は、ヨセミテの中で起こっている事実や現象について伝えて、後は参加者の判断に任せるというのが筋のようです。それは、回りくどいかも知れないけれど、教育というポジションで関わるものの節度ですし、王道です。しかし、私たちは大人ですし、論議は次第に深いところに入って行きます。インストラクターとしての節度と、彼女自身の信念の狭間でじっくり考えながら、真剣に答えてもらいました。
この考え深げな真剣なまなざしと、整った顔立ちが当初彼女に対して冷たい人?という印象を持たせたのかも知れません。
一人の自然案内人としてあるいは人として、どのように人生を切り開いて行くか迷いながらも、常に真剣に生きようとする彼女の姿に接することができたのも、私たちの幸せでした。



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