コンパクト解説「を遊ぼう」1(中欧編)

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ヨーロッパのようです。特に何処の国という限定はないようです。本の宣伝に中部ヨーロッパとしてありますが。ドイツ・オランダ・ベルギー・フランス・イギリス・さらにはスペイン・アメリカと思えるシーンもあるので、あるいは、欧米と考えても良いのかも。
」1
「表紙」「裏表紙」「扉」シーン1海岸シーン2海岸2
シーン3黒い森の中シーン4ブドウ畑シーン5リンゴシーン6マラソン1
シーン7マラソン2シーン8マラソン3シーン9名画シーン10ローテンブルク
シーン11市庁舎前シーン12教会シーン13お城シーン14監獄前
シーン15サーカスシーン16パレードシーン17シーン18レーダー門
シーン19風車シーン20再び森へシーン21晩鐘「裏扉」

「表紙」「裏表紙」
0)旅人は・・・右下の家のところに馬に乗っていますね。

○塀をペンキで白く塗っている少年二人がいます。
  トムソーヤの冒険から
○絵を描く画家さんは安野さん自身か
 この景色の地方名、建物の所在地等不明

「扉」
何処の町でしょうか、緑の中に塔が建っていて、木組みの家が見えます。そして、手前の石橋のうえを馬を引いた旅人が左から右に渡ってゆきます。物語の中へ入ってゆこうというわけです。

シーン1海岸(p1〜2)
何処の海岸かは不明です。ヨーロッパの西の海岸の何処かのイメージだろうと思います
後の展開からするとドイツの近くということでしょうか?

0)旅人は・・・船で海岸に向かっています。


シーン2海岸2(p3〜4)
0)旅人は・・・旅の友である馬を調達しています。

○林の間を2羽の鳥が羽ばたいています。

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シーン3黒い森の中(p5〜6)
0)旅人は・・・p5の左端からさっき買った馬に乗って「黒い森」の中にやってきます
黒い森とは
西はフランス,南はスイスに国境を接する南ドイツにあ る広大な森が通称シュヴァルツヴァルトと呼ばれる森です。
麦を刈る二人の農婦
頭の馬が引く馬車に二人の男が材木を縛り付けています。
○林の中で木を切る男がいます(p5)
大原美術館にあるフェルディナンド・ホドラーの描いた「木を伐る人」からではないかと思われます。ただし、左右逆ですが・・・。
http://iwe.kusa.ac.jp/OHARA/OHARA_COL/OHCOL/oh_col16.html

○小川でヨットを浮かべて船遊びをする3人の子ども達
○小川の脇で、木を割っている男の人
 ミレーの絵(右図からなどのようです。まだ、題名が分かりません・・・。
○小川に架かる橋の上で洗濯する女性
  絵柄は全く違うのですが・・・ミレーに洗濯する女を描いたものが複数有ります。
○刈り取った麦をふるいにかけている女性
 クールベが描いた「The Grain Sifters」の絵からのようです。
樽を持つ人が、エプロンをつけたおじいさんと話しています。
○洗濯していた女性がその洗濯物を干しています
このように、同じ絵の中に時間が経過した後の事を書き込むというのは、日本の絵巻物において工夫され、多用されてきた手法の一つです。
○林の上を2羽の鳥が飛んでいます
  p4で飛んでいた鳥たちのようです。

シーン4ブドウ畑(p7〜8)
0)旅人は・・・ブドウ畑の広がる所へやってきます

○p5ので麦刈りをしていた農婦が二人、同じ位置・同じ格好ででブドウの収穫をしています。
○その横に、ブドウの篭を抱えた男性、そのまた横に何か指さしている女性います。
○収穫されたブドウを二頭の馬が引く馬車に積み込んでいます。
  この馬車、p5では木材を積んでいました。
郵便ポストがあって、投函している人がいます。
子どもが3人ケンパをしています
 まん中の女の子は、p5の船遊びをしてた3人の内の先頭の子どものようです
樽を作っているおじいさんがいます。
   このおじいさんp5でマキを割っていました(重なります)
  そして、薪割りはミレーの絵からでしたが。
   この樽づくりもミレーの絵にあります。(画はほぼ同じ動作ですが、樽の大きさが違います)ミレーつながりでもあるようです。
○ポストの右上のところに十字架のついた祠があります。
  日本でいえば、路傍のお地蔵さんや道祖神や庚申塚のイメージでしょうか
樽のワインをエプロンの男の人にわけてあげています。
  p6の11)の二人の続きです。このワインは12)のワイン絞りで絞ったものでしょう。
○リンゴの木が2本、たわわにリンゴ実っています。木にははしごがかけられています。
○女性が二人パンを運んでいます。
  p6までで、粉になった小麦粉を使ったようです。一貫した作業の様子が続きます。ミレーは、当時の農村でのあらゆる作業を画にしています。もちろん、パン焼きもです。早朝パンを焼いている画があります。
○家の近くにブドウ絞りのための道具と思われるものがあります。
家の右に洗濯物があります。
  p6で干された洗濯物のようです
林の上の空を2羽の鳥が飛んでいます
  p4p6と飛んでいた鳥のようです

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シーン5リンゴ(p9〜10)
0)旅人は・・・p9で教会の前を馬で行っているようです
教会にモデルが有りそうですが、不明です。

○石を細工している石工が二人います。
これはクールベの「石割り人夫」の絵からのようです。
http://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/20/a02f7fa1d074deb53e7caa3b7f8b6ce5.jpg
案山子が立っていて、カラスが二羽がからかっているようです
  でも、家にとまっているカラスは、実際には遠く離れています・・だまし絵ですね。
ポストがありp8で投函された、郵便物の収集をしているようです、近くの馬車は郵便馬車のようです。
これは、p5で木材をp7でブドウを運んでいた馬車のようです。
牛車に荷物を積んで、引っ越しをしています。
鏡・テーブル・タンス・時計(5時を示しています)・椅子などがのせられています
 近くで荷車の横で指図している女性がいます。
 この女性、シーン4の3)でも指さしていた女性のようです。
○塀の向こうで水浴びをしている女性がいます。梯子を架けてのぞき見しようとしている男がいます。
水浴びの絵は何か元になる絵がありそう・・・と探していましたが。
クールベの「水浴する女たち」からだと思われます。これも、クールベだったのです。
それにしても、発表当時には、彼女のスタイルや情景など随分物議をかもした絵のようです。

○縄跳びをしている3人の子どもがいます
p7でケンパをしていた子ども達です

○家の窓から見えている人物は、ベートーベンのようです。
  音楽の教科書でおなじみのベートーベンです。
リンゴの木からエプロンをした男がリンゴを収穫しています。右のリンゴの木からリンゴが2個落ちています。
  p8の梯子は収穫のためだったようです。そして、収穫しているのは、ワインをもらっていた人です。
5人の子ども達がケンカをし、子どもが一人駆け付けています、建物のかげで見ている子どもが一人います。
○p10の右下で輪転がしをしている子どもがいます
洗濯物を取り入れている女性がいます
p5で洗われ、p6で干して、p8で乾かされていた洗濯物です
安野さん、他の場面でも一連の作業を丁寧に拾い上げて描くようにされているように思います。単に仕掛けということを超えて、生活とはそのように展開する中にあるというメッセージであるようにおもいます。
ミレーも洗濯にはこだわっていたようで、洗っているところや干しているところなど何点もの洗濯する女の画があります。

○木の上の巣に、雛が待っていて2羽の鳥が飛んできました
p4からp6そしてp8と一生懸命飛んでいたのは、この雛を目指してのことだったのです。ちなみに、おなじ位置で描かれているので、パラパラ漫画のようになります。ためしてみてください。

○p10の右上で、女性に花束を捧げる男性がいます。
花束をプレゼントされている女の人はクールベの「村の娘たち」の絵から一番右の女性です。
 3人の女性はクールベの娘さんがモデルとか。


シーン6マラソン1(p11〜12)
0)旅人は・・・小学校の有る町にやってきました。p11の上の方で馬に乗っています。
  安野さんの「イギリスの村」という本の中に、このページの小学校のモデルになった建物が出てくるそうです。イギリスのコッツウォールズ丘陵地帯の一角のバイブリーにあるバイブリー・コート・ホテルの建物を模したものだそうです。
この絵本の構想もこの一帯を旅した時に生まれたそうです。
オモチャ屋さんの看板はサンタクロース!(プレゼントしてくれるのかな)
 お店の前の人もサンタの帽子をかぶっているような。その右に何故か散髪屋のおじさん
店の前でシルクハットをかぶった紳士が何か右の方を指さしています 
p9の案山子と重ねているのでしょう
郵便馬車がpostoffice(郵便局)についています
p7で投函され、p9で収集され、郵便局に持ち込まれました。
小学校の庭で3人の子どもがゴム飛びをし、3人の子どもが順番を待っています。
 この3人、p7でケンパ、p9で縄跳び をしていました。 (p5の船遊びから続いている)
イギリスの絵本や挿絵の画家ケイト・グリーナウェイの「BOOK OF GAMES」の中にゴム飛びをしているこどもたちが。
http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/24kgbgb.htm
石造りの塀に梯子を駆けて麦畑を見ている男
  p9では、水浴びをする女性を覗くはずだったのに・・・
○女の子が9人で踊っています、
 イギリスの絵本や挿絵の画家ケイト・グリーナウェイの「BOOK OF GAMES」の中にこんな遊びをしている子ども達が描かれています。
 http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/24kgbgb.htm
○p10でケンカしていた5人の子どもはとうとう泣き出してしまいました、ここでも駆け付けるこどもと、見守る子どもがいます。
 こんどは、先生を引っ張ってくる子どももいます。
輪転がしをしている子どもがいます
 p10でも、輪転がしをしていました。周囲の様子は変わっても同じ位置です。
マラソンのスタートです選手は12人、スタートのテープを持つ人、テーブルには役員さんでしょうか
○スタートの合図をしている人のすぐ隣に、腰に手を当てている女性
日傘を持った女性二人と犬がマラソンのスタートを見守っています。   
 p10で花束をもらっていた女性と重なります。クールベの「村の娘たち」からです。3人の娘の内右側の二人です。

シーン7マラソン2(p13〜14)
0)マラソンが始まりました。旅人は・・・・馬を下りてp14で応援しています
旅人が馬から降りることは珍しいのですが・・・何しろ白熱したレースなので、旅人もかなり本気になっているようです。

エプロンにスカーフのおばあさん最終ランナー12位(5番)を応援しています。この選手、走り方(フォーム)が無茶苦茶で、ほとんど絶望的です。それに、道の上を走れよな!!
  11位は6番、10位は3番(この人も変なフォーム)です。9位の選手は半袖で長ズボンという服装からして8番の選手。ちなみに、現在トップは1番のランナーですね。
スタートの絵にも出ていた、散髪屋のおじさん、お客さんと一緒に出てきて応援しています。
マラソン大好きなんですね。
○製材所では仕事を中断してマラソンを応援しています。
  馬車の木材は、p6からやってきたようです。 
○道を間違わないように、道に丸太を渡して、その上で応援している二人、その横で赤と灰色のスカーフをつけた女性が二人応援しています。
エプロン姿で箒を持った女性が腰に手を当てています。
  p12のスタートの時の19)の女性と同一??
日傘の女性ともう一人の女性に犬が応援しています
 p12の二人と一匹がここでも応援しています(「村の娘たち」からですただし、ポーズは変わってしまいました)
 1番の選手を応援しているようです。1番の選手が花束をくれた男性かも。
 旅人と手を振り合っているとも見えますが・・・。そうすると、どうやって知り合ったのでしょう。
マラソンを応援するように指さしている女の人の前に、立っている女の子と駆けている男の子と女の子がいます。
  立っている女の子と、駆けている男の子はp10とp12でケンカを見ていた女の子と駆け付けていた男の子と重なるようです。
おじいさんが3頭の牛を引いていて、その牛の上に男の子が乗っています。
輪転がしをしている男の子がいます
  p10とp12でも輪転がしをしていました。
○塀の扉を開けて、粉(?)を台車に乗せて運び出す女性がいます


シーン8マラソン3(p15〜16)
0)マラソンのゴールですが、旅人は・・結果を見ることなく去っていっています。
 途中馬を下りてまで熱心に応援していたことと重ねて、大切なのは結果ではなく途中経過の努力なのだと教えているのだ・・・という説があります。
 なるほど、そういう解釈もあるのかと思いました。ただ、同じ画面に時間の経過した後の事が書き込まれることが多いので、これは結果を見た後、レースを振り返りながら去っていっていると考えるのも正解でではないかと・・・。
マラソン5位と6位の選手を応援しているエプロンにスカーフの女性がいます。向かいには、杖をついたおじいさん
  p13のの女性と同じ人のようです
ゴールです、優勝は8番の選手、2位は道から外れていますが5番の選手
 8番の選手は前のシーンから8人抜きです。ゴール前、相変わらず変なフォームで走っている5番の選手。なんと、前のシーンで最下位(12位)から10人抜きです。このフォームで!!もうほとんど奇跡です。p13の1)エプロンにスカーフのおばあさんの声援が効いたのかなあ。
ゴールを応援してるエプロンに赤と灰色のスカーフをつけた女性が二人 は、p13でも応援していた人達です
エプロン姿で箒を持った女性が腰に手を当てています。
 p13で同じポーズ同じ位置にいました。
7匹のガチョウ(アヒル?)にえさを与えている女性がいます。
   この女性、p13で粉(?)を運び出していた女性ではないでしょうか。運んできた粉が3袋壁のところにならべてあります。餌だったようです。
○さおを持った男の人と2匹のガチョウ(アヒル)がいます。
左は、ミレーの「刈り入れ」の絵です。どうもこの男性は、この絵から来ているようです。
○店が2軒、一軒は洋服屋、もう一軒はパン屋さんです。
パン屋さんとフランスパンのような長いパンを持った女性が話しています。マラソンのことでしょうか。
看板としてあげられているのはプレッツェルというパンです。祈りを捧げるときに胸の前で組んだ腕をまねたものだといわれているんだそうです。
○池では頭の牛をおじいさんと子どもが洗ってやっています。
   p13のおじいさんと子どもです
p16の上で決闘が行われています。例の二人と犬がいます。
 決闘のどちらかが、p10で花束を捧げていた男性でしょうか。大変なことになったと、相手の女性は泣き崩れているようです。
 泣き崩れているのは、日傘を持った女性ですから・・。決闘をしているのは日傘の女性の恋人ということになるのか。

シーン9名画(p17〜18)
0)旅人は・・・馬に乗って、名画の中を悠然と旅をつづけていいます。

○木製の車に乗って遊んでいる子どもに声援を送っているエプロン姿のおばさんがいます。
  シーン7の1)の女性、シーン8の1)の女性と同一人物のようです。
お団子を追っかけている男の人がいます
ロシア(ヨーロッパ)民話の「おだんごぱん」の一場面です。
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=152
 おだんごぱんが、最初に逃げ出した場面です。
池に向かって絵を描く絵描きさんと、それを見る人達がいます。
桟橋から、7匹のガチョウ(アヒル)に餌を与えている女性がいます。
  シーン8の5)と同じ構図ですが、陸の上にいたガチョウが水の中にいます
 これは、「鵞鳥番の少女」にインスピレーションをえているのでしょうね。

さおを持った男の人と2匹のガチョウ(アヒル)がいます。
  シーン8の6)と同じ構図ですが、池の中にいたガチョウが陸にいます。
 この男の人は、ミレーの 「刈り入れ」から構図をとっていますね。

名画が多く描かれています
 ○建物の間で何かしている二人連れがいます
   ミレーの「羊の毛を刈る女」です 。ちなみに、ゴッホはこの絵を模写した絵を描いています。
 ○ゴッホの絵もあります、中央上の「はね橋」です。
 ○スーラの2作品が描かれています。
   「グランド・ジャット島の日曜日の午後」と「アニエールの水浴」です。

この絵の右の日傘を持った女性と紳士は、p10で花束を捧げていた男性と女性。その後、決闘という事態にまでなった二人の幸せな結末というストーリーを考えてみました。
 さらに、決闘のシーンで抱きついていたのは、それまで日傘を差していた方の女性・・・。とすると、ここでも日傘を差しているのは、日傘の女性で・・・。花束をもらった方の女性は、黒犬の左に座っている女性というストーリーもありかも。

石橋の向こうで絵を描いている女性とそのそばに二人の男性がいます。
  向きからすると、ゴッホの跳ね橋の上の日傘の女性を描いているのか、あるいはスラーの「グランド・ジャット島の日曜日の午後」のこちら向きの日傘の女性を描いているのでしょう。
○日曜日の絵の下のところに、馬が一頭つながれています。この馬は、何かいわれがあるのでしょうか?随分太めの体型をしていますが。


シーン10ローテンブルク(p19〜20)
0)旅人は・・・大きな町にやってきました。


○子ども達が輪投げを楽しんでいます。
 この輪投げ、手前の建物の屋根にが目標になっています。それは無理です・・・安野さん得意のだまし絵です
○芝広場では、5人の男がペタンクを楽しんでいて、赤い縞模様のシャツを着た男が投げようとしています。
 ペタンクは、フランスで盛んなゲームです。
絵描きさんが絵を描いています。 
   p17と同じ、ミレーでしょう。それを見ている、二人の男の内右側の人は、ゴッホのようです。「耳を切った自画像」からです。
 ゴッホは、ミレーのフアンでした。
○橋と門をくぐってすぐのところのひさしのそばに、子ども二人・カップル・親子ずれの計6人がいます。
○塀によりかかって、コックさん(パン屋さん)と男の人が話しています
  このコックさん、シーン8マラソン3のパン屋さんのようです。とすると、話しているのは、パンを持っていたお客さん(女性)かも。
屋根の無い馬車と御者がいます(この時馬は一頭)
  御者が手を挙げています。9)のカップルに手を挙げているのではないかと思います。
  あるいは・・2頭立ての馬車の御者に合図を送っているのかも。
屋根の先端部分と同じような物を運ぶ二人。
   ・・・そんな馬鹿な!!屋根は運べません。ちょっと見には、屋根が並んでいるようにも見えます。・・だまし絵です。
コックさんがお盆に飲み物を載せて運んでいます。
白いスカートをはいた女性がいます
茶色のカバンを持った女性がいます。 
紅白の市松模様の車を二人の人が後押ししています。
○はさみの看板のついた家の窓で水やりしている女性がいます
○一番手前の三角屋根の有る家の、窓から鏡に向かってお化粧している女性が見えます、その隣の窓の中には篭に入った小鳥がいます。
○銅像が、ウインドウの壺?を見ている女性と同じような体格・衣装で、後ろから一緒に見ているように見えます。・・・・安野さんお得意のだまし絵ですね。うまく溶け込んでいます。
門の下を男性がくぐっています。この門も随分変わったデザインです。
 フライブルクFreiburg市のマルティン門Martin's Gateがモデルではないかと思います。
 この門は、13世紀の初めに建設されました。その時には高さ22mだったそうで、1901年に増築されて60mになったそうです。絵本の門は、増築前の姿でしょうか。
 実際の門は中を市電が通っています。そして、McDonald'sと大書された看板が掛かっています。マクドナルドは地域名と言うことでしょうか?
○p19の上に山羊がつながれています。
何かわけありのように思いますが、・・・???思い当たるものがありません。


シーン11市庁舎前(p21〜22)

0)旅人は・・馬に乗って市役所前の広場にやってきました。正面の建物のモデルはドイツのボンの市庁舎です。

○p20で後押ししていた馬車が入ってきています。門の手前の建物を見てみると、シーン9のp20の右下とp21は、鏡の位置関係に有ります
シーン10の15)の白いスカートをはいた女性鏡の位置にいます。その手前にいるのは、16)の茶色のカバンを持った女性でしょうか。
シーン10の17)家の窓で水やりしている女性が終わって引っ込んでいます。
シーン10の18)窓から鏡に向かってお化粧している女性は、何故か鏡が無くなって、女性が向かい合っているようになりました。隣の窓の中には篭の小鳥は篭から出て窓枠に止まっています。
シーン10の 9)の子ども二人・カップル・親子ずれの計6人と13)のコックさんが、p22のおなじ位置にいます。
笛を吹く男の後を、子ども達がぞろぞろとついて歩いています。
  これは、グリム童話にもある「ハーメルンの笛吹き男」の話です。
○子どもが二人駆けています。その隣を夫婦連れが歩いています。男性の方はシーン10のペタンクをしている人たちの中で、投げている人と重なるような??
ショウウインドウを覗く女性の先には、ネックレスが有るようです。近くの男性に買ってくれるように催促しているのでしょうか。男性は、ちょっと引き気味です。
 ショーウインドウの有る建物は、ローテンブルクのプレーンライン(シュピタール門)の所に有ります。前のシーンの反対側の位置関係です。
ステッキを持った紳士ともう一人の二人の紳士が歩いていると、銅像の下の靴磨きが声をかけています。
○シーン10の11)馬車と御者がいます。もっとも、馬が2頭になっています。
 2頭立ての馬車の人と・・・馬を交換したとか。
 誰を待っているのでしょうか。5)のカップルでしょうか。あるいは・・・15)のカップルかも?
14)花売り娘が若い男に花を売ろうとしています。
15)女性が赤い帽子をかぶった若いカップルが手をつないでいます。
16)銅像がだまし絵になっています。
  ・銅像が馬も含めて旅人の姿になっています
  ・その銅像の馬を広場にいる人が引いているように見える。高低差からありえないことです。
  ・広場で銅像を引いている人が、旅人のようにも見えます
17)丸テーブルでは、皆さんビールを楽しんでいるようです。さすが、ドイツ。
   建物は、ローデンブルグにある建物がモデルであろうと思います(左の写真参照)
21)車いすに乗った人とそれを押す女性がいます。
22)だるま自転車が看板にあがっている建物があります。自転車屋さんでしょうか?あるいは、ちょうど工事現場の道にあるようにも見えるのでだまし絵?
23)手品をしている人がいます。シルクハットからハトがどんどん出てきています。たくさんの人が感心して見ています。果物屋の店主も呆然と見ています。ところでハトはいずこへ・・・。
24)靴屋さんを覗いている女性の連れは山のように商品を抱えて、もううんざりでしょう。
25)道路工事をしている人の向こうを、馬に荷物を載せて引いてゆく人がいます。ちょっと、旅人似ですね。
26)市庁舎の右の旗の右に、煉瓦の煙突との間に空気抜きのような筒が見えますがこれは???

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シーン12教会(p23〜24)
0)旅人は・・・大きな教会のある町にやってきました。結婚式を横目に石橋を渡ってゆきます。この教会は、コブレンツ (Koblenz)にあるヘルツ・イエス教会Herz-Jesu-Kirche をモデルにしたのではないかと思います。そのままではないですが、かなり似ていると。

1)教会の前では結婚式が終わって新婚旅行の出発のようです。新婚さんは、シーン11の15)の銅像近くの手をつないでいた若いカップルではないでしょうか(前のシーンとの位置関係から)。
2)花嫁の持っている花は、シーン11の14)の花売り娘が差し出していた花なら面白いなあと思います。
3)お付きの子ども二人が、花束を花嫁に渡したのだと思いますが・・・。少年の方は、前のシーンで花売り娘から花を渡されようとしていた男の人と重なります。少女は、花売り娘と少し重なるようです。
4)脇には、新婚旅行用の馬車が待機しています。p20とp22の馬車と御者ですね。
 馬車には「おきまり」の空き缶がつけられていますが、何故か缶だけでなくヤカンもつけられています。

11)教会の屋根を改修中です。
 屋根に使う瓦は、丸瓦がつかわれているようです。そして、2階から3階にあがるのには、瓦をいためないように、ちゃんと敷物をしてはしごをかけています。
forest-doorさん

このページのエピソードをひとつ。初版では、建築中の教会の屋根瓦が上の方から葺かれている様子が描かれてました。でも、屋根瓦は下から葺くものだと指摘があって描きなおされたとのこと。その名残か、今出ている版では、屋根の上のほうに瓦の色を塗りなおしたような色が残っています。いやぁ、細かいとこまで見てる人がいるんですねぇ。(って私もだけど)
初版をお持ちの方、今の版と見比べてみてくださいね。

15)教会の上をハトが舞っています。
  このハトは、前ページで手品師がどんどん出していたハトたちのようです。
16)教会の庭では、修道女が畑を耕しています。
なにかの元絵が有るように思いますが・・・・不明?

19)川沿いの建物は木組みの家が続いています。これはどこの街がモデルでしょうか?
 monschau (ノルトラインウェストファーレン州、ドイツ)の町並みがモデルではないかと思います。
 世界遺産になっている、「ランメルスベルク鉱山およびゴスラーの歴史都市」のゴズラーかも知れません。

20)船の左には、屋根に鐘のある塔があります。鐘楼の下には煉瓦造りの煙突の有る屋根があります。
21)石橋を旅人と反対方向に、カップルが歩いています。
  馬車と御者とのつながりを考えると、シーン10の9)とシーン11の5)のカップルかも知れません。

シーン13お城(p25〜26)

0)旅人は・・・ライオンの紋章の旗の翻る城のあるところにやってきました。
ライオンの紋章はヨーロッパの多くの国で使われているようなので、これだけでは何処の国の城か断定できません。
翻っている旗は、左のこのような感じだと思うのですが。

写真はライン川を見下ろすBurg Katz(ネコ城)です。多分この城がモデルであろうと思います。
1)旅人の右に糸紬をしているおばあさんに近づく女の人がいます。
  グリム童話の「いばら姫」の話のようです。
2)卓球している人がいます。カップルがその試合を見ています。
 右側のラケットを振っているのは、シーン10の4)でペタンクで投球してる赤い縞模様のシャツを着た男のようです。種目は違うのに、同じフォームです。
7)新婚旅行の馬車はこの城に来ています。後ろの斧を持った兵士は、この観光スポットのサービスでしょうか。
8)新婚さんの奥さんは、今日は黄色の服を着ています。そして、今日も赤い帽子です。水色の縞模様の男は何を手渡そうとしているのでしょうか。

9)望遠鏡のような物を持って馬に乗っている銅像が中央に有ります。お年寄りのご夫婦らしき人が説明プレートをのぞき込んでいます。なんと書いてあるのでしょうか。
 ドイツのコブレンツKoblenzにあるヴィルヘルム1世WilliamT (ドイツ初代皇帝)の像であろうと思います。
 この像はライン川とモーゼル川の合流点にあります
10)車いすの人がいます。シーン11の21)の車いすに乗った人ですね。
11)テーブルにお店を出している人がいます。絵はがきや、小物のようです。親子ずれが興味深そうにのぞき込んでいます。
 売っている人は、白い長い帽子をかぶっています。何か特別な意味があるのだと思います。
15)城の煙突の上にコウノトリが巣を作っています。コウノトリといえば赤ちゃんを運んでくれる鳥。「いばら姫」の存在から新婚さん、その上コウノトリと来れば、このページ・・何とも段取りのいい話です。

17)棟の上から望遠鏡で覗いている男の人がいます。一体、何を見ているのでしょう。
 塔のモデルは、ライン川沿いのシュターレック城のものではないかと思います。この城は、現在ユースホステルとして利用されているそうです。
18)p26の右下に、窓ガラスを磨いている人に、窓からお酒を渡している人がいます。
 ねこ城の近くでは、ワイン用のブドウが栽培されているようです。
20)馬車の右にp24の船の左にそびえていたのと同じ、鐘楼(ここでは鐘はなくなっていますが)と煙突の有る屋根があります。

シーン14監獄前(p27〜28)
0)旅人は・・・監獄の前に市場が開かれているところにやってきました。
 この監獄のモデルは、城だと思うのですが、どうも似た城が見つかりません。
 ボン市のミュンスター広場 Munsterplatz のそばにある古代城門の遺跡 がモデルではないかと思うのですが、どうでしょう。

1)さあ大変、囚人が脱獄しています。子どもが気づいて門番に知らせています。さあどうなるのでしょう。
※この疑問に答えるべく、安野さんは旅の絵本の2巻で逃げ出した囚人を登場させています。
ちなみに、シーン13の17)で望遠鏡を覗いていた男は、この脱走を見ていたのではないでしょうか。
2)旅人の左側、荷車を引き押している夫婦がいます。車輪が煙突に架かっています。とすると、この荷車は空中に浮いているのか・・・!!? だまし絵です。
9)p28の下に時計台があり、その右にはドームの上に塑像のような物が飾ってあります。
11)酒屋さんの壁にお酒のポスターを貼る人に、お酒をのみなと差し出している人がいます。これは、シーン13の18)で窓ガラスを磨いている人に、窓からお酒を渡している人に重なります。
12)ツタの絡まるバルコニーの下にはギターを弾いてセレナータを歌っている男性が、上には女性が・・。これはロミオとジュリエットのようです。
  「シラノ・ド・ベルジュラック」からではないかとの説もあります。
14)その建物の屋根にはコウノトリが巣を作っています。p26のコウノトリと重なっています。
15)大きなトランクを看板にしている店の下には、看板と同じトランクを持った男性が。この店で買ったのでしょう。
19)バナナを売っているお店を見ている女性客の服は、青の縦縞になっています。
21)パラソルの合わせて横縞模様の服を着ている人が売っているのはキュウリとカボチャですかね?
23)馬に引かれている煙突付きのワゴンが有ります。一体何だろう?
24)屋台があって子ども二人が買い物をしているのを見ている男性がいます。
25)子どもが二人ワゴンが向かう方向に向かいながら指さしています。その先には何があるのでしょう。

シーン15サーカス(p29〜30)
0)旅人は・・・サーカスの会場にやってきました。
2)木組みのしっかり見える建物が、文具店に隣接しています。
6)ABCの本が看板の書店。親子連れがウインドウをのぞき込んでいます。買ってもらえるのかな。ABCといえば、安野さんに「ABCのほん」(福音館書店)というのがあります。2巻ではその中身が出てきます。
10)小さなポストのある家の前に風船売りがいます
11)柱時計が看板の時計屋さんに、女性が入っています。この女性の着ている服とウインドウの丸い時計シーン14の9)の時計台と、その右にはドームの上に塑像のような物重なります。ページをかえしてみてください。
13)映画館で上映中なのは「STAGE COACH」、ジョン・ウェイン主演の「駅馬車」です
15)アイスクリーム屋さんと果物屋さんが何処かへ急いでいます。
16)映画館の裏の建物の看板が何を表しているのか不明です。人物のようなのですが?服を着ている王様??
17)上記看板の左側にトランクを持った男性がいます。シーン14の15)のトランクを持った男性と重なります。
18)手相を描いたワゴンがあります。椅子に座っている人は、手相見なんでしょう。ところで、ヨーロッパにも手相見っているんですかね?
19)屋台でスプーンにのせた何かを買おうとしている子どもとそれを見ている大人がいます。これは、シーン14の24)の 屋台があって子ども二人が買い物をしているのを見ている男性と重なります。ただし、シーン14の屋台で売っているのは栗のようです
20)屋台の奥のワゴンの間にいるのはピノキオのようです。子どもがビックリして?指さしています。
21)ライオンの檻を、みんなちょっと怖そうに遠巻きにして見ています。
  その中のライオンを指さしている子は、シーン14の25)で指さしていた子どもです。サーカスを指さしているのかと思いましたが・・・実はライオンを指さしていたのでしょうか?何でも指さしてしまうのかな。
22)ライオンの檻の右に後ろ向きに立っている二人の男性がいます。
24)三角形のテントの前には魔法使い風のおばあさんが子どもを中に入れようとしています。
27.5)煙突付きのワゴンが有ります。これは、シーン14の23)で馬に引かれていた煙突付きのワゴンのようです。サーカスのワゴンだったんですね。
28)サーカスのテントの入り口の右にはピエロのプラカードを持ったピエロが一人、入り口の左にはピエロが二人います。
29)二人連れのピエロを見ている子連れのお母さんは、妊娠しているようですね。
31)黄色の服を着た迷子の子にお巡りさんと女の子を連れたお母さんが心配そうに話しかけています。
34)回転木馬の右奥に、箒を持った魔女風の人がいます。顔が切れてしまっているのが残念。
35)回転木馬の左奥の施設は何なんでしょうか??ヒゲのおじさんや、大人の女性が取り囲んでいますが・・・。
38)ティーカップを見ている後ろ向きの男性がいます。
40)p29の右下鞄屋の前の橋の上から、母親と娘さんが小川の中を眺めています。そこには、ヨットが流れています。このヨット・・・シーン3の5)で子ども達が遊んでいたヨットではないでしょうか。
42)左端に屋根だけ見える建物があります。屋根の左に何か黒いマークの看板、右に何か赤いマークの看板があります。何か意味がありそうですが、見当がつきません???

シーン16パレード(p31〜32)
0)旅人は・・・大きな門を中心にパレードが行われている街にやってきました。

門はドイツのリューベック(Lubeck)のシンボルであるホルステン門(Holstentor)です。レンガ造りの六階建てです。もともとは要塞と使われていましたが今は博物館となっています。
まるで、おとぎ話にでてきそうな門ですね。
ANNOは西暦の意味と、安野さんの署名とをひっかけてあり、1976はこの絵を描かれた年です
0.5)旅人の馬の頭のところに8(6?)角形をしていると思われる棟があります。
1)旅人の後方後ろ向きに立っている男性がいます。この人シーン15の38)でティーカップを見ている後ろ向きの男性と重なります。
2)その横には、何か大きな荷物を脇に抱えている男性がいます。何を持っているのかな。
3)赤と白の鞄を持った女性の二人連れがいます。何を話しているのだろう
6)木組みのしっかり見える建物があります。この家シーン15の2)にありました。
7)酒屋さんの看板を絵描きさんが描いています。梯子が倒れないようにしっかり押さえてもらっています(普通脚立を使うと思うのですが・・・)。犬を連れて散歩をしている人がいます。吠えついて、倒れたなんて事にならなければいいのですが。看板の内容は、お酒が今まさにグラスに注がれ始めた様子
9)太鼓の人の下で、赤い何かを振っている男性がいます。何を振っているのでしょ?
 反対側の屋根の上には別に9人の人たちが太鼓をたたいたりラッパを吹いたり頑張っています。でも気をつけてください、ホルンを吹いている内に足を滑らしてしまった人がいます。
13)後ろに迷子がでているようです。まあ、この混雑ですから・・・。黄色の服を着た迷子の子と話しかけているお巡りさんと女の子を連れたお母さんは、サーカスの場面31)でも同じ事をしてました。奇遇ですねえ。
15)パレードの5番手はサーカスの場面にいたピエロの一団です。先頭の二人は、サーカスの場面28)で入り口の左にいた二人と同じピエロです。茶色のズボンをはいた3人の内一番左側の人は、28)で入り口の右側にいたピエロです。

18)屋根の端の所に上にせり出すように作ってある煉瓦造りの壁は、何のためにあるのでしょう。・・・こんなに高くして良いの、風で倒れたりしないのでしょうか。その上、旗まで揚げてあります。
 写真のように、リューベックの街にはよくあります。階段状の破風は、家を大きく見せるためのトリックとして、作られるのだとのことです。
23)ライオンを指さしてお母さんに何か言っている子どもがいます。
『ラチとらいおん(マレーク・ベロニカ)』は弱虫の男の子ラチとそんなラチの前に現れた小さな赤いらいおんのお話。らいおんはラチを鍛えて、勇気を与えてくれます。勇気をもつことの大切さを教えてくれる絵本です
「ラチとらいおん」について
http://www.ehonnavi.net/ehon00.asp?no=611
27)パレードの9番手は同じかぶり物でも、アメリカの幼児向け番組セサミストーリーから・・・です。

29)その後ろを歩いているのは、かぶり物ではありません。「長靴をはいた猫」のようです。堂々と行進しています。
長靴をはいた猫」については
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E9%9D%B4%E3%82%92%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%9F%E7%8C%AB
33)風船売りのおじさがいます。サーカスのシーンの10)で全然お客さんがいなくて手持ちぶさただった風船売りのようです。ここでは、売れているようです。ピエロの所にいた、子どもが持っている風船もこのおじさんが売ったのでしょうか。
多分そうです。サーカスのシーンでは10個の風船がありましたが、今売っている風船を渡してしまうと、3個減って7個になっています。いやあ、安野さんも几帳面だなぁ。
34)立派な銅像が立っていて旗を持っています。この銅像は誰なんでしょうか?
 左の写真は、アテナ像です。ウイーンの国会議事堂の正面にあります。前後のシーンがドイツであることと、杖を持つ手が左手であることなどが違うので、もっとふさわしいモデルがあるかも知れません。
37)アイスクリーム屋さんが店を開いていますが、みんなパレードに夢中で商売になっていないようです。この人、サーカスのシーンの15)で急いでいた人ですね。このパレードに向かっていたのですね。
41)パレードの12番手は・・・王冠をかぶりパンツだけの人・・・「裸の王様」です。王様は5人の兵隊を引き連れています。誰も、裸であることにふれまいとしているのか・・・みんな固まっているようにも見えます。前のサーカスのシーンの16)の看板ははだかになる前の王様ではないでしょうか。
41.5)はだかの王様の左右にいる赤と青の帽子をかぶっている二人は、安野さんの別の作品「はじめてであうすうがくの本」に出てくるこびとのようですね。
42)はだかの王様をみてはいけないと思ってのことか・・・観衆の向こうに、横を向いている男性とパレードに背を向けて両手に鞄を持っている女性がいます。
43)その向こうには、森の方を見ている後ろ姿の男性が二人います。この二人、サーカスのシーンの21)ではライオンの檻の右で後ろ向きに立っていた二人です。
44)それにしても、森の方に何かあるのでしょうか、観衆の右端一番上に描かれている二人も、森の方を見ています。


シーン17(p33〜34)
0)旅人は・・・駅のある街にやってきました。
どこの駅がモデルなのでしょうか、頭端式ホームで、蒲鉾型の駅舎を持っています。ここは始発・終着になる駅で、文字通り、ターミナル駅のようです。
 写真は、前のシーンのホルステン門から歩いてすぐの所にあるリューベック駅です。どうも、下にも紹介した、塔の写真も含めて、リューベック駅がモデルだろうと思います。
1)パレードのシーンの3)にいた赤と白の鞄を持った女性の二人連れと、2)の大きな荷物を脇に抱えている男性がここにいます。
2)鞄を持った二人に、ハンカチを振ったり両手を挙げている子どもが二人います。
3)その隣の男の人、屋根の上に片足をかけています。これでは、空中に浮いているでしょうか。だまし絵ですね。
4)軍服を着て、メガホンを持ち太鼓をたたきながら、社会鍋をぶら下げて寄付を募っている人がいます。「救世軍」の人のようですね
救世軍については
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%91%E4%B8%96%E8%BB%8D
5.1)駅のところに建っている8角形をしていると思われる塔があります。これはパレードのシーンで0.9)の棟とおなじです。
  左の写真はリューベック駅の外観です。この塔が、絵本のモデルになっているのだと思います。
9)隣の屋根の所に酒屋さんの看板が掛かっています。パレードのシーンの7)の看板のようですが・・・グラスの中にだいぶ注ぎ込んであります
10)窓にエプロンをした女の人が見えます。
13)おや、引っ越しのようです。牛車で運んできた荷物を下ろしているようです。おばさんが指揮しています・・・・シーン5の5)で荷物を積んでいた人たちです。
14)噴水の前で記念撮影をしている夫婦がいます。このステッキの男性は、シーン11の市庁舎の前10)で杖をついていた紳士では無いかという説もありますがいかがでしょうか?ちょっと体格が違うかな?
15)駅前に馬車と御者?が着ています。新婚旅行の二人がこの駅にきたのでしょうか、あるいは、さっきの引っ越し荷物は新婚さんたちのもので、ここが新居かな??
20)杖をついたおじいさんをエスコートしている女の子がいます
23)二軒の家のれんがの煙突が向かい合うように建っています。そしてその向う筒状の煙突があります。
25)駅員さんが白い旗を持って立っています。
26)ホームの街灯の下でポケットに手を突っ込んでいると男性と両手に荷物を持った女性は、パレードのシーンの42)で門の右横で、横を向いている男性とパレードに背を向けて両手に鞄を持っている女性のようです。
28)駅員さんと話している男の人がいます。

シーン18レーダー門(p35〜36)
0)旅人は・・・駅を離れた列車と共に、古い門の有る場所にやってきました。
レーダー門の写真です。門と両脇の建物の屋根の形はそっくりです。バックの塔は、絵では下部だけ描かれて、廃墟の塔のように表されています。

1)p35の左下、エプロンをした女性が犬と散歩をしています。この女性、前(駅)のシーンの10)で窓の中に見えていた女性です。
2)酒屋さんの看板が掛かっています。ビンがほとんど空っぽになって、グラスが一杯になっています。 
  2つ前のパレードのシーンで描かれ、次の駅のシーンで半分注がれ、この看板まで連続物になっていました。
3)赤ちゃんを抱いた人に、左側の女性が話しかけています
4)7人の人が道路工事をしています。一番左の人が左の方を指さして二人に話しかけています。「仕事が終わったら、そこの酒場に飲みに行こうか」なんて話しているのかな?
道路工事の現場では、なんだかいやに角々したものがごろごろしています。ひょっとしてこの道は石畳で、敷石を掘り出しているのではないかと思います。
ここの人達の動きですが、ミレーの「二人の掘る人」からではないかと思います。
この二人を、前からと後ろからに分けて描かれたのではないでしょうか
ついでにその右の人はこの絵から??
5)駐車場のマークがあって、新婚旅行の馬車が門の後ろに半分隠れるように駐車されています。
この馬車は最初にシーン10の11)に現れ、次の市庁舎のシーンの11)では馬が2頭になり、次の結婚式のシーンでは空き缶やヤカンを付けて新婚旅行用の馬車になり、次の城のシーンでは新婚旅行先で待機、シーン17駅のシーンで空き缶ははずして待機していたようでした、そして今はここに駐車中です。はて、御者と馬は何処へ行ったのでしょうか
6)門の前に子牛を連れた男の子と女の子がいます。
7)二人の男がパラソルの下でお酒を飲んでいます。その上には酒場のはずなのに、Kingと書かれ、王冠と衣服をつけた王様がいます。二つ前のパレードのシーンにいた裸の王様が、だまされていたことに気がついて服を着た姿かな。
8)ロバに犬に猫にニワトリがいます。「ブレーメンの音楽隊」ですね。この4匹は、実際には上下に重なってはいないようですが・・・。犬だけはロバの上にのっかっているようにも見えます。だまし絵です。
11)樽が二個とたくさん材木が置いてあります。樽の上の壁にSの字状の模様?あるいは道具のような物が有ります。これは、なんでしょうか?
12)屋根に煉瓦の煙突が2本と筒状の煙突が有ります。これは、一つ前の駅のシーンの23)の煙突と上部だけですが重なります。ここでは、筒状の煙突は鍛冶用の煙突になっています。
13)蹄鉄の看板が掛かっていて、ここは蹄鉄を変えるお店のようです、馬が新しい蹄鉄を付けてもらっています。この馬と手前の茶色の馬は新婚旅行用の馬車を引いていた二頭の馬のようです。御者もここに来ています。御者は茶色の馬を手放す相談をしているようにもみえます。
14)おじいさんをエスコートしている女の子がいます。この二人、駅のシーンで歯磨き粉の店の前にいました。二人の上に下がっている看板が何か不明です。
15)p36の右端にカバンを持った男と小太りの男が話しています。これは、駅のシーンのプラットホームで駅員さんと話していた男の人のようです。
16)門の横に3人の子どもがいます。持っていた赤い風船を離してしまったようです。風船は手の届かないところに行ってしまい、子ども達はただただ見上げるだけです。
 赤い風船といえば、1956年カンヌ国際映画祭グランプリを受賞した『赤い風船(Le Ballon Rouge)』というフランス映画があります。まるで、風船に意志があるかのように振る舞う不思議な映画です。
17)旅人の向うに、踏切が揚がるのを待っている荷馬車がいます。
この荷馬車・・・何かの絵に描かれていたようにも思うのですが???不明です。
18)踏切のところで赤い旗を持って踏切番をしている人がいます。この人、駅のシーンでは25)で白い旗を持ってプラットホームにいました。
19)踏切番さんの後ろの小屋は番人さんの待機しているところのようです。ドアを開けたままにして出てきたようです。この小屋は、駅のシーンで29)のカンテラを持っていた人の前に有った小屋と同じ物ではないでしょうか・・・煙突が増えていますけれど。
20)蒸気機関車が走っています。「1977」のプレートはこの絵本が描かれた年の1977年を表しています。
21)汽車に乗った子ども達が手を振っています。その子達に線路脇からハンカチを振り手を振っている2人の子どもがいます。この二人は、駅のシーンでは)2)で女の人達に手を振っていました。

シーン19風車(p37〜38)
0)旅人は・・・風車の有る農園の中を通り過ぎてゆきます。
1)風車を目指して馬にまたがり槍を構え、サンチョ・パンサを従えて、「勇敢」にも突撃しているのは、ドン・キホーテのようです。
2)風車に粉ひきに向かうのでしょう荷車が向かっています。この荷車は、前の門のシーンの17)で踏切を待っていた荷車のようです。
 荷車の後輪がサイロの屋根にかかっているようです。すると、この馬車は空中に浮いていることになります。だまし絵です。
3)左端に、畑仕事をしている人と、子ども二人が手を振り合っています。子ども二人は、前のシーンで列車に手を振っていたハンカチを振り手を振っている2人の子どもと重なります。
4)畑では「おおきなかぶ」の一場面が描かれてます。
5)前の門のシーンの3)にいた赤ちゃんづれの二人のうち、左側の人がが赤ちゃんを抱いて、高い高いをしています。
8)ツルハシを持った男の人がいます。ツルハシは何に使ったのでしょう?。前の門のシーンの道路工事からの帰りでしょうか?。
 下に部分をのせた、『牛群の帰り』の絵の中にに、何か長い棒を担いだ人が描かれています。そこから来ているのかも知れません。
9)畑をトラクターで耕しています。
耕されている畑をよく見ると、なんだか模様が隠れているようにも見えます。ただ、それが何か分かりません。
あるいは、これを、少し斜めから見ると、本当に凸凹しているように見えるので、安野さんはその効果をねらっているのかも?
10)赤い帽子をかぶり杖を持った若者が、乳牛を小屋に連れ帰っています。
 この牛追いは、ピーテル・ブリューゲルの『牛群の帰り』からヒントをえたものではないかと思います。
12)赤いチョッキの男の子が子牛を引っ張っています。子牛がなかなか言うことを聞かず苦労しています。この男の子と子牛は、前のシーンで門のところにいました。
19)台車の上には牛乳の缶がのせられています。飼っている乳牛から絞った物でしょう。それを若い男女が馬車に運んでいます。ところで、このは、前のシーンの蹄鉄屋さんにいた馬のようです。農場に転職したんですね。
20)p38の道に、男の人が3人と犬が描かれています。これはクールベの「出会い(こんにちは、クールベさん)」という絵画からです。
ミレーの作品の中にこの絵にヒントをえて描かれたと思う作品があります。クールベさんそっくりの人に道案内をする羊飼いの画です。
21)赤い風船が飛んでいます。これは、前のシーンで子ども達が手放してしまった風船のようです。

シーン20再び森へ(p39〜40)
0)旅人は・・・「黒い森」の迫る農場から草原へ向かっています。

1)黒い森のお花畑には、道草を食っている赤ずきんちゃんと、それを森蔭から伺っているオオカミがいます。
グリム童話の世界です。本来、グリムの話の舞台は、このように鬱そうとした森が街の周囲に広がっている自然条件ですね。
 それが、今では開発のためにヨーロッパの森はほとんど失われてしまいました。その上、酸性雨のために、広大な面積の黒い森が枯れてしまったと言います。現在はどうなっているのでしょうか?
2)若者が馬を引いて牛乳を集めて回っています。シーン19の19)の続きのようです。
4)犬が走っています。「ブレーメンのおんがくたい」の犬で、「大きなかぶ」でも駆け付けていた犬のように思います。
6)乳牛が赤い帽子の若者に連れられて、小屋から草原にでかけています。シーン19の10)にいた、若者と乳牛ですが、それぞれの牛は180度向きを変えて描かれています。
若者は、前シーンでは持っていなかった、水筒を肩から掛けてています。p40で2頭並んでいる手前の牛はカウベルを着けています。前のシーンでは反対側になるので、着けていたかどうかが確認できませんが。
10)牛小屋には、風見鶏が揚がってますが。庭にいるニワトリのようにも見えます。ちょっとだまし絵。ニワトリ言えば前のシーンでは9羽のニワトリが餌をもらっていました。
12)赤いチョッキの子が子牛にニンジン(?)を与えています。
13)橋の上には肉をくわえて、水の中に映った自分の姿を見ています。イソップ寓話の「欲張りな犬(犬と肉)」ですね。
イソップの話だと、この後、水に映った犬がくわえている肉も欲しくなってほえてしまいます。そして自分のくわえていた肉までも失ってしまいます。・・・過度の欲張りをいさめる教訓です。「影をつかんで、実体を失う・・・それは、幻影を求め、実際の幸福を危険にさらす者たちの宿命である。」ともありました。
 安野さんがこの場面に、この教訓を持ってきたのはそれなりの意味があるのだろうと思います。背後にはミレーの絵の世界が広がります。その姿は、過度の欲望を抑え、しっかりと大地に足を着けた敬虔な農民の姿ですから。
14)麦わらの山とそれを運ぶ荷車そして落ち穂拾いをする人達。ミレーの「落ち穂拾い」の世界です。

落ち穂拾いは、背景にある荷車に山積みされたわらに象徴される「正規の」収穫にたいして、その収穫が取り残した物(落ち穂)を拾い集めるという厳しい生活を象徴します。しかし、そのことは貧しい人々に落ち穂拾いを権利として認めていた事をも意味します。イソップの欲張りな犬(それは、私たち自身かも知れません)のあり方と、対比される生き方のようにも思います。
15)羊の群と羊飼い脇には牧羊犬がいます。ミレーの「羊飼いの少女」です。

16)赤い風船は空高く昇って彼方へ消えゆこうとしています。



シーン21晩鐘(p41〜42)

0)旅人は・・・旅の友であった馬をおいて、静かに夕焼けの中を去ってゆきます。
 1)子どもが二人去りゆく旅人に手を振っています。
 この二人は、駅のシーンで二人の女性に、門のシーンで汽車に乗っている子どもに、風車のシーンで畑のおじさんにと手を振り続けていた二人です。
万感の思いを重ねて、去りゆく旅人に手を振っているように感じます。

2)空一面に染まった夕焼けの中を鳥たちが帰っています。
空を飛ぶ鳥たちも、ミレーの絵に似たものが有りました。
3)静かに祈る夫婦がいます。ミレーの「晩鐘」です。

何とも簡潔で広々とした世界です。ページごとに本当にたくさんのエピソードを詰め込んできた安野さんが、この簡潔さです。ひたすら晩鐘の持つメッセージに深く共感しながらこのページの表現があると思います。そして、この情景の中に祈る二人を小さく描くことで、ある意味ではミレーの晩鐘を超える表現になっているようにも思います。

この最終シーンに深い意味をもたせようと安野さんが色々と積み上げていたことに気づきます。
@子どもたちの手を離れ、次第に空へ気持ちを誘う赤い風船
A繰り返し繰り返し、手を振り続ける二人の子ども
Bミレーの絵・・・・落穂広い、羊飼いの少女
Cこのような心の準備の上で、最後に晩鐘の絵
このように見てくると、安野さんが第1巻に込めた深い意味がみえてきますね。
ますますこの絵本が好きになりました。

「裏扉」
旅人が橋を右から左に渡ってゆきます。
どこか見覚えの有る絵です。最初の扉に描かれていた絵と同じです。
でも、何か変です、何か違います。
扉の絵と見比べてみましょう。

左右が逆になっています。扉が物語の中に入って行こうしているのなら、この裏扉は、物語の世界から出て行くということでしょうか。
これは、扉の作品を「裏焼き」にして使っているのだと思いますが、楽しい演出です。
※「裏焼き」は。フィルムの裏表を逆にしてプリントしてしまうというもので、仕上がった写真は左右が逆になります。石川県の各地で使われていた白山を紹介するポスターやパンフレットで、裏焼きの写真を長く気がつかずに使っていて、ニュースになっていました。文字などと違って風景などは裏焼きに気づきにくいものです。