を遊ぼう」3-2

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旅の絵本3表

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シーン7ピーターラビット(p13〜14)

0)旅人は・・・小学校と工房のある農場にやってきました。ピーターラビットのモデルになった、湖水地方がモデルのようです。作者のビアトリクス・ポターは39歳の時ニア・ソーリーの村のはヒル・トップ農場を購入し住んでいました。



1)左上 荷車・馬車を作る工房があります。Box型にオープン型、各種取りそろえています。

2)小屋のテーブルには万力が据え付けてあって、色々な工具が壁につるしてあります。男の人は、図面をおこそうというのでしょうか?

3)角材から2人がかりで板を切り出しています。このシーン葛飾北斎の富嶽三十六景の遠江山中に描かれた木挽きたちの姿を彷彿とさせます。
同じようなやり方で、板を作っていたんですね。
それにしても、この人たちこのまま切ってゆくと台を切ってしまいますけど・・この後の作業手順はどうなるのでしょう。?

4)馬を連れて作業を見ている人がいます。馬車を発注している人でしょうか。
5)女の人がお盆を持ってきています、お盆にはコップのようなものがのっています。休憩用でしょうか?馬を連れて見に来ているお客さん用でしょうか

6)女の人の足下の2羽はニワトリでしょうか。
7)扉の所には、テーブルのような物があって、上には平たい桶と細長い桶がのっています。何に使うのでしょうか?

8)馬車に乗った人たちがやってきます。工房見学でしょうか?

9)樽作りの工房があります。
10)台に座って作業しているおじいさんはくるいを調整しているのでしょうか?
11)おじいさんの後ろにつるしてある工具は、木を割ったり削ったりする道具のようです。
12)タガを締めているおじいさんの仕事を見ている男の人がいます。この人、前のシーンではメイポールの踊りを見ていました

13)右で台に座っている人は、板の曲線をだしているのでしょうか?刃物を研いでいるのでしょうか?

14)家のうらで大きなカボチャを家にしている人と座り込んで話し込んでいる人がいます。これは・・・マザーグースの「ピーター ピーター かぼちゃがだいすき」からのようです。

Peter, Peter, pumpkin eater,
Had a wife and couldn't keep her;
He put her in a pumpkin shell
And there he kept her very well.


Peter, Peter, pumpkin eater,
Had another, and didn't love her;
Peter learned to read and spell
And then he loved her very well.
ピーター ピーター カボチャ好き
おくさんいたけど 養えない
おくさん カボチャのなかに入れ
そこでだいじに養った


ピーター ピーター カボチャ好き
奥さんかえたが 好きになれない
ピーター 読み書き習ったら
奥さん 好きになった



15)キャベツ畑があって、世話をしている人がいます。畑の隅では、キャベツのような顔をした人がキャベツを抱えて逃げています。これは・・・イギリスの挿絵画家ケイト・グリーナウェイ(Kate Greenaway 1846-1901)が描いた絵本「窓の下で」にあるようです。
A Goblin Stealing Cabbages
  ちっちゃな太っちょのゴブリンは
  よく知られた悪い人
  毎日キャベツを盗んで
  朝ご飯と夕ご飯にしてしまった

by いぬかわさん
安野さんご自身も,日米英で同時出版された『ABCの本』で,ケイト・グリナウェイ賞特別賞というのを受賞されていますね(本書作者略歴参照)。
KG賞は本来,英国の作家による作品に与えられる賞で,外国人受賞は例外的なのだそうです。
彼の受賞は,Anno の名前が Anne 等の西欧系の女性名と勘違いされて,選考対象に紛れ込んでしまったことによる珍事だったのだとか。


16)左下 逃げるウサギを追いかけている女の子がいます。これは、ビアトリクス・ポターの絵本「ピーターラビット」のシリーズの、『ピーターラビットのおはなし』"The Tale of Peter Rabbit" (1902)のピーターラビットではないでしょうか。
「ポターがかつての家庭教師の幼い息子、ノエル・ムーアに出した絵手紙を、本にして出版するために書き直したものです。それから百年もの間、いたずらなうさぎのピーターが、マグレガーさんの畑から命からがら脱出するこのお話は、世界中の子どもたちを魅了し続けています。」

http://www.gutenberg.org/files/14838/14838-h/14838-h.htm (英文と挿絵)

17)木陰で昼寝をしている人たちがいます。小さな女の子は起きてお母さんやお父さんと話しています。逃げてるウサギと追いかける少女のことを話題にしているようです。

18)レンガの壁をネット代わりにして、テニスを楽しんでいる人がいます。姉と弟?でしょうか?

19)テニスをしているのを見ている女性の所に犬がいます。この犬は・・フレンチ・ブルドッグのようです。
http://www.dogfan.jp/zukan/non_sporting/FrenchBull/index.html

でも、ピーターラビットの作者ビアトリクス・ポターの愛犬スポットかも知れません。そうすると、立っている女性はポターということになりますが・・。
右は、15歳のビアトリクス・ポター、愛犬スポットの写真です

20)旅人の手前は、どういう家なんでしょうか?手前の白い扉はガレージ風ですが、手前から進入しようにも道路が無いように思いますが・・・?
そして、壁に十字架が描かれています。これは何でしょう。モデルにした家がわかれば意味もわかるのでしょうが。

21)小学校の校庭があります。
22)校庭のレンガ塀に男女が座って話しています。恋人でしょうか?

23)馬跳びをしている子どもがいます。ヨーロッパにもこの遊びがあるのかと思ったら、ブリューゲルの「子供の遊戯」の絵にもやっている子ども達がいました。

24)羽子板のようなものを持って遊んでいる子ども達がいます。
イギリス生まれのスポーツである、クリケットです。このスポーツは野球の元になったといわれています。詳しくはクリケット協会でどうぞ。
http://www.cricket.or.jp

24)バドミントンをしている女の子達がいます。バドミントンはイギリス生まれのスポーツです。
これもグリーナウェイの『BOOK OF GAMES』からです。
http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/19kgbgb.htm

by forest-doorさん

ケイト・グリーナウェイはイギリスの代表的作家です。彼女の描く18世紀後半にみられる子どもたちの服装は「グリーナウェイ・ファッション」と呼ばれています。P.14の校庭でバトミントンをしている女の子たちがこのグリーナウェイ・ファッションですね。

新書館より‘76年に出版された本の、岸田理生さんの訳によると、
この絵にはこんな詩がつけられています。

ぽーん 羽根つきよ

ぽーん ぽーん
羽根つきよ
どうして
も一度 落ちてくるの?

ぽーん ぽーん
飛んでゆくのに
どうして
も一度 落ちてくるの?

ぽーん ぽーん
ぽーん ぽーん
どの羽根がいちばん高く
あがるかな?

私はバドミントンの打ち合いだとばっかり思っていて、それにしてはなぜ3人いるんだろうと不思議だったんですが、羽根つきで、高く飛ばしてあそんでいるようですね。
お正月に羽根つきで遊んだことを懐かしく思い出しました。


25)ブランコをっしている二人は話しながら楽しんでいます。
ブリューゲルの『子どもの遊戯』にも、部屋の中でブランコを楽しんでいる子どもがいました。
ブランコもこれもグリーナウェイの『BOOK OF GAMES』に「SWINGS」と出てきます。
http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/36kgbgb.htm

26)木の上にツリーハウスがあります。
これは、くまのぷーさんのふくろうのフクロの家のようです。


27)校舎の屋根には鐘楼があります。

28)校庭の外で花に水をやっている女の子がいます。
29)掃除をしている男の人がいます。こんな人たちのおかげで、子ども達の学ぶ場所が維持されてゆくんですよね。

30)校門の外には森が広がっていて、リスが2匹何か食べているようです。ドングリでしょうか?
これは、ビアトリクス・ポターの絵本「ピーターラビット」のシリーズ、『りすのナトキンのおはなし』" The Tale of Squirrel Nutkin" (1903) の挿絵からです。
http://kellscraft.com/SquirrelNutkin/squirrelnutkin01.html (英文・挿絵)

「舞台は、イングランド湖水地方のダーウェント湖です。りすたちがふさふさしたしっぼを帆の代わりにして小さないかだで水の上を渡るという、アメリカのお話がもとになっています。りすのナトキンは、仲間のりすたちと一緒に、木の実を集めにふくろうじまへでかけますが、ふくろうのブラウンじいさまに無礼なふるまいをしたために、大変な災難にみまわれます。」

31)卵を運んでいる3匹のリスがいます。『りすのナトキンのおはなし』の挿絵からです。

32)木の枝にフクロウとリスがいます。これも『りすのナトキンのおはなし』の挿絵からです。フクロウはブラウンじいさまのようです。

33)樹上に木の実を蓄えているリスがいます。


34)キツネとアヒルが話しています!!
「ピーターラビット」のシリーズの『あひるのジマイマのおはなし』"The Tale of Jemima Puddle-Duck" (1908) からです。
 
「ポターが初めて所有した農場の「ヒルトップ」と、それをかこむ村が舞台となっています。ジマイマは、実際にヒルトップ農場にいた、卵をかえすのが苦手なあひるがモデルです。ポターがかわいがっていた牧羊犬のケップも、きつねの魔の手からジマイマを救い出す賢い友人として登場します。」

http://www.gutenberg.org/files/14814/14814-h/14814-h.htm(英文と挿絵)

35)アヒルにニワトリとひよこがいます。これも『あひるのジマイマのおはなし』からですね。
→右の写真です

36)女の人とエプロンをしたネズミが話をしています。
ネズミは、「ピーターラビット」のシリーズの『のねずみチュウチュウおくさんのおはなし』"The Tales of Mrs.Tittlemouse" (1910) からですね。
女の人は、作者のビアトリクス・ポターということでしょうか。
「『フロプシーのこどもたち』で脇役として登場し、小うさぎたちを助け出したのねずみが主人公です。」
「旅の絵本の秘密」には、ポターとねずみとあります。
女性は、やはり作者のポターだったのです。作者とキャラクターのご挨拶と言うことでしょう。

37)p14の上 ヒル・トップ農場の建物です。

この建物の左端が描かれています。右側は、桜の木にかくされています。



38)右上 家の後ろの庭でブランコをしようとしている子どもが二人います。
バーネット作の「秘密の花園」のシーンからではないだろうかとの説があります。
ただ、秘密の花園にはブランコは出て来ません・・・・2人の雰囲気ですかね。
作家のバーネットBurnettは、 1849-1924 英国マンチェスター生まれで、「秘密の花園」はヨークシャー地方が舞台となっています
ブリューゲルの「子供の遊戯」の絵にもブランコ遊びをしている子どもが描かれています。もっともこちらは、室内ですが。
イギリスの挿絵画家ケイト・グリーナウェイの「Book Of Games」の中にもSWINGSとして出てきます。
http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/36kgbgb.htm
実は、このあとも各シーンの右上にはBook Of Gamesに出てくる遊びが続くので、そのスタートと考えるのが適切なように思います。

旅の絵本3表



シーン8挿絵作家の街(p15〜16)

0)旅人は・・・色々な作家の家のあるところにやってきました。

1)左上 ツタの絡まる家があります。ウィリアム・モリスの家ケルムスコット・マナーです。

by forest-doorさん
ケルムスコットはオックスフォードに近い村です。この地のケルムスコット・マナーを、芸術家のウィリアム・モリスと画家のロセッティが共同で借りていたのです。
ウィリアム・モリス(1834〜1896年)は産業革命の世に、手仕事による芸術性を取り戻そうとした「アーツ&クラフト運動」を実践した人でした。中でもテキスタイルデザインは花や木、動物といった自然のモチーフが美しく、今でも人気があります。

2)日傘をさした女の人が歩いています。
3)庭に桜、壁にはツタの絡まる家があります。門先では持ち主と思われる人が話しています。
挿絵画家アーサー・ラッカムArthur Rackhamではないかと思われます。
http://childrenart.nobody.jp/
「旅の絵本の秘密」には、アーサー・ラッカムの家(左上の右側)とあります。

4)テニスをしている人がいます。前の。シーンでは壁をネット代わりにテニスをしていた人たちです。




5)1階にも2階にもサンルーフがある建物があります。よほど日の光が好きな家主のようです。この建物は前のページにも出てきた絵本や挿絵の画家イト・グリーナウェイの家です。この家の方は、ロンドン郊外ハムステッドにある、ろこ状の壁の家です。

6)門の前で女の子二人から花束をもらっている女性はケイト・グリーナウェイ本人だと思います。子どもたちから花束をもらっています。
「旅の絵本の秘密」には,グリナウェー自身(右中央)とあります。

7)林の中に女の子たちが遊んでいます。これは・・・
右上の林で遊ぶ女の子たちは、ケイト・グリーナウェイが「BOOK OF GAMES」で描いた「PUSS IN THE CORNER(壁つきおにごっこ)をして遊ぶ子どもたち」の絵からです
http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/02kgbgb.htm

8)左下 畑を鍬で耕している男の人がいます。この人、前のシーンで木の下で寝ていた男性の一人ではないかと・・・?

9)ヒマワリの花が咲いています。上の方で桜の花も満開でした・・・季節はいつ??
2)シーツを干している女性がいます。
脇の犬は・・・ウェルシュ・コーギー・ペンブローク
http://www.petoffice.co.jp/dog_corgi_ocn/zukan/

11)ここの建物はどこの建物でしょうか?何か曰くありげです。
12)イスに座って編み物をしている女性がいます。かなり大きな作品です。足下の缶に毛糸を入れているようです。
13)ショーウインドウを見ている男女がいます。母親と子どもでしょうか?商品はキャンディー??
14)軒下に鳥かごがの様なものがぶら下がっています。そして女性の前の鳥かごにとりがいます。何をしているのでしょうか?小鳥を使った占い??
農場のシーンで鳥かごの前で女性の手にのっていた鳥がいました。そして、メイポールの脇を飛んでいた鳥がいました。あの鳥がここにやってきたのではないでしょうか。するとこの鳥は伝書鳩ということでしょうか。農場の女性とは姉妹?母娘??

15)足下の箱にはジュースの瓶が入っているようです。
16)白壁の家は本屋さんでしょうか?何かモデルがありそうな雰囲気です。
壁にはANNO1981とあります。毎号おなじみになりましたが、安野と西暦をかねています。1981年はイギリス編の出版年です。

17) アイスクリーム屋さんにはHOKYE POKEYと書いてあります。興味深げにのぞき込んでいる女の子がいます。
by forest-doorさん

また、Hokey P車には「HOKEY POKEY」とありますね。
辞書で調べると“子供向けの安物のアイスクリーム”とあります。
ネットで検索するとニュージーランドでは、ハチミツをクランチ状にしてアイスクリームに入れたものが名物でこれをHokey Pokeyというようです。
pokeyはマザーグースの歌で、歌にそって体を動かして遊ぶ歌でもあります。

わたしは、ポーキーポーキとして遊んでいました。
英語ではなく、日本語に翻訳した物をキャンプファイヤーでよくやっていました。
右手を前に
右手を後ろに
も一度前によく振って
ポーキーポーキ踊りを踊りましょ

これを左手・右足・左足・お腹・背中・頭・お尻・・・と続けてゆくわけです。
さらに、この動きを入浴シーンの替え歌にして、踊ってましたね。
これは、もう大人に大受けでした。

18)広場の中央には十字架の祠が建っています。
by forest-doorさん 
1291年、旅先で没したエドワード一世妃エレノアをウェストミンスター寺院まで葬送する旅の間、休みを取った13箇所にそれぞれ供養の十字架を建てたという、そのクロスではないかと・・・。

19)先の曲がった杖を持った男性は、古風な羊飼い風の雰囲気ですが・・何かいわれがありそうです・・何でしょう? 
足下の犬は、シェットランド・シープドッグでしょうか?。コリー犬の親戚です。少し小型ですが、牧羊犬ですから・・男性はやはり羊飼いのようです。
http://www.dogfan.jp/zukan/herding/shetland/index.html
羊飼いの持っている杖でボールを打って遊んだのがゴルフの始まりだそうです。

20)ピンクのドレスにピンクの帽子の女性が押しているのは対面式の乳母車のようです。
 これも、参考にした絵があるのではないでしょうか。

21)箒やスコップやヤカンや鍋を売る馬車がいます。早速スコップが一つ売れているようです。

22)ヤカンを買おうとしている女性を、見ているネッカチーフをした女性がいます。

23)野菜(キャベツやカブ??)を売る屋台がありますエプロンの女性が物色中です。髭のおじいさんが店主でしょうか?手に持っている白いものは何??

24)帽子をかぶった男の人二人(安野さんの別の本でも見たように思います)と買い物籠を持った女性が右の方を見ているのは、カバンを持っているネッカチーフの女性でしょうか?彼女が話しかけているのかな??

25)絵が飾ってあります。旅人と同じようなところに配置されていて・・・だまし絵の一種です。

26)絵の下にある小屋は、鳥小屋でしょうか。屋根にとまっているのも小鳥のようです。これも伝書鳩??

27)旅人の向こう側の店は靴屋さん。製造直売なのか修理も承りますなのか、庭で2人の職人さんが仕事をしています。

旅の絵本3表


シーン9家畜市場(p17〜18)

0)旅人は・・・色々な家畜が売られている(展示されている)ところにやってきました。
「旅の絵本の秘密」には、「家畜のお祭り」の場面とあります。
 「家畜のお祭り」と題した作品があるのだと思いますが、不明です。情報をお持ちの方よろしくお願いします。

1)左下 雌鳥4羽と雄鶏1羽がいます。誰も見ていません。

2)大きな七面鳥が2羽。スケッチブックを持った女性と男の子が見ています。
3)毛の長い山羊が5頭います。7人の人が取り囲んでいます。赤い帽子の女の子が見ています。赤い帽子で髭のおじいさんがスーツを着た男の人に話しかけています。他の男の人たちはカウボーイ風の人が多いけど、どういう興味なんでしょうか?

4)豚が子豚も含めて8匹います。誰も見ていないようですが・・・でも逃げ出した子豚が1匹いるようです。
5)逃げ出した子豚を追いかけている2人の子どもとびっくりしてこけそうな女の人がいます。何かモデルがありそうなシーンです。子どもの服装からすると・・・ケイト・グリーナウェイの作品の中にありそうですが、ご存じの方ございませんか??

6)手風琴を回している男の人がいます。でも聴いている人がいません。びっくっりしている女性は聴いていたのかな?

7)羊が7頭います。ここも人気で、7人の人が見ています。黒いコートを着て杖をついた髭のおじいさんが女性に話しかけています。コートのおじいさんは独特の雰囲気ですアメリカのアーミッシュの人に似ていますが??イギリスにはアーミッシュの人はいないと聞いているのですが?

8)棒(杖?)を持ってマントを羽織った男の人もいます。この人も、独特の雰囲気です。明治時代の書生風??山羊を見ていた女の子と同じような赤い帽子をかぶった女性がいます。
9)おなかの出たおじいさんと青い服を着た男の人がなにやら話ながら見ています。

10)角が巻いた羊がいます。青いオーバーオールの男性が見ています。

11)アヒルが6羽とガチョウ?が6羽いて女性がえさをやっています。4つ前の農場のシーンにいた女性と鳥たちと重なります。8人の人が見ています。

12)手前に4人並んでいる人たちは皆コートを着たりマフラーを巻いたりしています。寒い季節なんでしょうか。イースター(復活祭)の行事が行われています。イースターの日付は「春分後の最初の満月から数えて最初の日曜日」ですから、3月か4月・・・・まだ肌寒いのでしょう。

13)赤い帽子の女の子が柵に上がってのぞき込んでいます。興味津々のようです。

14)ホルスタイン種の乳牛が4頭います。スカートの女性とコートの女性が見ています。

15)親子の牛を引いている親子がいます。何か物語がありそうです。

16)この親子が気になるのか、女の人が4人見ています。手前の2人のうち左側のネッカチーフの女性は前のシーンの22)でヤカンを買う女性を見ていたネッカチーフの人と重なっている(少し位置が違うのですが)ようにも思います。

17)牛が2頭います。15)の牛もここに入れられるのでしょうか。
18)カウボーイ風のおじいさんが牛を見ています。というより見つめ合って牛と話しているようです。

19)ポケットに手を突っ込んで牛を見ている男の人がいます。
20)馬が5頭います。
21)女の子が馬にえさ(何だろう?)をあたえています。
22)その様子を見ているお母さんと子どもがいます。
23)柵から乗りだしている馬と2人の男女がはなしているようです。
24)驢馬(ロバ、うさぎうま)が3頭います。帽子をかぶった・・・グリーナウェイ・ファッション風の女性と杖を持った男性が見ています。
驢馬(ろば)はルナールの「博物誌」によると、
  ”大人になった兎。 ”なんだそうです。大きな耳がウサギを連想させるのですね。目もやさしいし・・・・。

25)建物の壁には道具が掛けてあります。馬蹄も掛かっています。これが文字に見えるのですが・・・nnonp???
考え過ぎかも知れませんが・・・何かの隠しメッセージでしょうか?

26)ヤットコがおいてあります、蹄鉄を直すのに使うのでしょう。
27)馬を世話する男性と、・・・風の服を着た女の子がえさ?をあたえています。
28)馬蹄を付け替えています。足下にも馬蹄が2つ転がっています。

29)「エッグレース」(Easter Egg Spoon Race)をしています。
卵をスプーンにのせ、落として割らないように気をつけながら、誰が一番にゴールにつけるかを競うレースです。
by forest-doorさん 
これはイースターに行われる伝統的なもの。スプーンで卵を支えながら競争をします。
イースターにはうさぎもシンボルとなっています。なので、うさぎはP.17ではなくP.18に描かれているんでしょうね。ついでにP.18にはろばもいるんですが、ルナールの「博物誌」によると
  ”  驢馬
      大人になった兎。 ”
だそうです。なるほど、と納得してしまう簡潔さで、すきなフレーズです。

30)旅人の手前のテーブルはレース関係者の様です。記録係でしょうか。テーブル上の瓶は選手に渡すジュースでしょうか?前のシーンの23)の屋台と重なるように思います。

31)ゴール直前でレースを見ている帽子をかぶった二人は、前のシーンの24)の二人と重なります。

32)ゴールテープを持っている二人の内、向こう側の人は手を振って応援もしています。
トップの女の子の知り合いでしょうか

33)腕を振り上げて応援している人もいます。男の人はランニングシャツを着ているように見えます。他の人は寒い季節の格好をしているのですが。興奮していて熱くなっているのかな。

34)先頭の女の子は飛ぶように駆け抜けていきます。
35)卵を落としてしまった子どももいます。
36)犬を連れてベンチに座ってレースを見ている人がいます。
犬は・・ウェストランド・ハイランド・ホワイト・テリア(通称ウエスティ)ではないかということです。

http://www.animal-planet.jp/dogguide/directory/dir14800.html


37)隣のベンチのおじいさんは杖に寄りかかって見ています。隣の髭のおじいさんは逆にかくしゃくとしています。
38)女性が二人立っています。レースのことは忘れておしゃべりに夢中のようです。

39)応援をしている人たちの一番右端の女性、何か怒っているようです。視線の方向からすると卵を落としてしまった選手の関係者でしょうか?

40)その左の男女は、老人夫婦のように見えます。お孫さんが選手ででているのかな。心配そうに見ています。

41)手前の応援団両手を挙げて応援する人たちが多いです。13人中6人もいます。しかも杖を持った女性は片手を上げて応援しているので、腕の数ではちょうど半分上げていることになります。熱のこもった応援です。

42)右下 3人の親子?が本を見ています。AとZの字が見えます。安野さんの『ABCの本』をイメージしている様です。
あるいは、ケイト・グリーナウェイのアルファベットの本をイメージしているのかも

43)ウサギが6匹います。女の子が二人見ています。
これも、イースターつながりで、だからわざわざエッグレースの行われているこちらのページに描かれているのだとの推測もあります。

44)イスに座って赤いTシャツを着ている男性がいます。

45)木組みの家があります。INNと看板が掛かっているのでホテルのようです。建物のモデルがあると思うのですが・・・不明です。

46)ホテルの向こう側の壁には、Sを細長くした模様が描かれています。これは何の模様なんでしょうか?モデルがあると思うのですが。

47)ユニオンフラッグのテントがあります。棒を継ぎ足して、空高く旗も翻っています。このテントのところは、この会場の管理センターの役割を果たしているようです。

48)野菜の露天もあります。手前のおじいさんの脇にある緑の丸いものはメロンでしょうか?黄色の服の女性が見ています。

49)真ん中のおじいさんが売っているのは蕪でしょうか。買い物籠を持った女性が話しかけています。

50)おばあさんが売っているのは、大根ですね

51)旗のところに義足と松葉杖姿で立ってる人がいますます。「宝島」のシルバーです。

52)赤ちゃんを抱いたお母さんと別の女性が話しています。
53)レストランがあります。この建物もモデルがありそうです
表でシェフが腰に手を当てて見ています。表のお客さんたちがビールを飲むだけで、料理を注文しないのが不満という解釈はどうでしょう?

54)丸テーブルで、それぞれ4人の人がジョッキでビールを飲んでします。つまみも無いようです。ウエイトレスもジョッキのビールを運んでいます。

55)ユニオンフラッグ状の丸テーブルを8人の男女が囲んでいます。一体何をしているのか不明です。右の男性のポーズからすると卓球にも見ますが、ラケットは持っていません。中央の針のようなものを回転させているのかな。何か、ルーレットのようなものなのでしょうか??

56)セミヌードで本を読みながら日光浴をしている女性?がいます。洗濯物の向こうからのぞき見をしている人がいます。そばの犬が気づいたようです。
犬は・・・ジャック・ラッセル・テリアではないかということです。
http://www.animal-planet.jp/dogguide/directory/dir08500.html

57)51)の船長の右側の家の壁には細長い十字が描かれています。これもモデルがありそうです。

58)納屋の屋根には鳥がとまっています。壁には斧がかけられています。周囲には、牛乳缶や桶や有ります。桶の隣の大きな缶は何でしょうか?

59)丸いものを囲んで4人の人が遊んでいます。ビー玉のようです。
イギリスの挿絵画家ケイト・グリーナウェイの「Book Of Games」の中のMARBLESからのようです。
人物の配置も含めて、そっくりです。
http://www.childrensbooksonline.org/Greenaway_Games/pages/15kgbgb.htm
 そばの犬は・スコティッシュ・テリアではないかということです。

60)後ろの木にブランコがあります。二つ前のシーンで同じ場所にブランコがありました。

61)荷車や桶があります。洗濯物の中にはパンツもあります。

62)右上 シャボン玉をしている女の人たちがいます。何かモデルがあるのかな?
ブリブリューゲルの「子供の遊戯」の絵にもシャボン玉遊びをしている子どもが描かれています。
それよりも、ケイト・グリーナウェイの「Book Of Games」の中にもSOAP BUBBLEからのようです。
人物の配置は異なるのですが・・・。この位置は「Book Of Games」つながりですから。

63)シャボン玉をしているのを見ている女性の後ろの壁にあるのは、鳥小屋でしょうか?
前のシーンの26)の伝書鳩の巣箱らしいものとの連続ではないかと思います。

旅の絵本3表

シーン10カンタベリー大聖堂(p19〜20)

0)旅人は・・・イングランド南東部の街カンタベリーにやってきました。
街のシンボルであるカンタベリー大聖堂Canterbury Cathedralは、現在ではイギリス国教会の総本山に当たる教会ですが、元々はカソリックの教会として建築されました。
11世紀にロマネスク様式の教会として建立。1174年の火災で損傷。その後,ゴシック様式で再建工事を進め、イギリスで最初のゴシック建築でもあります。

カソリック時代の12世紀にヘンリー王と対立した大司教トマス・ベケットは、礼拝中に王の放った刺客に暗殺されます。ローマ教皇はトマス・ベケットを殉教したとして列聖します。聖地として多くの巡礼者が訪れる場所になったのです。
 1534年にヘンリー8世が離婚問題をきっかけに、カソリックを離脱してイギリス国教会となります。  

1)左下 結婚式の様です(道路で式は挙げないでしょうから、厳密には結婚式の後と言うことでしょうか)新郎新婦はどんな人なんでしょうか。お坊さんの右にいる人がご両親でしょうか(花婿側かな?)花嫁の手前の女性がお母さん(花嫁側かな)でしょうか。後ろの少女は花嫁さんの妹さんと言ったところかな。

2)鞭を持って立っているのは、これもおなじみ御者ですね。と言うことで、馬の後ろには新婚旅行用の馬車が控えていることでしょう。

3)顔をずきんで覆った女性と、杖をついた女性が歩いています。何か曰くありげですが、不明です。

3)子馬の様な体型の犬が歩いています。犬の種類は・・グレイ・ハウンドではないかと
いうことです。エジプト産の犬です。
http://www.dogfan.jp/zukan/hound/greyhound/index.html
イギリス産の犬と言うことになると、ウィペットかなと思います。
http://www.dogfan.jp/zukan/hound/whippet/index.html

4)男の人が籠に何か入れて売っています。何でしょうか。
 前のシーンの6)で、この位置で手風琴を回していた男と重なります。

5)青のオーバーオールの男がだるま型の自転車(ペニー・ファージングPenny Farthing)を持って立っています。
これは初期の方の自転車です。前輪に直接ペダルがついています。ギヤ変速ができないので速く走るためには、前輪の径を大きくしなければなりません。従って、競技用はどんどん前輪が大きくなってしまうのですが、これは通常サイズです。
 前のシーンの同じ位置で山羊を見ていた10)のオーバーオールの男と重なります、

7)2頭立てで2階建ての観光馬車があります。後ろの方に、上部へ上がってゆく階段がついています。二階建て車両のことを、英語では「ダブルデッカー(Double Decker)」といいます。
 馬車には、「BAKER・ST.&WATERLOO」と書いてあります。
ベーカー通りと言えば、ロンドンで名探偵ホームズが事務所を構えている所ですが、ワーテルローは?フランスの地名でしょう??
二つの地名に関係はなさそうですが・・・?、ありました!
名探偵シャーロックホームズの作家コナン・ドイルが“勇将ジェラールの冒険”の中でこのワーテルローの戦いを題材にしているのだそうです。
下に書いてあるのは「LONDON’OMN・・・」ロンドン以下不明ですどなたかヒントをください。

8)木組みの家があります。看板には人物が描かれているようですが、モデルはどこなんでしょう。
左の写真は、カンタベリーにあるThe ABode Hotelです。
 看板の内容は違いますが同じように看板もありますし、多分この建物がモデルでしょう。

9)はしごをかけてあって、ペンキ缶と思われるものを持った男の人がいます。窓枠にペンキを塗ろうというのでしょうか。

10)イスに座ったおばさんと、買い物籠を持った女性が話しています。
11)壁にサインポール?のついた家があります。床屋さんでしょうか。

12)エプロンをして買い物籠を持った女性が歩いてきます。
13)男のが、罠を仕掛けて待っています。買い物籠の女性がターゲットでしょうか・・・子ども同士ならともかく、大人にいたずらしたら後が大変だぞぉー。

14)魚の看板が掛かっている建物があります。魚屋さん??あんまりその雰囲気がないのですが・・・あるいはキリスト教関係??
15)左上 女性が二人歩いています。

16)旅人の右側、教会の塔にのっかっているかの様に立っている青い服の人がいます。ちょっとだまし絵風です
そして隣の赤い服の女性との二人は、前のシーンの14)の二人と重なるようです。

17)警察官が二人います。夏の制服でしょうか。随分白っぽいですね。

18)ベンチに座っている女性の左側の人は、赤ちゃんを抱いています。隣の女性があやしています。
19)男の人が掃除をしています。右側にあるのはゴミ箱のようです。
20)旗を先頭に立てて5人の人が歩いています。巡礼をしている人のようです。カンタベリー大聖堂は、イギリスで最も巡礼の多い教会の一つです。
1164年カンタベリー大司教トマス・ベケットは、裁判権を巡ってヘンリー2世と対立し、亡命します。
173年になってトマス・ベケットは帰国しますが、カンタベリー大聖堂内の祭壇で祈っているところをヘンリー2世の騎士に暗殺されます。 ローマ教皇はトマス・ベケットを殉教したとして列聖します。 以後、聖トマス・ベケット殉教の地として、「カンタベリー詣で」と呼ばれる巡礼地にカンタベリーは位置付けられ、多くの巡礼者が訪れるようになるのです。イギリスが、カトリックと決別した後も、巡礼地としての地位はたもっているようです。


21)馬に乗った中世風の一団がいます。
14世紀にイングランドの詩人ジェフリー・チョーサーによって書かれた物語集、『カンタベリー物語』(The Canterbury Tales)の人たちです
by forest-doorさん
 カンタベリー大聖堂の前の道をいくのは英国の偉大な詩人チョーサー(1342頃-1400)の代表作、「カンタベリー物語」の人々です。カンタベリー詣での途中、旅の道連れとなった様々な階層の巡礼者たちが着くまでの退屈しのぎに順番に語る物語を集めたものです。


22)乳母車を押している女性がいます。乳母車と服をコーディネイトしているのかな。

23)ショウウインドウがありますが、商品が何か分かりません?? 何かパイプのようなものが男の人の頭の隣にありますが・・・ウインドウの中が喫煙道具にも見えないのです。店の前には男の人が立っていますが、店にはあまり興味がなさそうです。

24)隣のお店は果物さんのようです。看板もたぶん果物の絵が描いてあるのでは無いかと思うのですが。買い物籠を持ったお客さんもいます。

25)店の前に黒い小さな犬がいます。オーストラリアン・テリア
私は、スカイ・テリアではないかと思うのですが
http://www.dogfan.jp/zukan/terrier/SkyT/index.html

26)隣のお店は柱時計の看板が掛かっていて、時計屋さんのようです。女性が二人ウインドウの中を見ています。
27)女性の足下の茶色の犬はウェルシュ・テリアのようです。
http://www.dogfan.jp/zukan/terrier/WelshTerrier/index.html

28)果物屋さんとの間にあるガラス張りのBoxは、電話ボックスということでしょうか?

29)茶色の犬のところに鳥(鳩)がいます。やはり教会の近くには鳩が多いのでしょうか。空を待っている鳩も4羽ほどいます。

30)赤い郵便ポストがあります。そういえば、郵便制度の発祥の国もイギリスでしたかね。ポストの前の女性は、手紙を投函しに来たのでしょうか?

31)ポストのところの建物に看板が掛かっていますが、何だか分かりません。
建物モデルは左の写真の建物かも。
カンタベリー遺産博物館Canterbury Heritage Museumです。

絵描きさんの後ろの壁には、何か像があるようです。多分マリア像なり、聖人像だと思うのですが。

32)絵描きさんと、それを見る子どもたちがいます。絵描きさんは、安野さんでもあるのでしょう。

33)スケッチブックの様なものを小脇に抱えて散歩している女性がいます。紐の先には犬がいるのだと思いますが、塔に隠れて見えません。あたかも塔と紐でつながっているようにも見えます。だまし絵ですね。

34)男性が木組みの家のショウウインドウをのぞき込んでいます。商品はなんなんでしょう。
お店は、右の写真の建物がモデルでは無いかと思われます。

35)馬に乗った二人ずれがいます。後ろから来る人の手はフックになっている様です。どんな事情があるのでしょうか?左側のカンタベリー物語の人たちとの関係でしょうか?あるいはまた別の物語にモデルがあるのでしょうか??
この二人も、カンタベリー物語の人です。
フックのようなのは、右の絵のバースの女房( Wife of Bath)のようです。多分この人ではないかと。
そして、前を行くのは、作者のチョーサー本人です。右の本の表紙にも使われています。





旅の絵本3表

シーン11タワーブリッジ(p21〜22)

0)旅人は・・・ロンドンのテムズ川のタワーブリッジのあたりにやってきました。

1)左下 コートを着て左手をポケットに入れて犬と散歩している男性がいます。犬はまたコリー犬のようです。安野さんコリーが好きなのか・・・イギリス編でもう3回目です。

2)野球帽をかぶってポケットに手を入れている男性と、日傘の女性がいます。
3)箱形の馬車が通っています。小さな窓しか無いようです。一体どんな使用目的の馬車なんでしょうか。ひょっとして囚人の護送用??

4)左側の塔の下に男性とエプロンをした女性二人がいます。この3人何かの物語の人たちでしょうが??

5)女の人が4人それぞれにハンドバックを持って立っています。若草物語??
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%8B%A5%E8%8D%89%E7%89%A9%E8%AA%9E
南北戦争時代の、マーチ家の四人姉妹メグ、ジョー、ベス、エイミーの成長のお話ですが。

6)橋から向こうを見ている8人の人がいます。子どもたちは手を挙げてふっています。向こうの橋で踊っている人たちに対して手を振っているのでしょう。

7)騎馬警官が二人います。

8)ウェールズ風の服装の女性が3人います。この人たちは、シーン4ストーンヘンジの15にいました。

9)日傘を持った女性がいます。パラソルをさして風にのってくるメアリー・ポピンズだと思われます。シーン6のメイポールの木のところも飛んでいました。

10)メアリーの足下にある灰色の機械は、跳ね橋を上げる装置のようです。
11)旅人の下を船に乗った人たちがいます。これは、ヘンリー8世が王妃と離婚するため、英国国教会の長となろうとしていたことにを宗教上の良心から反対し続けたために、ロンドン塔に送られているトーマス・モアです。結局処刑されますが、このことを描いた「わが命つきるとも」という映画作品があります。
それにしても、ヘンリー8世という人は・・・。男子を産まないからと、疎んじ妃の侍女であったアンを寵愛。強引に王妃キャサリンとの離婚を計る。カトリック教徒としての信念から離婚に賛成しないトーマスモアを殺し。その王妃アン・ボレインも、男子を産まないからと、不倫の濡れぎぬを着せて処刑するのですから。そして、再々婚。さらに・・・・ついに6度までも結婚。
「旅の絵本の秘密」には、トーマス公の入牢「この世の見おさめ」とあります。
この題名の絵画があるものと思われます。ご存じの方情報をください。

 
12)犬を連れて歩いている男性がいます。犬は・・・不明
 この犬あたかも橋のワイヤーの上を歩いているように見えます。だまし絵です。

13)橋の下の河原をスカートをつまんだ女の人が走っています。これも・・・ケイト・グリーナウェイの作品にあるのではと思うのですが、見つかりません。

14)女の子たちが前の子のスカートの裾を持って電車ごっこの様なことをしています。これはケイト・グリーナウェイの「窓の下で」の中の絵からです。
http://bibbild.abo.fi/barnbok/S/GRS5.htm
そしてこの遊びは「子どもの遊戯」の中で「ねずみの尻尾ごっこ 」として紹介されている遊びです。
 

15)たくさんのドラム缶があります。何に使うの??
16)船着き場では男の人が話しています。大きな船の方はやたら高いポールが立っています、これだと橋の向こうに行くことができません。こんな時のために可動橋になっているんですよね。

17)ドラム缶の向こうで変な顔をしている子どもがいます。
 これも、ケイト・グリーナウェイの「Nursery Rhyme Classics」に出てくるようです。

18)ユニオンフラッグの翻る建物があります。ロンドン塔にあるホワイトタワーです。実際にタワーブリッジの近くのテムズ川北岸にあります。
ロンドン塔は1078年に征服王ウイリアムによって要塞兼宮殿として建造され、エリザベス1世の時代まで王宮としてつくられたものの、むしろ、政敵や国事犯の牢獄(ろうごく)として有名で、王位継承争いで破れた王妃、貴族、反逆者などを閉じ込める場所として使われてきた。

若き日のエリザベス1世も、姉メアリー1世によって一時期ここに投獄されていた。また、16世紀の政治家トマス・モアらが処刑された場所でもある。

19)塔の右手に斧や槍を持った兵士がいます。処刑人です。斧の脇のイスのようなものは、首を置く台です。ロンドン塔の地下室に展示してあります。(右の写真)
 手前に女性がいます。女性でも容赦無く閉じこめられ、処刑されたのです。ヘンリー8世の2番目の王妃アン・ボレインではないかと思います。エリザベス1世を生んだものの、不倫の濡れぎぬを着せられて処刑されました。本人の希望で、斧でなく剣でくびを切られたとか・・・。あるいは、5番目の王妃でこれも不義密通をでっち上げられて処刑されたキャサリン・ハワードかも。
アンやトーマス・モアそなど一連の事件についてはの
http://www.ff.iij4u.or.jp/~yeelen/victims/anne/anne.htm

20)ロンドン塔の屋根にカラスがいます。「カラスがいなくなるとロンドン塔が崩れ、ロンドン塔を失った英国が滅びる」という占いがあったそうです。
(ワタリガラスはアーサー王の化身という伝説もあって、その意味でも殺すと不吉なことが起こるとされていたのです。)
 羽に細工をして飛べなくしたワタリガラスを飼っています。カラスの世話には、<Raven Master レヴェンマスター>と呼ばれる専任の国王衛士があたっています。

21)独特の制服の兵士の一隊がいます。これは、チューダー王朝時代の紺に赤の衣装をまとったロンドン塔の衛兵、ヨーマン・ウォーダーズ(別名ビーフィーター)です。由来については"ビーフ・イーター"(牛肉を食べる人)から来てるともいわれているが、定説はない。

by Iwasakiさん
「パディントン ロンドンとうへ」という絵本によると、「ロンドンとうのしゅえいさんはね、むかし おうさまの めしあがるにくに どくがはいっていないか どうか、しらべる やくだったの。だからビーフイーターっていうの。にくたべやく っていう いみよ。」と、ジュディーがせつめいしています。

22)シャルル・ペロー作の童話 「長靴をはいた猫」が槍を持って立っています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%95%B7%E9%9D%B4%E3%82%92%E3%81%AF%E3%81%84%E3%81%9F%E7%8C%AB

23)猫の後の建物はロンドン塔の川と城内を結ぶ門で、トレイターズ・ゲートといいます。トレイターとは反逆者という意味で、国事犯・反逆者とされた数多くの者が、テムズ河を舟で送られこの間を通って投獄された。ここをくぐると生きて帰ることができない・・・。

24)トレイダーズ・ゲートの向こうの橋は,ロンドン橋です一部が壊れています。
マザーグースの「ロンドン橋落ちた」ですね。
 London bridge is falling down,    ロンドン橋落ちる
 Falling down, falling down,      落ちた、落ちる
 London bridge is falling down,    ロンドン橋落ちる
 My fair Lady.             マイフェアレディ。

1014年、バイキングとの戦いの最中、敵の進路を断つために、この橋を落としました。歌はこのときのことを歌ったものとされています。ただ、このとき以外にも何度か崩れていて、たとえは1212年、川のパレードを見に押し掛けた群衆を乗せたまま、橋の両側で火事が起きた。木造の橋は焼け落ち、救助の船も転覆して3000人もの死傷者が出てしまったそうです。その後、石造の橋になったそうです。

25)橋の上では、踊っている人たちがいます。マザーグースの歌の古いバージョンは・・
 London bridge is broken down,  ロンドン橋が落ちた
 Dance over my Lady Lee,      踊って越えよ、レイディ・リー
 London bridge is broken down,  ロンドン橋が落ちた
 With a gay lady.            伊達なレディと、えんやらさ
ということで、橋の上で踊っていますね
ケイト・グリーナウェイの絵からでしょう

26)警官が制止しようとしています。危ないですからね。

27)木材が落ちていて、イカダや船に乗った人たちが懸命に集めています。
28)樽のような船に乗った人たちがいます。これもケイトの、「窓の下で」からです。

29)反対側では、びっくりして手を挙げているのか踊っているのか、大騒ぎです。

30)3つのランプのついた街灯があります。このデザインの街灯は、イタリア編でもありました。ところで、酒瓶のようなものを持ったおじさんは何をしているのでしょう?街灯に話しかけているのか?

31)壁に卵形の看板が掛かっています。 これもマザーグースの「ハンプティ・ダンプティ」からです

Humpty Dumpty  ハンプティ・ダンプティ
Humpty Dumpty sat on a wall,    
Humpty Dumpty had a great fall;  
All the king's horses,         
And all the king's men         
Couldn't put Humpty together again. 
ハンプティ・ダンプティが塀の上に座ってた
ハンプティ・ダンプティが落っこちた
王様の馬も
王様の家来も
みんな集めてもハンプティ・ダンプティを元に戻せなかった

さて、ハンプティ・ダンプティって何??というクイズソングです。
答えは







卵というわけです。

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旅の絵本3表



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