を遊ぼう」4-5

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シーン18開拓者の村(p35〜36)

0)旅人は 東部の初期開拓者の村と思われる所にやってきました。ここも具体的な場所は不明です。

1)左上 馬に話しかけている男性がいます。馬も仲間のように感じているのですね。
ちなみにこの馬、鐙もつけず鞍もなしの完全な裸馬ですね。どうしたのでしょう?他のシーンではこのような馬は全く出てきませんから、安野さんは意図的にこのように描かれているのだと思います。野生馬ということでしょうか

2)森の木が切られています。木の雰囲気はパインツリー(松の木)の一種のようです。
 近くにすっとのびつつある幼木は広葉樹のようです。

3)両側に持ち手のある鋸が材木の上にあります。二人で両端を持って、ひくのでしょう。  TWO-MAN CROSSCUT SAWSというのだそうです。ただ、色々調べてみると、どうも持つところは歯の側ではなくみねの側にあるようなのです。右の写真の用に使います。
安野さんのミスでしょうか?よくわかりません。
開拓時代の道具類についてのHPです(英文)
http://frontieramericatrading.com/

4)トランポリンをする人たちがいます。前のシーンの続きです。今度は高く跳ね上げています。隣の子どもも、一緒に跳ね上げた動きをしています。ページをぱらぱら漫画のように動かすと動いて見えます。

5)一つのテーブルを囲んでたくさんの人が食事をしています。牧師と思われる人が祈りを捧げているのでしょうか、インディアン(ネイティブアメリカン)の人が同席しています。近くには赤ん坊をあやしている人がいます。
これは、最初の感謝祭を A. Brownscombeが描いた"The First Thanksgiving at Plymouth" (プリマスの最初の感謝祭)からです。
 1620年イギリスからプリマス植民地にやってきた清教徒の人たちは、厳しい冬に多くの犠牲者を出したが、先住民の助けで何とか生き延び、翌1621の秋の収穫を祝い、助けてくれた先住民を招待して感謝祭を行ったという話に基づく絵です。
ゆりかごの赤ちゃんは、植民地での最初の子ども Peregrine White(ペリグラム ホワイト)でしょう。

Pilgrim Hall MuseumのHP(英文)
http://www.pilgrimhall.org/f_thanks.htm


6)左下の建物の陰で、かくれんぼをしている子どもがいます。左の男の子が隠れているのを、建物の左の陰にいる女の子がさがしているようです。

7)ここにも椅子があり、机には瓶が並んでいます。
8)畑では収穫のジャガイモの収穫中です。桶に入れて建物の所に置いた樽の所に運んでいます。ジャガイモは、新大陸から広がった作物。

9)おばあさんが乳牛から搾乳しています。牛は無角の種類です
10)隣の丸いものは、他のシーンでも何度か出てきているのですが、何でしょうか?
農場のシーンで出てくるので・・農作業に関係あるものだと思うのですが不明です。
スペイン編でも同じようなものが出てきます。その状況からして、回転式の砥石だと思います。

11)バケツを両手に持った人は、井戸に水くみに行っているのでしょうか
12)ロバが一頭います。なにをしているのでしょう?
13)井戸があります。シーソー式にすることで、本体の重さを0にするようにして、水の重さだけを引き上げればいいようになっています。
右はCurrier & Ivesによる「The Old Oaken Bucket」という絵です。同じような井戸が描かれています。

14)おじいさんがバケツを持って、牛と犬を引き連れて歩いています。牛も犬もおじいさんに話しかけているようです。とても仲がいいのでしょう。何か、モデルの物語があるのかも知れません。

15)木の上に2つツリーハウスが作られています。何かモデルのお話があるのでしょうか。近くの学校のこどもたちの隠れ家でしょうか。
16)木の上の方には巣箱があります。この巣箱を使っている小鳥も近くにとまっています。

17)木の下では、おばさんと少女が何か作業をしています。トウモロコシを取り外して籠の中に入れているように見えます。トウモロコシは、新大陸生まれの作物ですね。植民者たちは、先住民にその栽培方法を教わって、すくわれました。

18)なぜかこんな所に、ポストと牛乳缶が置いてあります。いったい、どこの家に来た郵便物をここに入れるのでしょう。牛乳缶は9)で搾った牛乳を置いておいて、業者がここへ取りにくることになっているのかな。

19)小学校があります。掲げられた星条旗は、独立当時の旗ですね。13のストライプと、州の数だけの星を円形に配置しています。なぜか黒板が野外に設置してあって、ABCが書いてあります。
 右側の壁には巣箱が2つかけられ、バスケットボールのコートが設置してあります。(ただ、バスケットボールの初の試合は1892年ですから、独立直後と思われる学校にバスケットのゴールはふさわしくないのでは)

20)今日は天気も良いし青空教室のようです。先生は鞭を持っています。開拓時代の学校の先生は、鞭でピシリは普通だったようです。
21)こどもたちは椅子に座っていますが、校庭の木の前に座っている3人は草の上に座っているようです。後方で地面に座っていると言うことは、少しスロープになっているのでしょう。

22)女の子が手を挙げています。何か質問に答えようということなのでしょう。
23)隣には、犬がこれもしっかり本を広げて、お勉強態勢に入っています。学校に犬が登場するというのは、アメリカ的だなあと思う反面、犬も人間と一緒に勉強するという発想は、日本的です。

24)誰も座っていない椅子が一つあります。誰かのために準備しているのでしょう。
25)髭のおじいさんは校長先生でしょうか、お母さんが子どもを連れてきているようです。子どもも教科書を準備しています。よそから来て、この学校へ入学しようと言うのでしょう。23)の空席は、この子のために用意してあるのでしょう。

6)丸太小屋があって、外では男の人が柵のための杭を打ち込んでいます。
 この丸太小屋はエイブラハム・リンカーン(Abraham Lincoln)大統領の生まれた家です。国民的記念物として、保存されています。リンカーンは大統領選挙でも、自ら斧をふるい、杭を打っているとアピールしていたそうです。

by forest-doorさん 

リンカーンは1809年、ケンタッキー州の村で、一部屋しかない丸太小屋に生まれました。父は大工兼農夫であったそうです。
現在、この家は「エブラハム・リンカーン・バース・プレイス・ナショナル・ヒストリック・サイト」というところの建物内にそっくり移されて保存されています。
リンカーンは貧しい家に生まれ、十分に教育を受けないままで育ちましたが、独学で学び、弁護士から大統領にまで登りつめました。
彼の演説の中の有名な言葉、「人民の、人民による、人民のための政治」は、今の世の政治家たちにしっかりと肝に銘じてほしい言葉ですね。


27)大きな葉をつけた畑があります。これはタバコの畑です。タバコは元々アメリカ先住民が、スピリチュアルな儀式に使っていたものです。それをコロンブスがヨーロッパに持ち帰り、世界中に広めてしまいました。
 植民地時代の初期、タバコは重要な産品でした。ただ、とても土地の栄養分を使ってしまいます。肥料を施さないまま、連作を続けると土地がやせてしまいます。そこで、当時はどんどん新しい土地を求めて、先住民と対立することになってしまうのですが・・・。

28)タバコの葉を収穫している女の人、それ運んでいる男性がいます。
29)旅人の前で男の人が何かを運んでいます。これはトウモロコシでしょうか?だとすると、ツリーハウスの木の下に運んでいるのかな

28)机の上で、タバコの葉を整えています。タバコの葉は一枚一枚ていねいに取り扱います。

29)タバコの葉を積んだ荷車の前を、カモの親子が歩いています。「かもさんおとおり」のシーンからです。

30)カモの親子の後を追いかけているのは、小さな子豚のようです。
31)倉庫の壁に吊されている赤いものはなに?つるし柿な訳はないので・・・タマネギくらいでしょうか。
32)倉庫の二階に梯子がかけられています。
33)縄跳びをしている女の子と、それを見ている女の子がいます。
34)洗濯物はシーツにシャツにブルージーンズでしょうか。本来ジーンズはこのような開拓者の生活にこそふさわしいズボンですね。
35)レンガ造りの煙突が外にある小屋ですが、5)の感謝祭の絵の右上隅に見えている小屋とよく似ています。やはり、植民当初の小屋をイメージしているのでしょう。

36)小屋の右端に、クモの巣が張られ、下には豚やニワトリがいます。これはくものシャーロットと子豚のウィルバーとの友情を描いた、E.B. ホワイト(E.B. White)の児童文学『シャーロットのおくりもの』からです。ハムとして食べられてしまう運命にある豚のウィルバーがくものシャーロットが起こした奇跡ですくわれます。そして・・・
 この本の絵を描いたのは、ガース・ウィリアムズです。アメリカ編ではシーン3で「大きな森の小さな家」の挿絵、シーン17の絵本『しろいうさぎとくろいうさぎ』の作者でもあります。

このシーン全体を振り返って見ると、初めての感謝祭の絵に込められたメッセージが基本なのだろうと思います。植民地初期の開拓者たちにとって、収穫はまさに命に関わることです。そして、その生活をさせたのは、先住民の協力を得て手に入れることができた、トウモロコシであり、ジャガイモであり、タバコであったわけです。このシーンにはその全てが描かれています。リンカーン大統領は、自らが開拓者としての生活をしていたことを誇っていた人です。その一方で、開拓者は森を切り開き、タバコ畑は先住民の大地を奪ってゆきます。生きてゆくこと、開拓することの反面も「シャーロットのおくりもの」があらわしているようにも思えます。豚はどんなにかわいくても(お話では命が助かりますが)、ハムになり人に食べられる運命ですから。命をいただいて生きているわけで・・・。
 そして、シャーロットに助けられたウィルパーは、シャーロットの子どもを助けます。助けられたものが助けかえすという、メッセージがあるように思います。初めての感謝祭では、助けてくれた先住民を招待して共に祝っていますす。

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シーン19アーミッシュの村(p37〜38)

0)旅人は アーミッシュ(Amish)の村にやってきました。
 アーミッシュはアメリカ合衆国・ペンシルバニア州やオハイオ州に居住するドイツ系住民の人たちで、キリスト教の洗礼派に属する人たちです。原則として、現代の技術による機器を生活に導入することを拒み、車を使わず移動は徒歩や馬車です。や電気製品の使用は原則として避けています。耕作も人力と家畜の力で広大な農地を耕しています。
アーミッシュについては
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%BC%E3%83%9F%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5

1)左下 黒服の女性が馬車を使って荷物(トウモロコシの茎?)を運んでいます。荷台には子どもが二人と帽子をかぶったおじいさん。
 アーミッシュの人々は子どもの頃は多少色のあるものを着ますが、大人は極めて質素な色合いです。男は、つば広野帽子をかぶりヒゲを蓄えます。

2)豚を追いかけている子どもたちがいます。イギリス編(シーン9)でも同じようなことがありました。何か、元になる話がありそうですが、不明です。

3)嫌がる子牛を強引に引っ張っている、女の人がいます。いったいどうしたのでしょう。
4)小屋の外にもう一つ小さな小屋があります。前のシーンで、クモのシャーロットがクモの巣を張っていた小屋と似ています。何か関係があるのでしょうか。

5)ヤギに餌をやっている?女性がいます。
6)4頭立ての馬車で荷物を運んでいます。この人たちは、少しだけ色目の服を着ていますが、この程度ならOK?
7)森の中でダンスを踊っている男女がいます。
 映画『刑事ジョン・ブック 目撃者(Witness)』からだと思われます。1985年公開のアメリカ映画で、ハリソン・フォードの演じる刑事が、犯罪の目撃者になってしまったアーミッシュの少年を保護すべく、アーミッシュの共同体に入ってきます。そして、母親とダンスを踊るシーンがあります。宗教上、ダンスは禁じられているのですが・・。
あらすじ

8)ダンスをする二人の足下には2匹の犬が、ほえているのか、この犬たちも踊っているのか?
9)森の外では、こどもたちがダンスをしている二人を見つけて、もううわさ話になっています。ダンス禁止ですから非難されるんでしょうね。
10)7人の子どもが何かして遊んでいるようです。左側の子どもは走り去ろうとしていて、右側の子どもは抱え込むようにして後ろに引っ張っています。何の遊びでしょう?

11)屋根付きの馬車があります。アーミッシュの人たちの愛用車ですが、屋根付きの馬車は 大人にならないと使えないそうです。

12)男の人が蹄鉄を治している馬を、子どもが触っています。
13)鍛冶屋では大事な馬車の車輪を修理しています。もちろん、アーミッシュ自前の鍛冶屋を持っています。
14)ヒゲのおじいさんが靴を作っています。それを女の子が見学しています。
15)洗濯物が干してあります。さすがアーミッシュです、色目のものが全くありません。

16)靴屋の前では、折り畳み式のテーブルの上に色々載せて販売しているようです。
 実際のアーミッシュの村でもこのような販売があるようです。ビンの中身は、ジュースでしょうかジャムでしょうか。パットにはいているのは、クッキーでしょうか。

17)犬を連れた少女と少年が、クッキー?に興味を見せています。売っているのは女性のようです。
18)黒いテーブルの上には、カボチャでしょうか。足下の箱にはトウモロコシ、桶にはジャガイモ。いずれもアメリカ大陸が原産地の作物です。売っているのは黒い服白いオーガンジーの帽子(アーミッシュの成人女性の典型的服装)の女性です。隣のおじいさんも、つば広の帽子に無地のシャツで豊かなあごヒゲとこれも典型的な服装です。お客さんもアーミッシュの夫婦のようです。実際には買い物客は、共同体以外の人も来るようです。農薬なんかは使っていない、ある意味で最高級品ですから。

19)右側のテーブルには、たくさんのビンが乗っています。やはりジャムでしょうか。これも共同体外の人たちにも人気のものです。
20)おじいさんが女性にビンの飲み物を渡そうとしています。ジュースかな。
21)女の人が話しています。今年のジャムのできについての話でしょうか

22)トウモロコシを担いでいる男性がいます。この人、前のシーンでも同じ位置で担いでいました。

23)持ってきたトウモロコシから、実をはずしているおじいさんがいます。
24)そのトウモロコシの茎や葉を使って、籠を編んでいる人がいます。
 籠も共同体のそとの人に販売されます。

25)星条旗を掲げた建物があります。50の星のある現在の国旗です。開拓時代の生活を現在も続けているわけです。
26)糸を紡いでいる女性がいます。ここから手作りなんですね。

27)樽を回転させるタイプのバターチャーンがあります。バターも当然手作りということですね。

19)4人の女性が集まって共同でキルトを作成しています。このキルトは、アーミッシュキルトと固有名詞になるほどのものです。

18)キルトづくりを見ているお母さんの脇には小さな女の子、私もしてみたいと思うんでしょうね。
19)もう一人脇で見ている緑の服の女性は、若いからこの色なのか、アーミッシュの生活が見たくて外部から来た人かも知れません。

20)シカを担ぎ猟犬を従えて帰ってくる狩人がいます。
 右の絵はCurrier and Ivesの「Pioneer's Home on the Western Frontier」で、西部の開拓者の生活のようです。安野さんはこの絵をモデルにされているのだろうと思います

20)野原に屋根の無い馬車が一台置いてあります
21)旅人の手前ではジャガイモの収穫です。掘り出す人、籠を抱きかかえる人、牛の引く荷車。
22)小屋の壁にホークのようなものが立てかけてありますが、先の所に横木があるようなので・・さらいのようなものでしょうか?

23)乾し草?を、荷馬車に積んでいる男女もアーミッシュの服装です。

 カナダと合わせても人口14万人くらいというアーミッシュの人たちですが、ある意味ではアメリカ人の典型なのかも知れません。ヨーロッパにおいて宗教上の差別と迫害を受け、自由の地アメリカに移住し、宗教的繋がりを基礎にして、勤勉な労働と相互扶助によって幾多の困難を乗り切ってきたわけですから。
 そして、基本的に自給自足で無ければならなかった、植民地時代や開拓時代の生活を今につたえているわけです。

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シーン20メイフラワー(p41〜42)

0)旅人は イギリスからの植民者が作った街にやってきました。
「旅の絵本の秘密」には、バージニア州とあります。

1)港にはメイフラワー号が浮かんでいます。1620年イギリスから宗教的自由を求めてやってきた清教徒(ピューリタン)が、プリマスにやってきています。彼らはピルグリムファーザーズ (Pilgrim Fathers, Pilgrims、巡礼始祖)と呼ばれて、合衆国の礎を築いた人たちとされています。

2)小舟を出して、上陸しています。当初は、船を宿にして上陸して上陸して植民地建設に取りかかったのです。
3)浜辺には上陸した人たちがいます(12月22日のことでした)。
「旅の絵本の秘密」には、清教徒たち(右中央)とあります。

4)プリマス植民地の姿をピルグリム村として復元されています。
 もちろん、入植当初にこのような建物は無かったわけです。

5)村の中にはたくさんの杭が並べられています。隣には槌を持った男が立っています。これで、柵を作ります。
防衛用でもあったのでしょう。

6)海岸では先住民が手を振っています。入植者たちにとって幸いなことに、友好的な先住民ワンパノアグ族がいたことです。

7)先住民から魚をもらっている女性がいます。
 予定していた地点より随分北に着いてしまったこともあり、入植当初の状況は厳しく、半年で半数程が病死してしまうほどの状況でしたが、先住民ワンパノアグ族の協力を得て何とか生き延びることができました。

8)洗濯物を干している女性がいます。
9)バケツを持ったお母さんが子どもを連れて歩いています。
10)村のはずれに、ブランコが下がっています。

11)先住民に捕まった人がいて、白衣の人と話しています。
 捕まっているのは、ジョン・スミスです。そして、白衣の人はポカホンタス(Pocahontas)です。
 プリマスに清教徒が入植する13年前の1607年5月13日ジョン・スミスに率いられた百数名の人々が、ヴァージニアの大西洋岸の低湿地に上陸し、英国人最初の植民地を設立します。この年、ジョン・スミスが奥地を調査しているとき土地の先住民の首長ポーハタンに捕らえられ、あわや殺されるところを娘ポカホンタスに助けられます。
※この話が史実であるかどうかは、疑義があるようです。

12)左上 アメリカ最古の植民地ジェイムズタウン(ヴァージニア州)です。それ以前にも入植はありましたが、失敗して全滅しています。(ジェイムズは、当時のイギリス国王の名前です。) 
 この入植地も、百数名の入植者がその年の秋には50人を切るという壮絶なものでしたが、ポカホンタスの・ポウハタン (Powhatan) 族の協力で、タバコ栽培をサポートされるなどして、何とか持ちこたえることができたのです。
ジェームスタウン・フェスティバル・パーク」として復元されています。

13)入植者の子どもと先住民の子どもが握手をしています。
 ポカホンタスは、植民地に来て遊んでいったそうです。

14)畑があります。植えてあるのは何でしょう
15)大人たちは、木を切り倒しています。
16)浜辺では、先住民がカヌーを浮かべています。
 ジェームスタウン・フェスティバル・パークでは、カヌーを作る所を見ることができるようです。

17)旅人の向こう側では、ガラス細工をしている人たちがいます。
 ジェームスタウン・フェスティバル・パークにも、ガラス工房が復元されています。

18)右下 薪割りをしている家族がいます。映画『シェーン』のスターレット一家のようです。当然、割った薪を並べている少年はジョーイです。


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シーン21コロンブス(p41〜42)

0)旅人は コロンブスがアメリカ大陸を発見したときに使ったサンタ・マリア号がやってきたところに来ました。

1)ネイティブアメリカン(アメリカ先住民)の人たちが、サンタ・マリア号に手を振っています。
 先住民の人たちは、スペインからの船を見て、何だろうあれは?とおもっているのでしょうか。これから、始まる多くの悲劇は予感できていないようですね。
但し、厳密にはコロンブスのサンタマリア号は、アメリカ大陸にたどり着いた訳ではありません。

2)小屋のところで、少年が犬と一緒に旅人を送っています。
 この少年は『シェーン』のジョーイです。映画のラストでは「シェーン!カムバーック!」と叫んでいましたが、ここでは去っていくのは旅人ですから「旅人!カムバーック!」ですかね。
シーン1でも指摘しました、安野さんはやはりシェーンと旅人を重ねているように思います。
「旅の絵本の秘密」には、シェーンの家(左下)とあります
厳密には、この家はシェーンの家ではありませんが・・・・

3)前のシーンでやっていた薪割りが終了しています。

4)茂みの右側にリスが2匹います。

サンタマリア号は、1492年スペインのバロス港から、アジア目指して出発して想定外の新大陸発見になります。
そして、旅人は、コロンブスの航路を逆にたどって、スペインを目指します。

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裏扉・あとがき

今回も表扉の裏焼きになりました。
こどもたちに見送られてアメリカの旅に入っていった旅人が、こうしてアメリカから出てゆきます。

長い長いアメリカの旅が終わります。
今回の旅は、開拓者達と出会う旅でした。アメリカの歴史と出会う旅でした。
現代文明の最先端ばかりが目立つアメリカの、大地に根付いた生活の様子をしっかりと押さえた旅でした。
アメリカは若い国家だと言われます。確かに、独立戦争に勝利して独立したのが1783年、以後わずか225年しかありません。
最初の植民地ジェイムズタウンを建設が1607年、以後わずか401年。
しかし、その間に、激動の歴史を紡いでいます。なにより、1607年以前にも、コロンブスの1492年以前にも、人々の生活は有ったわけです。
それらの全てを、網羅することはできないにしても、安野さんは丁寧に書き込んでおられます。

そして、『シェーン』との旅でした。それは、ジョーイの視点でアメリカを見ることにもつながったように思います。

さてそれでは、旅人を追ってスペインの旅に向かいましょう。

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