旅の絵本を遊ぼう」2-3
by forest-doorさん ボッティチェリの「春」のなかの「三美神」です。左が「愛欲」、中央は「純潔」、右は「愛」の女神で、「愛欲」と「純潔」の女神が見つめあい、対立しているのを「愛」の女神が取り持っている、という構図だそうです。ボッティチェリは生涯フィレンツェで過ごした画家ですし、この「春」という作品も登場人物の足元には花がたくさん咲いているので、このページにぴったりの登場だといえますね。 |
by forest-doorさん P.25の方は分からなかったのですが、P.26画面下側の建物はフィレンツェにあるパラッツォ・ルチェライPalazzo Rucellaiです。 この建物はレオン・バティスタ・アルベルティが設計した建物で、ローマのコロッセオにならった三層構成の設計です。 アルベルティはルネサンス最大の建築理論家といわれ、幅広い知識をもつ万能の人であったといわれています。ルネサンスとは、古代ローマ、ギリシャの再発見と、学問、知識の復興をいいますが、アルベルティも古代ローマ建築を深く探求して、自らの設計に生かしています。 その古代ローマ建築の代表作ともいえる、コンスタンティヌス帝凱旋門もP.26上部に描かれています。 この凱旋門はコロッセオのすぐ隣に建てられていて、パリの凱旋門のモデルとなったそうです。 そして、アルベルティも彼の最後の設計となった、マントヴァにあるサント・アンドレア聖堂をこのローマの凱旋門のデザインを取り入れて設計しています。 こんなふうに、ルネサンス、建築といったつながりで、このページが描かれていることに、今回調べてみて初めて分かりました。そしてアルベルティという人物についても、初めて知りました。彼が、ジョヴァンニ・ディ・パオロ・ルチェライ(名前からすると、この人の屋敷がパラッツォ・ルチェライですね)の出資によって、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ教会の設計を行ったこともわかりました。こうやって調べていくうちにいろんなことがつながって、ますます、イタリアの魅力に引き込まれていきそうです。 Palazzo Rucellaiです こんなHPがありました。 http://www.salviani.it/vitelli/arch/pietra.htm |
by forest-doorさん サビニ女の略奪とは、ローマの建国間もない頃、女性の数が不足しており、建国の始祖ロムルスが祭りにサバニ人を招待し、その祭りの途中で女性を略奪したという逸話です。サビニ人は女性を取り戻すために戦をしかけますが、略奪された女性が身をもって戦いを止め、後に両者が和解したとされます。この逸話は絵の題材にもとりあげられています。 ニコラ・プッサンの「サビニの女たちの略奪」は、NY・メトロポリタン美術館所蔵作品です。 |