を遊ぼう」7-3


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場面8虹橋(開封)

0)旅人は 建設中の虹橋のある開封にやって来ました。河が使えないので、船を陸に上げて馬で引いています。
『清明上河図』のいわば、クライマックスと言っていいシーンです。もちろん安野さんは、そのままではなく、シチュエーションを変更しています。
 開封は随の時代に作られた大運河によって南からやってくる物資の大集積地として発展してゆきます。そして、宋(北宋)の時代になると、東京開封府と称して、ここを首都としています。大運河に運河でつながり、『清明上河図』に描かれるように、大きな船がやってくるようになるのです。
 この場面には、「入張擇端之堂」という篆刻印が押してあります。安野さんは、「押しかけて張擇端の堂にいる」すなわち、弟子になりたいという思いを表したと描いておられます。弟子として、張擇端の世界を自分のものとして表しておられるわけです。
 
1)右上 船に車をつけて陸上を引いている人がいます。肩に担いでいるのは、竿でしょうか。

2)狛犬があります。開封にある大相国寺の狛犬ではないかと思います。
 ただ、現在の中国の街角にはそこここに狛犬(獅子)があります。寺や屋敷だけでなく、工場やちょっとした店の前にもあったりして・・・そのことをあらわしておられるのかも知れません。

3)背後の店には看板が上げられています。横額はの見えるところは、「欣欣」とあります。その後に続く事を歓び楽しむということのようです。それとも、中国らしく横書きでも感じは、右から左に読むべきなのかな。ともあれ、店の感じから飲食関係のお店だと思うのですが・・・・。
提灯の奥に見える字は、「炭○」と見えます。何でしょうか?

4)お盆のような物を持って立っているのはお店の人でしょうか。
5)椅子に座っている人は、随分偉そうに座っています。盆を持った人もこの人に注文をとりに来たようです。

6)木の向こうに見える看板は「香居」と読めます。どういう意味でしょう。香りのする住まいということで・・・どうもレストランにつけられるとことが多いようです。

)隣の看板も右端しか見えません・・・「雅軒」でしょうか。骨董屋さんなどにつく名称のようですから、次の8)と同じような店ということになります。もっとも、料理店にもつくことがあるようなので、6)と同じようにレストランかも。

8)次の看板は「古玩書画」とあります。ただ、「玩古」には「古(いにしえ)を玩(もてあそ)ぶ」ですから、書画の骨董屋だろうと思います。

9)店の前には自転車が駐められています。
10)複数の人を乗せることのできる自転車タクシーが止まっています。随分開放的なので、観光には良さそうです。前輪の所にある、箱のような物の意味が不明です。

11)杖をついた人とヒゲのおじいさんが話しながら歩いています。
12)白いテントの店は何でしょう。ビンのようなものが並んでいるので、飲み物関係でしょうか、あるいはビンや壺のような物を売っているのでしょうか。

13)赤い旗を持っている人は、工事に伴う交通整理でしょうか。
14)隣の店は、三輪車の荷台をそのまま、売り台にしています。売り物はなんでしょう。赤いボードに吊してあるのは、アクセサリーのようにも見えます。荷台に並んでいるのも装身具のたぐいでしょうか?

15)白色の丸い傘の下の店は、何でしょう?ここにも、ビンのようなものが並んでいます。店主の足下にバケツのような物があるので、こちらはやはり飲み物屋さんでしょう。

16)牛の引いている荷車があります。『清明上河図』にも右図のような牛車が出てきます。なんだか似ているように思うのですが。

17)旅人が、1)の人と同じように船に車をつけて曳いています。

18)左上 この一角は一体何をしているのでしょうか?男女が行列をして、机の前で何かチェックしています。脇では、警察官かガードマンのような人が、威張って立っています。これは一体??虹橋工事の労働者としての募集でしょうか?賃金の支払いでしょうか?

19)白い紙を持った人と話しているのは?何かもめごとでしょうか、頼み事でしょうか?
20)テントの下は、食事中でしょうか。工事の人たちは、現場に食事が用意してあるようですが?
21)馬車に木材を積み込んでいます。
22)馬には、飼い葉を与えています。
23)木の下に、棒の先に何か着いた物があります、これは何でしょうか。

24)『清明上河図』ではできあがっている虹橋が建設中です。自重でアーチを支えるような構造になっていて、釘を使わずに作られていているようです。開封には清明上河園『清明上河図』を参考に作られた公園があります。虹橋も左の写真のように復元されています。

25)橋に横板を張るために5人の職人が働いています。
26)橋の袂左 机の上に広げられているのは、橋の設計図のようです。

27)丸太を大きな鋸で切っています。この鋸は修理工場の場面では、持って歩いていました。これは、スペイン編のシーン4フォルス・バスクで行われていた、アイスコラリ(aizkolari)という競技とそっくりです。こちらは、競技ではなく仕事ですが、右側のチームとの競争のようにも見えます。※右の写真はスペインのものです。

28)修理工場でも使われていた釿(ちょうな)のような道具で、板を作っています。

29)ここでも、テーブルの上には、沢山の食べ物や飲み物が用意してあります。こんなに大量に用意して、ここにいる人数だけでは食べきれないのではと、余計な心配をしてしまいます。
30)工事現場を仕切る柵の所では、こどもたちが工事の様子を興味深そうに見ています。それとも、テーブルの上の食料が気になるのかな。

31)船を並べてその上に板を並べて橋にしています。船橋です。
 この虹橋が作られる前は、このように船橋があって運河を渡っていたのでしょうか。日本では、橋を架けられないような大きな河をわたるときに船橋を造っていたようです。将軍の日光参詣の折には利根川などに船橋を架けていました。将軍以外でも、必要に応じて船橋を架けていたようです。右の絵は、富山の神通川に架けられた船橋です。

32)船をつないでいる木は、『清明上河図』に描かれた木似ているように思います。
 木の種類は違うようなので、偶然に似ただけかも知れませんが。

33)これから船橋を渡ろうとしている母娘連れがいます。
34)船橋は、手前の岸よりは低い所に設置しているようです。
35)岸の向こう側に、一人こちらを向いています、身体の隠れ具合からすると、かなり段差があるようです。どうしてこちら側は段差があるのでしょうか?

36)船橋を色々な人が渡っています。
 ・大きな材木を一人で背負って渡ってくる人がいます。
 ・船橋を支える船に乗っている人は、竿を持っているようです。
 ・何か画板のような物を持っている人。
 ・船に下りてしまった子どもを引き戻そうとしている母親。
 ・風呂敷に包んだ荷物を頭にのせてゆく女性。
 ・船に乗って、向きを変えている船を指さしている男性
 ・杖をついている人に、船に乗った人が、向きを変えている船を指さして、話しかけています。
 ・杖をついた人などが、2頭の馬を船橋から岸に上げようとしています。こちら側は、段差がないようにしてあります。それでも、岸から馬を引っ張っています。こうでもしないと、馬が怖がって進まないのでしょうか。

37)虹橋の手前で、大騒ぎしながら向きを変えている船があります。上記のように、『清明上河図』にもこのシーンが描かれています。『清明上河図』では、船と橋はもっともっと接近していて、衝突寸前です。いったいどうしたというのでしょう。
 安野さんの解説によれば、この橋があることを知らずに河をのぼってきた船が、橋にぶつかりそうになって大騒ぎをしながらUターンし回避させようとしている情景であると解釈されているようです。旅の絵本では、虹橋の手前の船橋に追突しそうで、竿を指したりロープで引っ張ったりして時計回りに回転させようとしています。

 『清明上河図』の船も竿をさしている状況から判断して時計回りにまわしています。ところが、そのことは、Uターンさせるというよりは橋に対してまっすぐ向けさせようとしていることになります。橋の上からロープが船首の人に向かって投げられています。ロープでは引っ張ることしかできませんから、やはり船首を橋側に寄せようとしています。したがって、Uターンというよりは横向きになってしまった体勢を立て直してまっすぐしようとしているように見えます。そもそも帆柱を倒しているということは、虹橋の下をくぐりぬけようとしているのではないかと思います。水面から橋までの高さを考慮に入れると、橋の中央をくぐるとぶつからずにすむと考えられます。『清明上河図』全体を見ても、橋の右にも左にも大型の船が見えるので、帆柱をたためば橋の下をくぐれるように、虹橋は作ってあるのだろうと思います。
 もう一つの考え方があります。左の絵は模写なのですが、上の大きな絵は、解像度が低い物ののそのものの画像のようです。それには、船尾の舵が描かれています。そしてその舵は、左に曲がるように描かれています。すると・・・・帆を上げたまま橋に近づいてしまい、このままでは帆柱が橋にぶつかると左に舵を切った。ところが、横向きになったまま橋につっこみそうになったので、再度、体勢を立て直すべく大騒ぎをしているのではないでしょうか。

 この点、旅の絵本の方は手前に船橋がありますから、どうやっても無理です。小さな船の旅人でさえ陸の上を移動中ですから、Uターンするのは当然です。ただし、その場合、なぜこの緊急事態にわざわざ帆柱を倒そうとしているのかは謎です。

38)船首で、踊っているように見える人がいます。「大変だーぶつかるぞー」船の人にも声をかけ、船橋の人にも注意を促しているのでしょうか。
清明上河図の方では、何人もの人が船首に立って声をかけています。一説には、橋をくぐっている別の船があるので、そちらに注意を喚起しているのだとも。

39)早く帆柱をしまいたいのか、帆柱の上に乗ったり綱をかけて引っ張ったりしている人がいます。『清明上河図』でも、綱を引っ張っている人がいます。ただし、帆柱に乗っかって押さえつけようとしている人はいないようです。

40)手前の岸では、9人もの人が船のUターンに協力してロープを引っ張っています。皆さんかなり力が入っているようです。

41)岸のところに腰に手を当てた男性が1人立っています。『清明上河図』では、手前に止められた船の屋根の上で事件を見ている男性が描かれています。その人とイメージを重ねて、描かれているのでしょうか。

42)男性が2人立って、1人が船の方を指差しています。冷静に状況を分析しているのでしょうか。『清明上河図』にも同じような人がいます。
43)お母さんと子どもが手を引っ張り合っています。船を引っ張っているのをまねているのでしょう。

44)世話をしている人は、馬に話してるようにも見えます。

45)手前の建物群は、『清明上河図』の建物を90度向きを変えて描かれているようです。

46)工事現場の右側にも、船のUターンを見て騒いでいる人たちがいます。


場面8に描かれたのは・・・(トータル)  ※精確さに自信なし!?
102人( 812人)
犬や猫などペット  0匹( 14匹)
自転車   1台(21台)牛や馬 7頭( 26頭)
自転車タクシー  1台( 3台) 0羽( 68羽)
荷車 3台( 23台)車椅子 0台( 2台)
   8艘( 47艘)洗濯物干し 0カ所( 12カ所)

※ここまでで、登場人物の数は、張擇端の『清明上河図』の登場人物数(770人余り)を越しました。

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場面9京劇

0)旅人は 京劇が上演されている街へやって来ました。

1)右上 「咸亨酒店」と看板を上げている店があります。魯迅の小説「孔乙己」に出てくる咸亨酒店です。
孔乙己  魯迅著(井上紅梅訳)

 魯鎮(ろちん)の酒場の構えは他所(よそ)と違っていずれも皆、曲尺形(かねじゃくがた)の大櫃台(おおデスク)を往来へ向けて据え、櫃台(デスク)の内側には絶えず湯を沸かしておき、燗酒がすぐでも間に合うようになっている。仕事をする人達は正午(ひる)の休みや夕方の手終(てじま)いにいちいち四文銭を出しては茶碗酒を一杯買い、櫃台(デスク)に靠(もた)れて熱燗の立飲みをする。――これは二十年前のことで、今では値段が上って一碗十文になった。――もしモウ一文出しても差支えなければ、筍の塩漬や茴香豆(ういきょうまめ)の皿盛を取ることが出来る。・・・・・・

・青空文庫で「孔乙己」の全編を読むことができます。
http://www.aozora.gr.jp/cards/001124/files/42938_18510.html
・別の訳です(こちらの方が読みやすいと思います。)
http://t8log.ccut.cn/article-htm-tid-578.html
魯迅の小説に出てくる酒店ということで観光名所になっています。中国人にとって魯迅は特別な存在なのでしょう。実は、紹興には咸亨(かんきょう)酒店を名のる店が3店舗あるそうです。
 写真の店では、小説の中に出てくる孔乙己(コンイーチィ)の像が店の前に造ってあります。お金が充分に無いので、外で立って飲んでいます。とはいえ回りの短い着物しか着られない労働者と異なり、長い着物を着ています。(最も汚い着物ですが・・・)こだわりを捨てて酒を飲む孔乙己は、魯迅の身代わりとの説もあるようです。日本人にとっても関わり深い作家だけに、日本人の観光客もたくさんいっているようです。安野さんもこの店に行ったと解説に書いておられます。 
2)店の中で飲んでいる人が2人います。店内にも飲む場所があるようです。

3)店の前でたくさんの人が縁台に腰掛けてオープンカフェ風に飲んでいます。写真の店でも、パラソルの下で紹興酒を楽しんでいる人たちがいます。
 酒のつまみは何でしょう。小説の中で、孔乙己は、茴香豆をつまみに紹興酒を飲んでいます。このお客さんたちもそうかな。豆は、茴香(ウイキョウ)を入れて煮込んだソラ豆で、紹興の名物です。魯迅の小説では「 またたびたび左(さ)のようなことがあった。騒々しい笑声が起ると、子供等はどこからとなく集(あつま)って来て孔乙己を取囲む。その時茴香豆は彼の手から一つ一つ子供等に分配され、子供等はそれを食べてしまったあとでもなお囲みを解かず、小さな眼を皿の中に萃(あつ)めていると、彼は急に五指をひろげて皿を覆い、背を丸くして
「たくさん無いよ。 ・・・」とあります。
 ※左の写真は紹興酒の工場の事務所に掲げられていた絵です。

 店の右側には文字が掲げられていますが、読めません。てっきり、お品書きだと思ったのですが、咸亨酒店の内部には左の写真のような書が掲げられています。どうも、この書のイメージを書かれているようなのようです。
 書の意味は・・・右の額は、「小さな店だけれど、評判はとてもいい。」左の額は「(紹興酒の)老酒に酔う人多し」ぐらいでしょうか。そして、中央の書は、孔乙己というあだ名の元になった『上大人孔乙己』と始まる手習いの文句が書かれています。「孔子が〜したところ、…」といった意味のようです。

4)外のお客さん達に運んできたウェイトレスさんが、割烹着のような物を着ています。中国にも割烹着があるのでしょうか?

5)台秤で、紹興酒の甕の重さを量っています。何年もねかした甕の酒量は甕ごとに異なるでしょう。それでも、甕は規格化されているようなので、甕ごと重さを量れば中身の酒の量も分かるということでしょうか?
ちなみに、咸亨酒店では8年物の紹興酒が出されるそうです。なかなかの美酒だとか。

6)運河を利用し、船で輸送してきた紹興酒を降ろしています。柯橋の場面で紹興酒工場から積み出した酒でしょうか。
7)木の脇には、荷車がついた自転車が一台駐められています。自転車が大活躍です。

8)店の左側は、会計でしょうか。写真の咸亨酒店では、チケット制だということです。
 行った人によると、店の左側の部分は(下の孔乙己像の写真の奥を参照)幅広のカウンターでカギ型に囲われた土産物売り場だそうです。

9)酒店の外にかまどがあって、火がついています。上の鍋の中は何でしょうか?咸亨酒店には茴香豆の他に名物があります。紹興の名物といっても良いのですが、臭豆腐です。植物の汁と石灰等を混合し、納豆菌と酪酸菌によって発酵させた漬け汁に豆腐を一晩程度つけ込んだ物。とにかくくさいらしいのですが、良いものはなかなか美味しいようです。咸亨酒店では、写真のように油で揚げた物が提供されているようですから、旅の絵本のかまどでも臭豆腐を揚げているのでしょう。

10)かまどの上には、軒下から札が下がっています。何か書いてあります「餃子」と書いてあるようにも見えますが「飲子(インシ)」と書いてあるのだと思います。『清明上河図』にも「香飲子」の札が下がっている場面があるからです。以前にはやはり餃子と読まれていたようなのですが、研究の結果「飲子」と書いてあると結論づけられたのだそうです。
飲子というのは、煎じ薬のようです。唐代長安の記録によると、疲労回復の薬茶を飲子と呼んで街角で売っていたそうです。いわばドリンク剤のように親しまれていたのではないかとのことです。安野さんもそのことを承知して、ここに餃子とも飲子とも読める札を下げられたのだと思うのです。
 下の鍋もあるいは、臭豆腐ではなく、飲子かも。

11)自転車タクシーが2台あります。立っている2人が運転手さんでしょう。右側の人は腕を組んで、酒店の客を見ています。「俺だって飲みたいのに」と思っているのかそれとも、酒屋さんのお客さんが帰ろうとしたら、すかさず声をかけて自分のお客にしようと、手ぐすね引いて待っているのでしょうか?
 この運転手さん、孔乙己像と重ねてあるようにも思えます。そう考えると、腕組みしているのでなく、(台はないけど)お酒をちびちびやっている姿と言うことになります。

12)自転車タクシーの前に甕が2つあります。紹興酒の甕だと思いますが、何故こんな道の真ん中に置いてあるのでしょう?赤い服の人が運んでいる途中なのでしょうか?

13)こちらの街路樹の下にも、3輪の自転車があります。大きな荷台つきです。

14)横長の物は、ベンチでしょうか
15)円筒形のものは、ゴミ箱かな。

16)木陰では、ダンスをしている人たちがいます。中国の公園には実際に、音楽をかけてダンスをしている人たちがいます。
 個人的には、フォークダンスをしていたので、日本の公園で音楽をかけたり、口三味線で踊ったりしたことがあります。まあ、日本では珍しいことでしょう。

17)観光船にお客さんが2人乗り込んでいます。船員さんが案内しています。
 これで、お客さんが9人目です。鞄を持った女性も乗船すると10人、この船には動力がなさそうなので船頭さんも大変でしょう。
 船内には、テーブルがあって、飲み物がでています。飲食しながらのんびりと水上観光を楽しんでもらうという趣向のようです。

18)ハンドバックを持った女性(女の子?)のそばには、籠のような物を背負った男の子がっ立っていて、2人に話しかけている男性がいます。これは一体何をあらわしているのでしょう?

19)この場面の上辺・・・青く塗られています。水辺の表現としては青すぎます。他の場面ではこのような表現はありません。これは一体なにをあらわしているのでしょう?壁でしょうか?

20)走っている子どもが3人います。追いかけっこ?ランニング練習?

21)卓球をしているこどもたちがいます。ネットの代わりにブロックのような物を並べています。安野さんは、中国でこのように卓球を楽しんでいる子どもを見られたのでしょう。中には、台そのものが石でできている屋外卓球台もあるようです。(※左の写真はレンガのような物を並べています。)
 白熱したゲームのようで、見ている人たちもかなり力を入れて見ています。

22)木の下で長い棒を2本持っている男の子がいます。どうも、竹馬ではないかと思います。

23)運河にかかる橋は、下を船が通れるようにしています。このデザインは、鉄筋コンクリート作りだと思われます。ただ、右の写真のように石を使う方法もあるとは思いますが・・・。

24)橋を渡っている人たちが7人います。そのうち4人は、橋の中央に立って指さして話しています。どうも咸亨酒店の事を話しているようです。リュックを背負っているので、観光客なんでしょう。

25)手前の階段の中央にあるスロープを使って自転車を押してあがっている人がいます。やはりこのように使うためにスロープがつけてあるんですね。
 階段の下に自転車が2台駐めてあります。階段を押し上げるのができない人は、ここに駐めておいて人間だけが橋を渡ったのでしょう。

26)子どもの手を引いてこれから橋を渡ろうとしている女性がいます。
27)テーブルに花を並べた花屋さんがあります。お客さんは女性が2人のようです。

28)靴を並べているのは靴屋さんでしょうか。店主は靴を直しているようにも見えます。靴の販売というより修理屋さんということでしょうか。
29)民族楽器を並べているのは、楽器屋さんでしょう。お客さん達はそれぞれ楽器を手にとって試しています。楽器の種類について検討してみましょう。

 男の人が弓で弾いているのは擦弦楽器(さつげんがっき)です。最近日本でも人気の二胡(にこ/erhuアルフー)であろうと思います。
 演奏はかなり上手いのでしょう、2人の人が熱心に聴いています。1人などは座り込んでいます。
原型楽器は、唐代〜宋代にシルクロードを経由して西方より中国に伝来したとされています。「胡」は古代中国では異民族・外国を指します。西域からもたらされた二弦の楽器という意味合いでしょうか。琴筒はニシキヘビの皮で覆われている・・・のですが、ワシントン条約の関係で代用の皮を使った物もあるようです。京胡(ジンフー jinghu)かとも思いましたが、全長400cmの楽器で、こんなに大きくないようです。
演奏シーン


30)ティンパニーのような物は太鼓の一種でしょうか?
大堂鼓」ではないかと思います。上の端が大きくて、底が小さく、形が植木鉢に似るので、「花盆鼓(かぼんこ)」とも呼ばれています。演奏するときには、木架にかけて、ばちでたたきます。
 右の動画で、京胡(きょうこ/jinghuジンフー)と共演しています。花盆鼓の左側にある小さな堂鼓が「小堂鼓」といわれる物だと思います。

31)上記の太鼓のような物に立てかけてあるのは、板胡(ばんこ/banghuバンフー)ではないかと思います。二胡に似ていますが、板胡の音箱は薄い板でできています。

32)細長い太鼓があります。「堂鼓」であろうと思います。
 「小堂鼓」かとも思いましたが、図からするとかなり大きいので「大鼓」だと思います。

(33)その隣に2つ立っているのは「笙(しょう/sheng)」でしょう。
 匏(ふくべ)と呼ばれる部分の上に17本の細い竹管を円形に配置してあって、管に空けられた指穴を押さえ、匏の横側に空けられた吹口より息を吸ったり吐いたりして、リードを振動させて音を出す楽器です。日本の笙に比べると、中国の笙は一回り頑丈で、吹き口も太いものです。音色は、ハーモニカを束ねて吹いたようなと表現されていました。



34)左の隅に置いていある楽器が全く見当がつきません??

35)満月のような円形の共鳴胴を持つ楽器があります。「月琴(げっきん/yueqinユエチン)」でしょう。月琴は、撥弦楽器(はつげんがっき)です。
京劇や京胡よりも古い歴史を持つ楽器で、京劇以外の伝統音楽でも広く使われています。
 形の似た楽器に、中阮(ちゅうげん/zhongruanチョンルアン)という楽器があります。ひょとして、そちらかも知れません。

36)琵琶(びわ/Pi Paピーパー)があります。
日本の琵琶とは少し違った発展をしてきた楽器のようです。楊貴妃もよく琵琶を演奏したと言われているそうです。

37)丸い共鳴胴を持つ楽器を演奏している人がいます。「阮(げん/ruanルアン)」という楽器だと思います。阮は、小阮・中阮・大阮・低音阮と大きく4種類ありますが、大きさからして大阮もしくは、低音阮だと思います。(※写真は、大阮です)
なお、35)の楽器は小阮か中阮の可能性もあると思います。
阮(げん)は中国の撥弦楽器で、昔は「秦琵琶」と呼ばれていました。紀元前3世紀頃、阮咸という音楽家はこの楽器を演奏するのが非常に上手で、人々は自然にこの楽器のことを音楽家の名前で呼ぶようになったそうです。「阮咸」から「阮」と略称されたのは1000年ほど前の宋の時代からだとされているそうです。

38)阮の演奏もかなり上手なのでしょう。こちらも2人の人が熱心に聴いています。一人は、のぞきこむようにして聴いています。近くに立っている女性も阮の演奏を聴いているようです。

39)横笛を吹いている人がいます。笛子(ディーズ dizi)だと思います。
中国笛子は、指孔と歌口(吹口)との間には芦の薄皮を張った共鳴用の笛膜孔が一つあけてあります。世界の木管楽器の中で唯一「笛膜」を使うものです。このため、息を吹くと、この薄い膜がかすかにふるえて独特の音色がします。

40)不思議な楽器を抱えている人がいます。はっきりしませんが、「葫芦絲(フルス)」ではないかとおもいます。ひょうたんと竹を使って作られたユニークなたて笛で、多様な和音を奏でることができるそうです。銅製のリードがついているそうです。



41)せっかくの京劇を見ないで、門から出ようとしている人がいます。

42)戯台(舞台)があります。江南地方の鎮では、戯台が鎮の中心となっていて、時々劇が上演されるようです。屋根が思い切って反っていて建築デザインの特徴となっています。反り返りが大きいほど、評価が高くなるそうです。
(※左の写真は烏鎮の古戯台です、修真観の前にあります。二人の役者が立って『桐郷花鼓戯』という演目を演じていました。写真では影になってよく見えませんが、舞台の中に演奏者がおられました。)

43)舞台では、孫悟空(西遊記)が演じられています。
 長い西遊記を全編と言うことは無理ですから・・・色々な場面がチョイスされるようです。舞台はどうも、暴れ回る孫悟空を懲らしめようと、天界から派遣された数多くの神兵が不老長寿を手に入れた悟空に返り討ちにあい、悟空が天宮で大暴れをするというアクロバティックな「大鬧天宮」が演目でしょう。

44)舞台の左側がオーケストラボックスになっています。私が見た京劇では、舞台の袖で演奏していましたが、ここでは低いところにボックスが作ってあって演奏しています。
 演奏している楽器は、前方左から

シンバルを持っています。鐃?(Nao Bo/にょうばち)ではないでしょうか。
 京劇で使われるシンバルには色々な大きさ種類があるようですから、別の物かも知れません。

45)拍子木を打っている人がいます。
46)弓を持って弾いているのは多分、「京胡(きょうこ/jinghu)」であろうと思います。 
京劇で最も重要な地位を占める楽器です。京劇で使われる「胡琴(huqin)」が語源です。バイオリンに似た高音がでます。
ただ、実際の京胡はもう少し小さいのですが。

47)丸い共鳴胴を持つ楽器を演奏している人がいます。阮(げん)だと思います。京劇では、小阮が使われることが無く、大阮は大人数の楽団の時に採用されるようですから「中阮(ちゅげん/チョンルアン zhongruan)」だと思います。ただ、京劇であることをイメージすると、阮(げん)よりも、月琴なのかも知れません。安野さんもそのつもりで描かれているのかも知れません。ただ、月琴とするとあまりにも長すぎるようにおもうのです。

48)後方左から シンバルの後ろの人が持っているのは・・・マラカス??

49)縦長に弦が張ってある楽器は何でしょう?古箏?竪琴?

50)弓を使っている楽器は、京胡でしょうか?「京二胡(きょういこ/ジンアルフー jingerhu)」ではないかと・・・。
京二胡は、京胡より少し大きく一オクターブ低い、バイオリンのような音色です。高音域に偏っている京劇の音楽を是正するために導入された楽器だそうです。ただし京胡ほどの音量は出ないのだそうです。

ところで・・・
『孫悟空』では笛子の曲が大半ということなのですが・・・・笛子が楽団の中に無いようです・・・大丈夫だろうか



51)ベンチに座って京劇を見ている人たちが25人見えています。真ん中の筋の左端の人は、横座りをして横を向いています。隣の人は舞台を見ていますから、観劇中のおしゃべりでは無いようですが、この黒服の人だけ少し劇に飽きたのでしょうか?

52)ベンチの右端に立って劇を見ている人が5人います。もう満席のようです。

53)右の建物の室内に人影が見えます。白い紙をならべているようですから、チケット売り場ということでしょうか?

54)手前に7人の人が門から入って来ています。出入り自由の会場のようです。

55)門外の建物は書画販売店のようです。張擇端の『清明上河図』には、書画販売店は描かれていないようなので、宋代にはこのような店は無かったのでしょう。一方、『清院本清明上河図』には描かれていますから、清代にはあったようです。

56)露天の書画販売は、雨が降ったらどうするのかと思いますが、左のように『清院本清明上河図』にも露天の書画販売が描かれています。安野さんはこれを参考にされたのでしょう。
 それにしても、店主は横座りで、ゆったりしておられます。

57)室内も書が架けられています。筆や硯も販売しているようです。色んな人が通りから、店内をのぞいています。

58)店の向こうにいる2人は、運河の向こうを指さしています。咸亨酒店のあたりのにぎわいについて話しているのでしょうか、指さす方向からすれば、旅人のことを話しているように見えます。


場面9に描かれたのは・・・(トータル)  ※精確さに自信なし!?
151人( 963人)
犬や猫などペット  2匹( 16匹)
自転車   5台(26台)牛や馬  0頭( 26頭)
自転車タクシー  2台( 5台) 0羽( 68羽)
荷車 2台( 25台)車椅子 0台( 2台)
   3艘( 50艘)洗濯物干し 0カ所( 12カ所)


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場面10学校

0)旅人は 小学校のある所にやって来ました。
   どこかに実際にある学校がモデルだと思いますが、不明です。
       
1)校庭では、子ども達がサッカーをしています。先生が審判をしているようです。
  座り込んでいる子どもがいますが、どうしたのでしょう。ねんざでもしたのでしょうか?

2)自転車が一台駐められています。
3)植木鉢が7つ並んでいます。
4)窓に見える人影は、校長先生でしょうか。

5)校長先生の部屋からは煙突がでています。煙突は1本だけしかありません。ストーブ用の設置は、職員室にだけなのでしょうか。それとも、オンドルなど集中暖房なのでしょうか?

6)校舎の屋根には、風見鶏付の時計台が設けられています。ただいまちょうど4時のようです。

7)軒下にクモの巣が張っています。
8)クモの巣の下(自転車の右)に、箱が設置してあります。前面には網が張ってあるようですが、何の箱でしょう?

9)校舎への入口の上にが吊されています。これは、授業開始のや終了の合図として使われる物でしょう。
 日本の学校でチャイムを使うようになっても、以前に使っていた鐘が残っていたものですが、だんだん見られなくなって来ました。

10)校舎の壁にバスケットボールのリングが設置されています。反対側にはリングが設置されていないので、これは練習用でしょうか?あるいは、ストリートバスケットをしているのかも知れません。
 30年ほど前に中国に行った時には、街のあちこちにバスケットボールのリングを見ました。聞くと、中国で一番盛んなスポーツはバスケットボールだといっていました。バスケットと並んでサッカーも盛んだということでした。この小学校でもそのようです。

11)ニワトリを飼っている一角があります。デンマーク編では風見鶏にライバル心を燃やす雄鶏の話(アンデルセン童話)がありました。確か他の編でも風見鶏とニワトリが描かれている場面があったように思います。
学校でニワトリを飼っているのは、情操教育の一環でしょう。

12)ランドセル(?)を背負った子ども達がいっせいに下校しています。校舎の上の時計台は、4時を指しています。小学校にしては、随分遅い下校時間です。

13)下校の様子は、男の子2人連れ、話ながら帰っている女の子3人連れ、男の子2人、男の子と女の子が話しながら、男の子は先生に挨拶でしょうか、校門近く6人(1人は製本の関係で、鞄しか見えないくらいになっています)は出迎えの人達に気持ちが行っているようです。
14)門の所では、先生達が見送りです。

15)校門の前には沢山のお迎えです。校庭から門付近にかけて下校しているのが16人なのに・・・出迎えの大人が30人です。子どもや赤ちゃんも入れると34人にもなります。いくら一人っ子政策で子どもが大切といっても・・・バランスが?もっとも、この学校を今から下校する児童の数が15人+サッカーをしている子ども達だけというわけでは無いのでしょうが。

16)お迎えの人たちを確認しましょう。
校門の外右側には、女性が5人?男性が5人?だと思います。(性別がはっきりしない人もいますが・・・)男性の1人は、自転車を押しています。(2人乗りで帰るのかな)女性の1人は幼児を抱いています。

17)門の前から左にかけて(橋の上を含む)には、男性8人?女性12人?が迎えに来ています。こちらも男性の1人は自転車を押しています。自転車の前の女性は杖のような紐のようなものを持っています。杖にしては短すぎると思うのですが、これはなにでしょう?子どもを抱いている人の右側にいる犬につながっているのかも知れません。
 幼児を抱いている女性が2人、また幼児の手を引いている女性も1人います。迎えの人同士で肩を組んでいるのは夫婦でお迎えでしょうか。大切な子どもだから、夫婦でお迎えもありでしょうが、4時といえば普通の仕事は勤務中のはず、二人そろってお休みでしょうか。
抱いている幼児や手を引かれている子どもは、下校している児童の弟や妹でしょうか?現在の中国では「一人っ子政策」が実施されているはずなので、少数民族以外には兄弟姉妹は公的に存在しないはずです。となると、よそのおばさんやおじさんが両親に代わって迎えに来ているのか、他人の子を連れて迎えに来ているのでしょう。

18)鉄棒のところの塀の外には、おじいさん?が椅子に座っています。そしてその横では、女の子が男の子に花束のようなものを渡しています。(男の子が女の子に渡した後かも知れません)それを見ている女性がいます。よくよく見ると、男の後ろにもお母さんらしき人が立っています(製本の関係で見えにくくなっています)とすると、双方のお母さんが付き添っていることになります。
全体として、どういうことなのでしょうか?なにか、特別な意味があるのだと思うのですが不明です。
何か事件があって、それを助けてくれた男の子に対する感謝でしょうか?、転校かなにかでお別れでしょうか?、保護者立ち会いのもとで恋の告白??

19)橋の左側では子どもの手を引いて船に乗り込もうとしているお母さんがいます。登下校に船を使うんですね。
20)船の所では、乗り込みように板が渡してあります。乗り込もうとしている女の子に船内の女性が2人手を貸しています。
 船首では、船が岸から離れないように綱を引いている人がいます。船頭さんは竿を差して今は船を静止しています。

21)船頭さんの左に座っている女性の荷物は野菜でしょうか。

22)左下 できあがった練炭を乗せた大八車を引いている人がいます。場面7で綱渡りをしている右の方で作っていた練炭でしょうか。
 一個一個離して積んでいますが、実際に練炭を運ぶときは、左の写真のように詰めて重ねて運んでいます。

23)縁台で中国将棋(シャンチー)をしている人とそれを腕組みして見ている人がいます。こんな時、脇から勝負に口を出すと嫌われますが、他人の勝負はよく見えます。

24)将棋をしている人の背後は洗濯物でしょう。売り物かともおもいましたが、いくら何でも売り物の前でこんな風に将棋をしていたら怒られそうです。

25)隣は八百屋さんでしょうか、店主と思われる女性がどんと座っていて、色々な野菜が並んでいます。野菜の種類は不明です。

26)エプロンをした女性もお店の人だと思いますが、学校の下校風景を気にしているようです
27)自転車タクシーが一台止まっています。運転手はどこに?将棋をしながら客待ちをしているのか・・・。こんな田舎で、自転車タクシーを利用する人なんかいるのかな。

28)店の軒下に白い大きな物がぶら下がっています。何でしょう?右に何か文字が書いてあります「瓜○」あるいは「風○」と読めますが・・・下の文字が自転車タクシーに隠れていて読み切れません、この文字を読み取ることができれば、白い物の正体も分かるのだろうと思うのですが。

29)右の赤い四角は、倒福でしょう。

30)屋根がつぎあてのようになっています。そのうちの2つくらいは天窓なんだと思いますが、後は本当に応急修理ということでしょうか。

31)川辺で緑色の細長い物を刈り取って、小舟に乗せている人たちがいます。これは何でしょう。場面3にも同じような作業が描かれていましたが、こちらの方が短めです。これくらいの長さなら、い草の可能性が高いと思います。
 私の住んでいる広島県東部は備後地方といいます。備後は備後表の産地。かつては、備後表は高級な畳表として名だたる産地でした。忠臣蔵の畳替えの場面でも備後表を調達するという話が出てきます。
私自身は非農家の生まれなので、い草に関わる農作業の体験が無いのですが、い草に関わる農作業は大変です。まず植え付けは、12月頃、田んぼは凍っていようかという条件で水の中で行われます。そして、冬から春にかけて育てて、刈り取りは夏の7月〜8月。その後、泥につけて染めて、天日で乾かして、長さでより分けて、織って・・・と続きます。一方、刈り取りが済んだ田んぼでは、真夏の暑い中を田植えです。もう苗が大きくなっているので、杭で穴を空けてから植え付けるので、一株一株が大変な手間です。それでも、農家にとっては貴重な現金収入になるので頑張っておられました。
 今では、価格競争に負けて、今では九州の八代あたりに生産の中心が移っています。八代あたりでは、広大な畑で機械を使っての農作業になっているようです。ところがその九州の産地も、中国産の価格に押されて厳しいようです。かっての備後表のように、品質で勝負しているのですが、品質の向上は中国でも可能なので、厳しいですね。

32)旅人の向こう、運河の対岸では、スコップを持った人が働いています。
 木は、ポプラの北と思うのですが・・。こんなに大きくなった木を掘り起こしてどうしようというのでしょう?

33)橋の向こうでは、子ども達が4人下校しています。手前の2人は男の子と女の子で手をつないでいます。中の良いこと。ただ、小学生といえば、周囲の目が気になって男女で手をつなぐのはためらわれるお年頃。きっとまだ低学年なのでしょう。

36)左上 ポプラの木の梢に隠れるように、6人くらいの人が輪になって座り込んでいます。(一人は立っていますが)一体何をしているのでしょう?

37)こちら側にも洗濯物が干してあります。女の人が台の上に置いているのは、洗濯物の入ったタライのようです。

38)石を積んだ荷馬車の馬を世話している人がいます。多分、飼い葉を用意しているのでしょう。

39)積み荷の石を加工している人がいます。この石は何でしょう?墓石でしょうか。(※写真は中国の霊園です。)
広大な大地の中国ですが、都会では墓地不足に悩まされているようです。上海の人などは、蘇州のあたりに墓地を持つことになりますが、死んだ後に墓地が確保されなかったら大変だというので、生前に墓地を確保しようとします。(まあここら辺の事情は日本と同じような物ですが)・・・それが墓地不足に拍車をかけていて、「生前墓」を禁止しているそうです。ところが、禁止されていても生前墓の購入が後を絶たず・・・蘇州は霊園都市になってしまっていると、中国の新聞が伝えています。
 なお、中国ではお墓参りの日になる清明節の日は、法定休日になっていて、中国のゴールデンウイークになっているようです。さすが、儒教の国です。

40)犬を連れた羊飼いがいます。羊は11頭のようです。
 羊飼いの人の格好が、なんだか神父さんのような雰囲気です。他の編ではキリスト教がらみのシーンが多い旅の絵本ですが、中国編では見られません。あるいはこのシーンが羊と共にキリスト教を連想させるように描かれているのかも知れません。



場面10に描かれたのは・・・(トータル)  ※精確さに自信なし!?
99人( 1062人)
犬や猫などペット  2匹( 18匹)
自転車   3台(29台)牛や馬  12頭( 38頭)
自転車タクシー  1台( 6台) 4羽( 72羽)
荷車 2台( 27台)車椅子 0台( 2台)
   3艘( 53艘)洗濯物干し 3カ所( 15カ所)


ついに登場人物の累計数が1000人を越しました。


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